新たなファン層の拡大で売り上げ低迷に歯止めをと、開設40周年を迎えた桐生ボートが、新企画「ナイターレース」の導入をめざした実験に乗り出した。競馬やオートレースなど夜間開催で効果を上げている公営競技もあるが、ボート競技のナイター開催は全国にも例がなく、同ボートでは「関係機関や周辺住民の理解が第一条件だが、難題をクリアできれば来年夏から実施したい」と意欲的だ。
同ボートの売り上げは、成長期から安定期を経てバブル崩壊による経済不況で「冬の時代」といわれる減退期に突入した。桐生市営の実績は1990年度の670億円をピークに、93年度には543億円まで落ち込んだ。昨年度はビッグレース誘致で570億円と若干持ち直したが、依然として低迷状況が続いている。同ボートでは「新たなファン獲得で売り上げアップと活性化を」と、関係団体で構成するプロジェクトチームを組み夜間開催を検討してきた。
すでに、照明装置を使って競技水面の照度を調べたり、救助訓練や模擬レースなども行い、周辺居住区の環境(騒音、漏光、交通)変化、レースの運営、選手や観客の安全性などを調査する第1回実験を実施。今月中旬には、前回の実験の解析結果から問題点を洗い出し、解決策を探るための第2回実験を予定、引き続きナイターレース導入に向けた研究を続けるという。
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