日本財団 図書館


◇福岡県南部地域における産業・物流の拠点 〜三池港〜
 三池港は、背後の三池炭鉱から産出される石炭を安定的に積出すため、明治41年三池鉱山(株)の専用港として開港し、石炭産業とともに港勢は進展し、昭和26年には重要港湾に指定されました。その後、産業構造の変化やエネルギー政策の転換により石炭産業は衰退し、平成9年三池炭鉱の閉山により、福岡県南部地域の経済・社会活動は大きく落ち込み、取扱貨物量は、昭和56年の710万トンをピークに年々減少し、現在、200万トン程度で推移しています。
 既存施設として12000DWT級船舶の接岸が可能な岸壁(-10m)があるが、航路水深は-7.3mと浅く、加えて航路幅も狭く、船舶の出入港に対し吃水制限等が強いられ、非効率な利用がなされています。
 よって、輸送手段の高度化、輸送船舶の大型化に対応した物流機能の整備として、航行船舶の必要水深(-10m)の増深・拡幅の整備を進めています。
 
三池港
 
◇九州のビジネス・観光を支える拠点空港 〜福岡空港〜
 福岡空港は九州経済の中心として発展している福岡市内にあり、JR博多駅からは地下鉄で約5分と極めて利便性の高い空港です。
 
福岡空港の定期航空路線網
(拡大画面:143KB)
 
福岡空港
 
 九州のビジネス・観光を支える福岡空港の輸送実績は増加傾向にあり、平成15年の利用状況は旅客数約1900万人で羽田、成田に次いで国内第3位、取扱貨物量は国内第4位であり国内航空ネットワークの地域拠点として重要な役割を果たしています。特に国際線は九州の路線の大半が福岡空港を拠点としており、東アジア路線を中心に国際的な空港としても期待されています。
 福岡空港の整備はこれまでエプロン、誘導路、道路駐車場等の施設整備が進められ、平成11年5月には国際旅客数の増加に対応した国際線ターミナル地区の供用を開始しました。さらに平成16年1月にはILS(計器着陸システム)の双方向運用により、滑走路処理能力の向上、航空機運航の定時性確保や安全性の向上が図られるようになりました。
 今後の福岡空港の整備については、現在の利用状況を踏まえさらに使いやすい空港機能の充実、空港運用の高度化等の推進、空港施設の安全で円滑な運用を図るための機能更新を進めることとしています。







日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION