(5)クラフトマン船(シップ)体験講座vol.2 〜夏休み船大工さんと木工教室〜
(1)実施内容 木工教室「和船の置物」を作る
(2)実施目的 船大工さんと一緒に、「カンナ」や「ノミ」など本物の大工道具を使用して、和船の形をした置物の工作を行う。船の持つ曲線的構造を製作することを通じて使用する木工具の特徴を体験的に学ぶ。また、何よりも実際に木材に触れながらの作業過程で木のもつ温かさや柔らかさを感じとってもらうことを目的とする。
(3)実施日 平成16年8月22日(日)
(4)実施場所 復元船前(東ウイング広場)
(5)所要時間
午前10:30〜午後12:00(約90分)
午後1:00〜午後2:30(約90分)
(6)参加者 事前受付17名(内1名当日欠席) ・当日受付10名 総計26名
参加者内訳(学年別)
区分 |
小未満 |
小学1年 |
小学2年 |
小学3年 |
小学4年 |
小学5年 |
小学6年 |
中学生 |
高校生 |
一般 |
人数 |
1 |
2 |
3 |
3 |
8 |
4 |
2 |
2 |
0 |
1 |
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参加者内訳(住所別)
区分 |
石巻市 |
仙台市 |
矢本町 |
鳴瀬町 |
河南町 |
利府町 |
田尻町 |
福島県 |
人数 |
4 |
10 |
1 |
1 |
2 |
3 |
2 |
3 |
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(7)プログラム
8月22日(日) |
時間 |
内容 |
10:00 |
1)受付
参加者票記入 参加者章配布 |
10:30 |
2)体験講座(午前の部)・・・木工教室
体験終了者随時 参加者章回収・感想文記入・記念品贈呈 |
12:00 |
昼食休憩(〜13:00) |
12:30 |
1)受付
参加者票記入 参加者章配布 |
13:00 |
2)体験講座(午前の部)・・・木工教室
体験終了者随時 参加者章回収・感想文記入・記念品贈呈 |
14:30 |
3)閉会 |
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今年の作品(和船の置物)
帆の部分に、ご自宅で自分なりの図案を彫刻刀などで作ったり、絵を描くと、自分だけの作品に仕上げることが出来る。
(8)役割分担
サン・ファン館 講師 |
総括 |
島利昭 施設船舶課長 |
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芳賀 亨 船舶担当 |
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茂木 隆 船舶担当 |
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山田 登志男 船舶担当 |
臨時 |
津花 一男 |
臨時 |
渥美 洋一 |
広報 |
広報(渉外) |
村上 伸介 企画広報課長 |
タイトル作成 |
高橋 由佳 学芸員 |
連絡調整・企画指導・講師補助 |
渡邊 直樹 企画指導係長・鈴木 博晶 広報係長 |
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(9)実施状況
会場
会場
受講風景
受講風景
(10)所感
前日まで台風の影響による強風と事前予約者が30人の募集のうち17名ということで、本事業の開催が危ぶまれる状況であった。しかしながら、実施当日は天気にも恵まれ、懸念されていた問題の1つが解消された。10時30分の開始時間を迎えた段階で、事前予約者17名中16名が出席し、事業を実施することが出来た。当初予定ではお昼1時間の休憩を挟んで、約2時間半の作成時間を見込んでいたが、芳賀・茂木船舶担当並びに山田臨時船舶担当はじめ、本事業のために臨時雇用した津花・渥美両氏、それぞれの指導が滞りなく進み、参加した子どもたちは、約1時間前後で作品を完成させることが出来た。このことを受け、午後、予定してはいなかったが当日参加者を募ることを決め、館内放送による参加者募集、会場での呼び込みを行い、10名の当日参加者を迎えることが出来、懸念されていた二つ目の問題も解消することが出来た。午後の参加者についても午前同様の時間で作品を完成させ、参加者の多くの保護者から、感謝の言葉をいただいた。事業の実施についてはおおむね良好であったと考える。
(11)提案
1) 指導の合間、昼の休憩の際などには、芳賀船舶担当をはじめ指導にあたった者同士、指導上の手法や問題点などをざっくばらんに話し合い、互いに修正や改善などを行うという、これまでには無い光景が生まれた。このことは、指導にあったって来たメンバーが、本年度の場合固定されており、徐々にうち解けた環境がおのずと出来上がってきたことをあらわすものと考える。
このことから今後は、体験事業の実施内容に応じて、「指導スタッフ登録制度(将来的には指導スタッフのボランティア化も念頭に入れたもの)」を設けるなどして、指導スタッフの裾野を広げ、地域の人材発掘と生涯学習的活動の場として、当ミュージアムの機能強化拡大へつなげていくことが望ましいと考える。
希望的観測を含めていえば、指導スタッフ登録制を実施していく中で、復元船「サン・ファン・バウティスタ」の保守点検に当たることが出来る人材も発見できる可能性も生まれてくるかもしれないと考えている。
2) 参加者の内訳を見たとき、今回の事業に限らず、石巻市内からの参加者が少ない傾向が見られる。それに比して仙台市内とその周辺地域からの参加者、石巻一市九町圏を見たときには石巻市に隣接する町からの参加者が多い傾向が見られる。このことは、体験講座事業参加者に限らず、一般来館者にもいえるように思われる。石巻市内の方々は、「地元だから」・「一回行ったことがあるから」などという消極的な面があるかも知れない。このような状況は、改善には難しいと思われる。
したがって、集客のための広報について、石巻市内については従来どおり市報等の広報と学校を起点とする広報、地域メディア(日日新聞・三陸河北・ラジオ石巻)への広報手段をとり、人口動向の入れ替わりの激しい仙台圏には重点的な広報をすべく、県政だより、財仙マスコミ各社、タウン情報、各行政機関(教育委員会・公民館・図書館等を含む)へ情報提供の強化及び広報経費の重点化を図るべきと考える。
また、宮城県外へは、全国版の旅行情報誌(まっぷる・るるぶ等)及び、東北6県(新潟も?)のみへ重点的に広報を行ったほうがのぞましいと考える。関東圏等については、単発の新聞広告等では効果が費用に比して薄いと考える。関東圏等からの来館者の多くは、里帰り等の「石巻に親戚があるため」来る場合が多く、新聞広告等によるものとは考えられない。団体集客については、観光キャラバンや先にあげた全国版の旅行情報誌で広報は十分であると思われる。
したがって、今後の当ミュージアムにおける集客に関する広報は、仙台圏を中心に宮城県内、東北6県、全国版の旅行情報誌に限定すべきと考える。
なお、観光キャラバンを実効性のあるものとするために旅行エージェント等の来館実績表を整備し、それに基づいた集客戦略の構築と地域別広報戦略の構築を行い、リピーターの確保や観光旅程への当ミュージアムの組込みを提案していくのが望ましいと考える。
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