3 体験講座参加者感想文(抜粋)
1)木造船体験講座 〜船乗りたちの生活体験〜参加者
宮城県石巻市 小学校5年
きのかわのひもが ふわふわして きもちよかった おもしろかった。
宮城県仙台市 一般
職人の方は簡単にやってましたが、なかなか上手には出来ません。技にびっくりしました。
宮城県仙台市 小学校2年
はだうちがすこしむずかしかった。きづちがおもかったけれども、ちゃんとひもがはいってうれしかった。
宮城県仙台市 小学校5年
ロープのつな引きは2人の力だけで大人何人分や船のいかりを上げる力になるのにおどろきました。あと船のみぞのような所にひもを入れる(うち入れる)所などが、色々ためになったと思います。
宮城県古川市 小学校3年
昔の人の船づくりに対する工夫がよくわかった。木の間になわを3回もうってつめるやり方があるとは、はじめて知りました。ちょっとむずかしくてうまくおしこめられませんでした。
栃木県鹿沼市 小学校3年
はだうちたいけんや船にのったりして、むかしは、こんなこと、したんだなぁ。と思いました。はだうちたいけんは、むずかしかったけど、がんばらないと、水が入っちゃうんだなぁと思いました。つなひきもがんばりました。とても楽しかったです。
山形県寒河江市 中学校1年
昔は、技術などがあまりはったつしていなくて、たいへんだったと思ったけど、昔の人のちえやがんばりで、とても大きな船ができてすごいと思いました。きちょうな体験ができてよかったです。ありがとうございました。
青森県青森市 小学校2年・母
槙肌を矢度古で詰め込むことを知ってやってみたいと思っていたら体験できるコーナーがあって、うれしかった。ただ詰め込むだけだと思っていたら、いろいろワザ(?)があって、なかなかうまく出来なかった。すき間は沢山有るので何度も詰め込む作業は、本当に大変だったと思います。おしえて下さってありがとうございました。
宮城県仙台市 中学校1年
マストのぼりは2番までのぼりました。自分的には、もう少し行けると思いました。(3番まで)ハダ打ち体験は思ったよりうまくいきおもしろかった。また今度やってみたいと思った。
岩手県陸前高田市 小学校4年
最初は、ちょっときんちょうしたけど、おじさんたちにはげまされてもらってうれしかったです。それに船にいた男の人たちは、命づなもなしでのぼったりしたなんてとびっくりしました。それにおじさんたちも、つななしで登ってびっくりしました。きょうはとても楽しかったです。また来たいです。
2)クラフトマン船体験講座 〜ボトルシップ製作講習会〜参加者
宮城県矢本町 一般
数十年ぶりの工作、楽しかった。手先、目等の衰えを感じたがまた参加したい。本格的なものを作成してみたい。今度は孫と一緒に参加を希望します。
宮城県石巻市 小学校3年
こまかいさぎょうがいっぱいあって大変でした。でもとても楽しかったです。私ははじめてなんですけど、お父さんは2回目でした。
宮城県石巻市 一般
初めての体験でしたが、とても楽しかったです。子供たちと一緒に家に帰って空き瓶を利用して船だけではなく、何かミニチュアハウスのようなものを作ってみたいと思います。
宮城県塩竈市 一般
楽しい一日を過ごせたことに感謝します。工作には50年前の小学生以来でしたので、心ウキウキ、手がブルブルでした。作品もとても素敵に完成を見ました。本当にありがとうございました。また次回講座にも参加してみたくなりました。時間を割いて参加したいですね。
宮城県角田市 一般
主人が参加するとのことで、予約なしの飛び込みで参加させていただき、楽しい時間を過ごさせていただきました。久しぶりの「教室」で、少しは団体の中の勉強をさせていただきました。
宮城県柴田町 一般
今回、「県政だより」を見て、参加しました。ビンの中にどうやって船を入れるのか不思議でたまりませんでした。実際に作ってみてなるほど「ナゾ」がとけた。できばえもまあまあ、趣味のひとつとして今後もボトルシップを楽しみたいと思います。今後も楽しい企画に期待しております。
3)船人シップ講座 〜ミニヨット体験〜参加者
宮城県仙台市 小学校5年
さいしょに、お母さんに申し込んだといわれたときは、ビックリして「なんでもうしこんだの」とちょっと怒ってしまいました。今日来てみて本当に良かったと思ってます。なぜかというと、かじをとったりするのがおもしろかったし、ちゃんとできるかドキドキしていたけど、いっしょに乗ってくれた人がやさしくおしえてくれて、よくできたら「うまい」とほめてくれました。たのしかったです。
宮城県石巻市 小学校3年
今日はとても楽しかったです。私はヨットにはじめて乗りました。とても大好きになりました。グラグラとヨットがゆれたので、「ちんぼつ」するのかといっしゅん思ってドキドキしました。はじめは左右が反対なのでやりにくかったけど、なれれば、ぜんぜんOKです! とってもよい体験になりました。ぜひまたやりたいです。
4)クラフトマン船体験講座vol.2 〜夏休み船大工さんと木工教室〜参加者
宮城県利府町 小学校6年
のこぎりやハンマーは使ったことがあるけど、「かんな」は使ったことがないのでむずかしかったです。今日作った作品は、だいじにしたいです。
宮城県仙台市 小学校4年
のこぎりできるときに、ちょっとむずかしくて、すごいなーと思いました。おしえてくれた人の釘うちなどがすごくうまくてびっくりしました。たのしかったのでまたきたいです。
宮城県河南町 小学校5年
今日はひさしぶりにのこぎりやハンマーを使ってすこしとまどったけれど、親切に教えてくれる人たちがいてたすかりました。家に帰ったら、絵や彫刻をやってみたいと思っています。
宮城県多賀城市 一般
孫と競争してつくりました。いろいろな子供たちといっしょにできてよかったです。また参加したいと思います。
福島県福島市 小学校1年
のこぎりがたのしかったです。
(1)評価される点
(1)広報・準備・・・
1)前年度中(平成16年3月)に、「2004年 サン・ファン館の体験学習」という小冊子を作り、宮城県内、隣県3県(山形・岩手・福島)、北関東(茨城・栃木)の主要観光旅行エージェントヘ、当ミュージアムヘの集客PRのためのキャラバンに際し、配布及び概要説明を行い、前記した7回の体験講座以外の日にも体験学習を希望する団体が現れるようになった。中でも、福島県内の小中学校の修学旅行のカリキュラムの中に採用された点は今後につながると思われる。
2)本年度4月よりの入館料改定(高校生以下無料化)に伴い、小・中・高等学校で実施されている「総合的学習の時間」に対応し、児童・生徒の従来型の来館(観光型・静的学習型来館)から体験型の来館への質的変化とミュージアム機能の拡大を目的として、そのPRとして石巻市教育委員会の協力を得て、石巻市内の小学校の教頭会で前記した小冊子「2004年サン・ファン館の体験学習」を配布し、また同市内の小学校19校を直接訪問し、「総合的学習の時間」担当の先生方などに体験学習の概要説明を行った。また、そのた宮城県内の小・中・高等学校へは、宮城県内各教育事務所・教育委員会の協力を得て同小冊子を配布した。それに伴い、来館する宮城県内の小・中学校の「総合学習」の一環としての来館が確実に増加した印象を受ける。
3)本年度5月のゴールデンウイークから10月まで、毎月1〜2回の体験講座を実施するにあたり、新聞、テレビ等のマスコミ各社及び『県政だより』・「いしのまき市報」等の公共広報媒体へ積極的な情報提供並びに取材依頼を実施し、事前・事後報道を展開していただいた。
4月26日以来、当ミュージアムの体験講座の記事が新聞一面を占めることも多々あり、当ミュージアムの新局面として「体験学習型ミュージアム」、「海・船・木の文化発信拠点」、そして「もうひとつの教室としてのミュージアム」という印象が広く定着する一歩を築くことができたように思われる。
4)各種体験講座実施にあたり、体験学習用の大工道具セット、ハダ打ち体験ボード、キャプスタン、体験学習工作用作業台等、必要備品、キット等の着実な整備が進行した。
(2)実施・・・
1)体験講座実施にあたり、指導等の協力の申し出をいただく団体並びに個人の方々の数も増加し、来館者からの幅広いニーズに応えられる体験学習メニュー作りも可能な状況が生まれてきた。
2)各種体験講座の実施にあたり、その方法が確立してきたこともあり、事業の「準備・実施・総括」を円滑に行うことが出来るようになった。
3)体験講座参加者の中に、毎年の同じ体験講座内容にだけではなく、年間を通じて各種実施される体験講座へのリピーターおよび当日参加者、問い合わせが増加傾向を見せている。
4)当ミュージアム実施のアンケート結果から、体験学習事業及びメニューへの期待や要望が多数寄せられてきている。
(3)事後・・・
1)体験講座参加者の事後アンケート及び任意の聞き取りから、体験学習参加者の満足度評価は高くなっている。
2)個人の体験講座参加者が地域や学校へ戻り、学級や地域子ども会等として来館する事例も生まれた。
3)上記年7回の体験講座以外で「総合的学習の時間」として来館した小学校の中には、当ミュージアムで体験および学習した内容を、年間授業カリキュラムとして位置づけ、児童は学習発表会(学芸会)で劇として発表し、担当教員は地域の教育研究会で事例報告するという、完全に学校教育と博物館における教育が連結した教育活動が展開することができた。
4)学校やその他団体から当ミュージアムにおける体験講座の「出前講座」を希望する申し入れが生まれてきており、平成17年3月26日、仙台市にある東北電力グリーンプフザでの船の歴史や木工教室が実施される予定になっている。
5)実施後、担当者間での反省会を重ねる中で、様々な内容や手法上の改善点、さらには新しいアイディアが出され、創造的な流れが生み出されてきている。
(1)広報・準備・・・
1)今年度も教育委員会、小・中・高等学校、地域の子供会、旅行エージェント等に、ポスター・チラシ・各種文書によって広報を展開したが、今後、さらに各種体験講座をより広く定着させるために体験講座実施に係る道具一式を学校等に持ち込みアウトリーチ的あるいはデモンストレート的な広報等を行っていくなど、手法を工夫し、効果的な広報活動を考案し推進していく必要が考えられる。さらには、学校・地域子供会等の年間行事予定が前年度末に策定される場合が多いため、今後も継続的に当ミュージアムの体験講座内容や年間行事予定等が掲載されているパンフレット等を作成し、各関係・団体・機関に周知していくことも重要な点であると考える。
2)今後も体験講座実施にあたって、参加者募集の広報以外に取材依頼等をマスコミ各社(新聞・テレビ・ラジオ等)へ随時情報提供を行い、潜在的来館者ヘサン・ファン館の体験講座についてさらなる周知定着をはかり、リピーターの形成と確保につとめる必要がある。
3)今後も継続的に当ミュージアム及び体験学習を組み入れたツアーを計画してもらえるよう、旅行会社等、エージェントの企画担当の立場に立った体験学習内容も企画立案し、観光キャラバン等の広報活動をさらに強化していく必要がある。
4)体験学習等を実施している博物館等の社会教育施設への先進地見学や研究等を実施し、魅力ある体験学習内容の創出に努める必要がある。
(2)実施・・・
1)体験講座参加者のさらなる確保方法の確立とリピーターを形成するための「仕掛け」の確立。
2)屋外で実施する体験メニュー(例:木造船体験講座 〜船大工の技・船乗りたちの生活体験〜等)について、当日雨天の際の対応(実施の有無・実施場所の変更・臨時の別メニュー等)を事前に想定し、準備をしておく必要がある。
3)参加予約数にもよるが、一般来館者の中で体験講座の実施状況を見て、当日途中からの参加希望が多いため、その場合の対応(参加の可否・臨時のメニュー等)を確立しておく必要がある。
4)体験講座実施にあたって、石巻湾漁業協同組合や宮城県水産研究開発センターなど地元石巻の関係諸機関・団体や地域の方々との連携を深め、さらなる内容の充実を図って行きたい。
5)社会的な流れの中で、生涯学習の一環として位置づけられるような体験学習内容の構築に着手する必要が出てきている。
6)「船」や「木」に関係する体験学習項目だけではなく、「磯」、「浜」といった「海」に関することや地域の自然環境を、観点やフィールドとした体験学習内容を確立していく必要がある。
7)限られた予算内で事業内容を豊かにしていくために、ボランティア等の養成に着手してゆく必要も考慮すべき時期に入ってきている。
8)「量より質」、「質より量」の連続によって、体験メニューをさらに充実させ、当ミュージアムのアイデンティティを拡張していく必要がある。
(3)事後・・・実施状況の記録について、PRのためのVTR作成用素材として活用できるように、写真等の記録だけではなく、VTR等を活用する必要がある。
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