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奄美群島における静脈物流ネットワークのあり方に関する調査研究 ?報告書?

 事業名 奄美群島における静脈物流ネットワークのあり方に関する調査研究
 団体名 九州運輸振興センター  


2. 課題の整理
(1)処理・リサイクルに関する課題
 
(1)不法投棄対策
 
1)使用済自動車
 平成17年1月1日からの「自動車リサイクル法」の本格施行により、今後は、使用済自動車の大量の不法投棄は発生しないと見込まれる。しかし、平成17年以降にも残る放置車両の撤去が課題となる。
 道路法に定める道路、国及び地方公共団体が管理する公園、河川等における放置車両は、「路上放置車処理協力会」※による支援があるが、山林等に放置されたものは対象外である。また、「自動車リサイクル法」における「不法投棄等対策」があるが、平成17年以前の不法投棄車両は、対象外である。
※ 参考資料 「参考3 関連データ」参照
 
2)その他の品目
 使用済自動車以外にも、島内には、廃家電、ビニール類、トタン、缶・ビン等の様々なごみが山林、海岸等に投棄されている。
 ある場所にごみが投棄されていると、更なるごみ投棄を招くことになる。島のクリーンアップのためには、様々な取り組みが必要であるが、現在、溜まっている投棄ごみを一掃することが重要である。
 
(2)分別・リサイクル品目の拡大
 奄美群島では、一般廃棄物の分別・リサイクルが拡大してきたが、多くのリサイクル品目の焼却、埋立が行われている。また、事業系廃棄物も焼却・埋立処分が多い。段ボール、古紙・雑誌、トレイ、牛乳紙パック、農業用ビニール等である。
 輸送費の高さ、量的な少なさ等が要因であるが、これら品目が島内で焼却・埋め立てされることは、焼却炉や処分場の寿命減を惹起することから、様々な工夫、関係者の協力の下にリサイクルを進めていくことが必要である。
 
(3)島内のリサイクル事業者の育成
 離島では、以下の点からリサイクル業者の育成が困難な状況にある。
 
1)人口・産業集積が少なく廃棄物等の発生量が少ない。
2)輸送費を要するためリサイクルされず焼却・埋立されるため、リサイクル事業者が育ちにくい環境にある。
3)島内にリサイクル事業者がいないためリサイクルが進まない。
 
 島内でのリサイクル事業者の育成は、島に相応しいリサイクルの推進、島内での雇用の確保という点からも重要である。
 
(2)輸送に関する課題
 
(1)「自動車リサイクル法」への適切な対応
 平成17年1月1日より施行の「自動車リサイクル法」の離島対策支援事業では、市町村を通じた離島からの使用済自動車の海上輸送費への支援が行われる。支援をうけるためには、離島対策事業計画書、協力要請書等の作成、提出を行う必要がある。また、そのための民間事業者への説明、調整等が必要である。
 離島でのリサイクル実施における課題である海上輸送費の削減を可能とする離島対策支援事業に適切に対応し、効率的かつ円滑な使用済自動車の輸送の仕組みを構築することが重要である。
 
(2)港湾におけるストックヤード等の確保
 船舶を利用した、効率的かつ円滑な輸送を実現するためには、港湾地区に、船積前の使用済自動車等の貨物を保管するスペース(ストックヤード)を確保することが必要である。
 また、使用済自動車以外のリサイクル資源(缶、ビン等)を対象に、立地上の環境整備や他の貨物との調整が可能な場所については、リサイクル資源の集荷、選別・梱包等を行うリサイクルステーションの確保も考えられる。
 
(3)海上輸送コスト負担の低減
 各島の港湾から鹿児島港等への海上輸送コスト(荷役、海上運賃)は、離島のリサイクル費用を左右する大きな要因の一つであり、その低減が、リサイクル率の向上に結びついている。
 海上輸送コストの低減を、集荷、港湾への輸送、保管を含めて検討する必要がある。
 
(4)景観・安全への配慮
 港湾におけるリサイクル資源の保管においては、市街地の景観、玄関としての港湾の景観に配慮する必要がある。また、安全面への配慮も必要である。
 
(5)島の玄関・港湾のクリーン化
 港湾は、島の玄関であり、住民の方々が利用するとともに、観光客が旅客フェリーで来訪し、最初に目にする印象的な場所である。名瀬港等の奄美群島の港湾は、ごみ等によりきれいな場所ではなく、現状では、悪い印象を与えかねない状況にある。島の玄関である港湾をきれいにする必要がある。
 
(3)全体的な課題
 
(1)島全体、奄美群島全体としての取り組み
 奄美群島の各島、市町村、地区で、様々な環境美化やリサイクルが取り組まれているが、それらをより多くの住民、団体、企業等が参加する実効的なものにしていくためには、島全体、奄美群島全体の連携した取り組みが望ましい。
 
(2)環境意識の向上
 環境の時代においては、あらゆる地域、人々、事業において、絶えず環境について考え、行動することが求められている。豊かな自然が残り、次世代に伝えようとしている奄美群島においても同様である。
 そのためには、環境意識の向上を目指した啓発事業、環境美化に関わるNPOの育成、子供を含む多様な参加の促進など、様々な取り組みが考えられる。
 
図−5.2.1  奄美群島における廃棄物等の処理・輸送等に関する問題点と課題の整理
 
(1)静脈物流ネットワークの考え方
 「2. 課題の整理」で整理した諸課題に対応していくためには、静脈物流ネットワークの構築が必要である。
 ここでいう静脈物流ネットワークとは、リサイクル資源の単なる輸送ではなく、その前段である、(1)リサイクル資源の集荷、(2)選別・加工、(3)港湾への輸送、(4)保管、(5)海上輸送を含む全体的な考え方であり、また複数の地域、関係者を結び付けるネットワークを意味している。
 
図−5.3.1 静脈物流ネットワークの考え方







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