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(7)船内(ジェットフォイル)
■バリアフリー法対応ではないが、優先席を設置
 ジェットフォイルの船内は2階建てであるが、1階席を利用すれば、階段での上下移動は不要である。また、バリアフリー法準拠ではないが、高齢者や子ども連れ、妊婦等のための優先席が設けられている。
 また、事業者では、利用者の要望を採り入れるため、ターミナルビルに「ご意見箱」を設置し、船に対する要望を受け付けている。
 
優先席の案内
 
ターミナルビルに設置された「ご意見箱」
 
(8)芦辺港の旅客船ターミナルおよび乗下船
■2007年にターミナルビル建て替えによりボーディングブリッジ設置予定
 福岡市内からの帰路でフェリーを利用する場合には、ダイヤの設定上、芦辺港を利用するケースが多くなるが、現在の旅客船ターミナルでは、エプロンを横切る形でトラック等が通るため、ターミナルビルと一体となった覆いつきのボーディングブリッジ風のタラップが設置されている。このため、乗船経路の幅が広く、段差もないので、舷門とターミナルビル内の間の移動は比較的容易であるが、フェリーの舷門口が狭く、また、前述したように、船内はすぐ急な階段になっているため、足の悪い人でなくても大変である。現状では、一人で歩けない利用客は背負ったり、車いすごと持ち上げたりして対応している。
 芦辺港のターミナルビルは、2007年3月供用開始を目標として建て替えが計画されており、新ターミナルビルにはボーディングブリッジが設置される。
 すでに建設に向けた入札の段階に入っており、当然のことながらバリアフリー法に準拠したものとなる。ターミナルビル改修時には、有識者を含め20人程度が参加する「壱岐市漁港港湾整備促進委員会」において検討が行われるが、住民からの意見の吸い上げ等を行う機会は特に設けられなかった。
 
芦辺港ターミナル内部
 
芦辺港の現ターミナルの覆いつきタラップ
 
 
(9)芦辺港からの陸上交通
■往復の発着港の違いに対応したバス利用あり
 芦辺港と壱岐島内を結ぶ路線バスについては、郷ノ浦港のところで述べたとおりだが、壱岐から福岡市方面へ行く場合に、行きは郷ノ浦港まで自家用車でアクセスし、帰りは芦辺港着の便を利用するため、芦辺港からバスを利用して郷ノ浦港まで戻り、そこから自家用車で自宅に戻るというケースでの利用もみられる。
 
(10)参考:壱岐(印通寺)〜呼子航路
■印通寺港の増改築
 印通寺−呼子航路は、2007年に呼子港から唐津港への航路変更に合わせて、フェリーの大型化が予定されている。それに伴って、印通寺港においても、ターミナルビルを増改築してボーディングブリッジやエレベーターなどのバリアフリー施設を設置する予定になっている。待合室入り口付近等は、数年前に部分的にバリアフリー化改修を行っており、既存施設に継ぎ足す形での改修工事になる。







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