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物質の燃焼
物質の燃焼を知る実験
「酸素中で物を燃やしてみよう!」
 物質が燃えるとき、空気中の酸素が使われます。激しく熱や光を出しながら、物質が酸素と結びつくことを、燃焼といい、燃焼前と後では、性質、質量が変化して、別の物質ができます。ここでは、空気中、酸素中、二酸化炭素中で物質がどのような変化を示すかを観察し、物質の燃焼を体験してみましょう。
 
目的 酸素中でものを燃やしたときの燃え方を見る。また空気中と酸素中でのものの燃え方の違いを知る。
 
準備するもの
・集気びん ・ふた ・ろうそく ・線香 ・竹炭 ・スチールウール ・ピンセット ・ろうそく立て 酸素ガス ・二酸化炭素ガス
 
手順
(1)燃えているろうそくに、大きい集気びんと小さい集気びんを同時にかぶせ、消えるまでの時間を見てみましょう。
 
 
(2)火をつけた線香を、酸素と二酸化炭素で満たした集気びんの中に入れます。空気中、酸素中、二酸化炭素中で燃え方はどのように変わるでしょうか?
 
 
(3)火をつけたスチールウールを、酸素を満たした集気びんの中に入れてみましょう。
 
 
考察
(1)実験(1)でろうそくの火が消えるまでの時間に差があるのはなぜでしょうか。また、火が消えたときに集気びんの中に酸素を送り込むとろうそくはどうなるでしょうか。
(2)集気びんの中の酸素の濃度を変えた場合、ろうそくの炎のどうなるでしょうか。表にまとめなさい。
(3)スチールウールを燃焼したときの変化を、燃焼前と燃焼後の状態を比較して表にまとめなさい。
 
物質の状態変化を探る実験
「マイナス200℃の世界を体験しよう!」
 物質には大別すると固体、液体、気体がありますが、その状態は物質が置かれた条件(周りの温度、圧力など)によって変化します。ここでは、液体窒素のような極低温(-200℃)下でいろいろな物質がどのような変化を示すかを観察し、物質の状態変化を体験してみましょう。
 
目的 常温で気体や液体のものが液体窒素温度で固体に変化するのを見る。またゴムとか植物が液体窒素温度でどうなるかを知る。
 
準備するもの
・円筒状魔法瓶(デュワー瓶) ・ピンセット ・手袋 ・試験管 ・試験管挟み ・液体窒素
 
<凍らせるもの>
・輪ゴム ・風船 ・花 ・バナナ ・水銀 ・エタノールなど
 
手順
(1)手袋をはめ、液体窒素貯蔵容器から魔法瓶(デュワー瓶)に液体窒素を9分目まで入れる。
 
 
(2)液体窒素に膨らませた風船と輪ゴムをピンセットで入れる。
 
 
(3)少量の水銀を試験管にとり、試験管バサミで挟み、水銀の部分が液体窒素にひたるように30秒くらいひたす。
 
(4)(3)と同様にして、エタノールや水(水道水)も液体窒素で凍らせる。
 
 
(5)花やバナナを試験管バサミで挟み、液体窒素の中に浸す。完全に凍ったらそれぞれの状態を観察する。
 
 
(6)下図のような回路を作り、銅コイルの部分を液体窒素に浸す。豆電球の明るさの変化を観察する。
 
 
考察
(1)水銀、エタノール、二酸化炭素などを液体窒素温度にしたとき、どのような状態変化が起こるかを一覧表にまとめなさい。
(2)ほぼ同量の水銀とエタノールを同様な操作で液体窒素で固形化したあと、空気中にもどし、水銀とエタノールがもとの液体の状態に戻る速さを比較しましょう。
(3)輪ゴムや花を液体窒素で冷やした後、机上にもどし、木づちでたたくとどうなるか、また机上にもどした後放置しておくとどうなるかを観察しなさい。







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