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海と空のコーナー
はかたの元気はみなとから
〜世界に開かれたみなと・空港づくりを目指して〜
国土交通省九州地方整備局 博多港湾・空港整備事務所
 
 九州最大の人口を抱える福岡県には特定重要港湾である博多港・北九州港、重要港湾である三池港・苅田港があり、その他5港の地方港湾が点在しています。九州はアジアに近いという地理的に優位な条件から、近年アジアに開かれた港を目指した港湾整備が着々と進められています。
 九州地方整備局博多港湾・空港整備事務所では九州最大級の貿易港博多港と、再生が期待される三池港そして年間2000万人が利用する国際空港である福岡空港の整備を行っています。
 
 
アイランドシティコンテナターミナル
 
◇古来よりつづく国際交流港 〜博多港〜
 平成11年に開港100周年を迎えた博多港は古来より中国大陸や朝鮮半島・東南アジア等との経済・文化交流の窓口として栄えました。その1つが福岡市の志賀島で発見された金印で約2000年も前から博多にて中国との交易があったことが分かっています。その交易の歴史の中で衰退した時もありましたが、今日では世界に張り巡らされたコンテナ航路網を有し、高頻度の寄港サービスを提供するため、その機能の強化が図られており、コンテナ貨物等の増大・入港船舶の大型化など著しい発展を続けています。
 また生活関連物資を安定して供給する生活港湾、国際航路・離島航路の旅客船が往来する交通の拠点ともなっています。
 
◇九州と世界とを結ぶアイランドシティ
 「アイランドシティ計画」は博多湾東部の海域に約400haの用地を造成し、そこに港湾用地・住宅用地・緑地・道路用地等を確保することにより、「働き・暮らし・遊ぶ」といった3つの生活シーンが調和したまちづくりを目指した計画です。
 現在博多港で取り扱うコンテナ貨物は増加の一途をたどり、また世界のコンテナ船は年々大型化していることから、供用中の-13m岸壁2バースを備える香椎パークポートでは対応出来なくなり、このため港湾整備が進められているアイランドシティ地区において平成15年9月より水深-14m岸壁1バースを供用したところであります。アイランドシティ事業で新たに広大な港湾用地が生まれ、香椎パークポートと一体的に機能する国際海上輸送・国内海上輸送拠点として重要な役割を果たすことが期待されています。
 
整備が進むアイランドシティ
 
◇九州の物流を支え、人が行き交う多種多様なふ頭
 博多港は国際コンテナ貨物を取り扱うアイランドシティ・香椎パークポートの外に、6つの突堤式のふ頭を持っています。主なふ頭について紹介します。
 穀物や青果などの食品や木材、自動車など様々な貨物が集まってくるのが箱崎ふ頭です。箱崎ふ頭は博多港最大のふ頭で製粉工場をはじめとする食品加工団地や大規模な流通センターも立地しています。
 東浜ふ頭は砂、砂利、セメント、鋼材などの建設資材を主に取り扱っているふ頭です。建設資材の外には、マレーシアなどから輸入するLNG(液化天然ガス)などを取り扱っています。
 中央ふ頭には国際旅客ターミナルがあり、博多と釜山とを結ぶフェリー・ジェットフォイルが発着しています。年間おおよそ50万人がこの航路を利用し、博多港は日本一の国際旅客港でもあるのです。
 博多ふ頭は壱岐・対馬・五島行きの定期航路および玄海島行きなど近隣定期航路が就航しており、平成3年には「ベイサイドプレイス博多ふ頭」が完成しました。現在では人が行き交う交流拠点となり賑わいをみせています。
 須崎ふ頭は麦・大豆・米など主に海外からの穀物を取り扱っており、福岡県内を中心に供給しており、ニューマチックアンローダーや大規模サイロなどを備えています。一方で、岸壁が老朽化しており、さらに近年の船舶の大型化に対応できていないのが現状です。そのため現在直轄事業で岸壁の改良工事を実施しており、穀物流通基地港としての役割の強化を図っています。
 
博多港







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