陸の環境―風景
ハマナス群落(国後島) Photo:H.Fujita |
ハマナスの群落
北海道の花として有名なハマナス(Rosa rugosa)です。日本の北部の他、東アジア北部の海岸砂地に自生していますが、これほど見事に広がるハマナスの群落は北海道でもめったにお目にかかれません。
北方四島の保護区
北方四島の保護区
北方四島は、旧ソ連(ロシア)によって陸地面積の7割、沿岸海域のほぼ6割が何らかの形で保護されています。このため、半世紀以上の年月をかけて原生的な動物群集が見事に復元し、世界でも有数の生物多様性が維持されています。
保護区・密猟の現場
花咲ガニの密漁(歯舞群島) Photo:H.Homma |
密漁カニかごの押収
花咲ガニのびっしりつまった密漁のカニかごを押収しているところです。ソ連邦が崩壊し、市場経済へ一気に突入した結果、密漁と乱獲が北方四島の経済を動かしている現実を物語る一端です。資源を根こそぎ捕り尽くし、海の動物たちを死に追い込みかねない近代的漁業も導入され始めました。豊かな北方四島の「原生的生態系」は、すでに土台の部分から崩れかかっているのかもしれません。手遅れにならないうちに、人にも動物にも優しい共生策を検討していかなければなりません。
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