日本財団 図書館


ぐーちょきぱぁつうしん
2003年1月
不登校を語る親の会 「ぐーちょきぱぁ」
 親同士で運営し、悩み・体験を出し合い、情報交換などをする自助グループです。参加自由なので、気軽にのぞいて見て下さい。
・毎月第1土曜日 10:00〜12:00
・倉敷児童館 Pあり(有城の山陽ハイツ下)
【連絡先】TEL/FAX 086-429-1743 木村
参加費100円
子連れOK
子どもの遊び場あり
 
※1月の親の会は18日(土)になります。時間・場所は上記のとおりです。
 
 
過保護のすすめ
 新年おめでとうございます。今年が、それぞれの子供にとって希望に満ちた年となります様に願っております。
 我が家の長男が、小学校1年生の3学期に腹痛のために泣きながら目覚めるようになって登校できなくなった日から、この2月で9年になります。今、私の前には繊細な感性で周囲を観察し(これは10年前とちっとも変わっていません)、高校生活という新しい環境に挑み、悩み、それを十分受け止めきれない半ボケの母親(私)を痛烈に批判し(これは以前とまったく違います)、様々の事をうまくやり過ごし乗り越えようとしている随分成長した16歳の息子がいます。
 最初は御多分に漏れず、表面上は学校を休むことを許しながらも子供を追い詰める親でした。不登校3年目くらいから、やっと子供の目線で学校へ行かないことの背景を見ることができる様になり、しだいに家庭で十分に育っていけると信じることもできる様になりました。もちろん支えてくれたカウンセラーの先生や友人、学校での居場所を確保して下さった担任の先生方、つながり続けてくれた息子の友達、いい意味でそっとしておいてくれた地域の方たちに恵まれたことと親の会との出会いがあったことは、いうまでもありません。結局親として考え続けたことは、子供の中にどう安心感を育むかでした。そのために、私の場合は過保護(必要な保護)を実践するしかありませんでした。親も子も安心して学校を休むための交渉、登校し始める場合の様々な依頼事、これは、先生方にはどうしても過保護に映ってしまいます。社会が少しずつ変化し、理解しようとして下さる担任に出会うまでは本当にしんどかった。また、家庭の中での生活習慣、勉強などについても、子供の安心度、元気度と照らして、今最も大切なことは何かを考えながら子供と模索してきました。何時に起きて何を着て何を食べてどこへ出かけるか、何を買うか何をするかまたは何もしないか、一緒にいたほうがいいのか・・・子供が迷いに迷うのに親も悩みながら随分付き合いました。不登校ということがなかったら、優柔不断な子と片付けて適当に親が決め続けていたことでしょう。子供の心に元気の無い時には、自分の感じていることをそれでいい大丈夫と認めてくれ、不安になった時に何を置いてもそばにいて付き合ってくれる親がいるというメッセージを伝えなければならないのです。「親がいつまでも代わってやれないのだから放って置いた方がいいのよ。」「子供は何も判っていないのだから親が方向を示さなくては。」など、心迷わせる雑音もありました。元気な子はいいのです。心が弱っている時にはそうはいかないのです。考えてみたら、私は必要な保護をしないで、皆にできるのだからと息子にとっては高いハードルを跳ぶ事を要求し、跳べたのだから大丈夫と安心していた母親だったと思います。過保議(その子にとっての必要な保護のある状態)でエネルギー切れの不登校は起こらないのではないかと思います。
 さて、過保護を心がけてきてどうなったかというと、ずいぶんゆっくりとした歩みでしたが、甘えて何もしなくなるなんて事はおこらず、安心して十分に学校を休んで家庭生活や趣味を楽しみ、次第に社会にも眼を向け、そのうち学校の居場所を足がかりに先生方や友人とのつながりを広げ、高校へと飛び立っていきました。生活習慣?・・家族の中で最も整っています。
 皆さん、過保護を恐れないで下さい。子供が必要としている手助けは、決して子供をだめにする過保議ではありません。必要としてもいないのに先回りして親の安心のためにやる手助けは、子供のエネルギーをそぐものになるでしょう。その見極め、なかなか難しいですが、子供の表情を見ているときっとわかりますよ。子育てに簡単に終わりはありません。私ももう一度原点に帰る年にしたいと思います。
(K.Kimura)
 
2003年2月
不登校を語る親の会 「ぐーちょきぱぁ」
 親同士で運営し、悩み・体験を出し合い、情報交換などをする自助グループです。参加自由なので、気軽にのぞいて見て下さい。
・毎月第1土曜日 10:00〜12:00
・倉敷児童館 Pあり(有城の山陽ハイツ下)
【連絡先】TEL/FAX 086-429-1743 木村
参加費100円
子連れOK
子どもの遊び場あり
 
 
気軽に読めるコミック本の紹介
「家族の法則」(1)text岡田隆介(児童精神科医)
story海陸まことcomic田中つかさ 集英社
 
 『ちょっと考え方をかえるだけで、こんなにも家族は元気になれる!実際のケースに基づいてお贈りする幸せ家族の作り方。21世紀の家族を救うセミ・ドキュメンタリー・コミック』・・・これは帯に書かれているキャッチフレーズ。現実はこんなに簡単じゃないと思うが、物事の見方、考え方、受けとめ方など、人と人とが関わり合う時の大事なポイントが、例えば、「路上のフン」の法則(一番困っている人が後始末)とか「何も足さず、何も引かない」の法則(誰しもここにいること自体に価値が)というようにユーモラスにさらりと言ってのけ、とかく「でも〜」「だってぇ〜」「なんでぇ〜」「主人が〜」とウダウダグダグダの世界からすぅーと引き上げてくれる気がする。もっと詳しく知りたい方は、「家族の法則」親・教師・カウンセラーのための道標50 岡田隆介著 金剛出版をどうぞ。(西山)
 
本好きの小林さんからの紹介
「あしたの あたしは あたらしい あたし」 石津ちひろ 理論社
 
 私達は、言葉一つで、相手を励ましたり、又逆にきずつけたりしてしまうことがあるかもしれません。聖書の中には「舌を制することができる人は完全な人である」と書かれています。言葉一つで、自分も相手も全く違った状況になることがあるかもしれません。
 ところで皆さんは、何か好きな言葉ってありますか?今回は楽しい言葉あそびの本を紹介します。石津ちひろさんの「あしたのあたしはあたらしいあたし」という本です。これは「あした」という詩の一部をとって題名にしています。「にわのバラ」という詩を読むと、まるでわが家の庭のバラとそっくりだと思って、娘と一緒に「なんとけなげなバラだろう」とうなずいてしまいました。他にもアナグラムと言って一つの言葉を入れかえて別の言葉にして詩に仕上げたユニークなものもあります。座右の銘というほどの言葉ではありませんが、心がほっこり楽しくなるような言葉が沢山出てくるので是非読んでみてください。(小林篤子)
 
ぐーちょきぱぁ広場だより
【今月の予定】
◎2月12日 2:00からミーティング。
◎2月12日 たこ焼き作ろう!(東中F教室)
希望者のみ参加予定
※19日・26日の予定はこれから。やりたいことがあったらスタッフまでどうぞ。
 
 
 
☆1月29日広場でガレージセール。当日なんと外は真っ白な雪!交通事情の悪い中なんとか昼からオープン。おいしいクッキーにスイートポテト、格安の掘り出し物でちょっぴり賑わいました。次回は少し暖かくなってから☆
 
2003年3月
不登校を語る親の会 「ぐーちょきぱぁ」
 親同士で運営し、悩み・体験を出し合い、情報交換などをする自助グループです。参加自由なので、気軽にのぞいて見て下さい。
・毎月第1土曜日 10:00〜12:00
・倉敷児童館 Pあり(有城の山陽ハイツ下)
【連絡先】TEL/FAX 086-429-1743 木村
参加費100円
子連れOK
子どもの遊び場あり
 
by MISATO
 
『子どもは親を選んで生まれてくる?!』 ペンネーム 〈ビッケ〉
 子どもがちっちゃい頃から「お母さんのところに生まれて来てくれてありがとう。」とよく言っていた私。時にはひざの上に抱っこして、また時には頬づりしながら・・・。ある時も、また例のごとく「お母さんのところに生まれて来てくれてありがとう。」と言ったところ「他にど〜っこも空いてなかったんよ。」と言われた。「ふ〜ん、うまいこと言うぁあ」と思いながらも二人で大笑いした。小学校3年生くらいの時の話。
 あれから年月も流れ今ではもう、ひざの上にのせようものなら、こちらがつぶれてしまう。その前に座ってもくれないが。最近は、「やっぱり、お母さんのところで良かったろう。」などと、半分強制のようなものだが、「まあな」とぼそっと答えてくれるとうれしい。
 「子どもは親を選んで生まれて来られない」と世間では言うけれど、「自分で選んで生まれて来た」と思う人生のほうが何倍も楽しいと、私は思っている。だからこそ、この出会いは大切で、「子どもにも『やっぱり、ここでよかった』と言わせたいものだ」と思っている。そう言ってもらえる親でありたいと。
 私自身もまた、私の父や母を、この環境を選んで生まれて来た、そう思うといろんな事に積極的になれる。なんてったって自分で決めたことなのだから。不都合が起きた時でも「きっとこれはうまくいくぞ」という根拠のない自信に支えられる。身動きとれなくなった時は、流れに身をまかせようと思える。これって自分でも意識していないほどの深いところにある自分に対する信頼かもしれない。この出発点が「自分で選んでここに来た」という思いなのでは・・・と思っている。
 小さくてもそこまでの決意をして生まれて来たのだと思うと、子どもに起こるいろんな事も、ゆったりと、大きな心で見守ることができる。
 近ごろでは私の母にこんないい子に生んでくれてありがとう」などと言っている私。
 「あんたがそう言ってくれるとうれしい」という母の笑顔はとびきりだ。
※〔ピッケ・・・小1から中3まで不登校を経験した子どもの母〕
 
ぐーちょきぱぁ広場だより
【今月の予定】
◎3月12日 2:00からミーティング。
19日 未定
26日 〃
※3月14日(金)13:30〜16:00
「身体を動かしてリフレッシュ」
健康福祉プラザ体育館にて
※今年は広場の春休みはありません。
 学校が春休みでも来たい人は来て、しっかり遊んでください。
 もちろん、勉強したい人もどうぞ!
 
☆先月は、倉東中での「たこ焼きを作ろう2/12」「うどんを作ろう2/26」に広場から希望者が参加しました。たまには違った仲間や環境もいいものです。あったかいお兄さんやお姉さんのもてなしとアツアツの食べ物でほっかほか。快く受け入れてくださった先生方へ、どうもありがとうございました!!☆
 
広場は毎週水曜日10時〜15時 八王寺町133-4(旧山田外科)
 
本の紹介
 大きな字で、癒し系の写真も付いていて、実に読みやすいです。
 子育てのポイントをわかりやすく教えてくれています。
 特に大切なところは、カラーだったり太字だったりします。
 −誤った常識が、子どもや親を二重三重に傷つけている!!−
 両書とも明橋大二(医者・カウンセラー)箸・1万年堂出版
 
「輝ける子」
☆叱っていい子といけない子がいる
☆「がんばれ」より「がんばってるね」と認めるほうがイイ
☆わがままだったから、不登校や心身症、拒食症になるのではない。マイペースにできず、ひたすら人に合わせようとして、無理を続けるからだ。
 
思春期に「がんばってる子」
☆甘えない人が自立するのではなくて、甘えた人が自立するのです。
☆すでに傷ついている子を、もうこれ以上、傷つけない。すでに疲れている子どもを、これ以上疲れさせない
☆一番、簡単で、でも大切なことは話を聞いてやる、ということ
 
※ご意見ご感想、投稿は(FAX)086-422-5058へお寄せ下さい。







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