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能登半島 輪島
港町のかたち
 
 
 
通りと浜と町並みのしくみ(朝市通りの日吉酒造店の場合)
(拡大画面:238KB)
 
●港町の町屋のかたち
 江戸時代、日本海の海運が盛んであったころ、輪島は日本海の中央に突き出した重要な中継地であった。港は栄え多くの商人が集まった。町は、魚を提供する漁師の町、船で商売をする廻船問屋(かいせんどんや)の住まう町、商人や職人の町などに役割がわかれ、多くの人びとが働いていた。
 町に住む商人や労働者たちは田畑を持っていないので、漁村や農村から運ばれてくる食糧を買っていた。その場所が朝市であり、今日では観光スポットになっている。また能登半島の山でとれたウルシを町で器に塗ったのが輪島塗りである。輪島は海と山の流通の姿を今にとどめる大きな港町である。
 
輪島港と市街地の航空写真(2000年5月)
 
 図は朝市通りぞいの酒造りの商店の様子。敷地は通りから奥に向かって細長い長方形、正面が店で奥には4棟の土蔵がある。大正元年(1912)、地元販売をすることからはじまり、販売エリアを広げていった。冬の仕込みの時期には7〜8人の杜氏(とうじ)が泊まり込み、酒をつくっていた。
 敷地の背後はかつて砂浜で、小舟が並び、沖に停泊している大型船から原料となる米や薪、資材などが運び込まれていた。
 
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マストのぼり
 
 
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