日本財団 図書館


3. 深海から分離された有用微生物
 これまでに海洋科学技術センターの研究から見い出された有用微生物には、次のようなものがあります。
 
●低温、高温で活性のある澱粉分解酵素生産細菌(好冷性菌、好熱性菌)
●多糖類からオリゴ糖を生産する多糖類分解細菌(中温性菌、好熱性菌)
●高圧下で活性化される蛋白質分解酵素生産細菌(好圧性菌)
●溶媒耐性かつ好塩性の石油分解細菌、硫黄分解細菌(溶媒耐性菌)
●溶媒耐性を有するコレステロール分解細菌(溶媒耐性菌)
●高濃度の銅イオンに耐性を有する重金属耐性酵母菌(中温性菌)
●新規なバイオサーファクタント生産細菌(溶媒耐性菌)
 
 さらに、微生物の生産する酵素や微生物そのものを用いて、澱粉から単糖類やオリゴ糖の生産などの食品分野への応用、海洋流出油の処理、石油製品の脱硫、PCBの分解や重金属の回収など、環境保全への応用、有機溶媒存在下でのステロイド発酵や炭化水素系化合物の酸化反応の生体触媒としての利用など、これらの微生物の産業などへの応用の可能性についても検討しています。
 
分離された石油分解細菌
 
石油分解の働き(処理前・処理後の変化)
 
好圧性酵素を生産する好圧性細菌
 
Bacillus halodurans C-125株の生産する毛髪を溶解する酵素の働き







日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION