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■新潟県 柏崎市〜出雲崎町
■実施日:7月20日(日)晴れ
■コース:新潟県出雲崎漁港〜柏崎マリーナ、柏崎マリーナ〜小木港(7月19日)
■主催:柏崎市、出雲崎町、柏崎外洋ヨットクラブ、柏崎ヨット連盟
■使用艇:ミス日本海(吉川公一艇長)、ゼファー(山田敏明艇長)、サザミ(高橋哲郎艇長)、ユリシーズ(村山修一艇長)、ウドンゲ(細山清艇長)、サンパワー(井口芳郎艇長)、グッドラック(中村一夫艇長)、米峰(泉幸男艇長)、トリップ36
 
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■いきさつ
 日本ぐるっと一周海交流を始めようと言うことになったとき、柏崎の西川市長が幹事市町村を勤めることになった。柏崎の市長の西川さんは柏崎ヨット協会の会長でもあった。そこで柏崎市の紹介で、柏崎のヨットマンである吉川さんとの出会いが始まった。吉川さんはヨットをこよなく愛する人であり、ロシアや韓国にも出かけるようなヨット好きの人である。奥さんも一級船舶免許を持っており、夫妻で海を楽しんでいるのである。その吉川さんが今回のような海交流の企画に大いに賛同され、初年度、出雲崎のグループに連絡をとり、柏崎から出雲崎まで有志メンバーで航行することが実現した。初年度、子どもたちを船に乗せるのにはたいへん苦労し、口伝で子どもたちを捜し、希望者を船に乗せた。
 2年目の平成15年度には、広報で希望者を公募(初年度は広報で募ったが、ほとんど応募者がいなかった)したところ、多数の応募があり、むしろ人数を絞り込むのに苦労したという。結果的にスタッフ総勢115名の参加者を得られた。柏崎のみならず、近隣の柿崎町、小木町、新潟市等にも声をかけ、関係者による事前の交流会も行った。ヨット交流では仲間の中村さんたちに声を掛け協力を求めて、船8艇が集結し、柏崎から出雲崎まで、あるいは柏崎での体験乗船で、子どもたちを乗せて海交流をした。この船に乗った子どもたちは42人で、ヨット体験を行った後は子どもたち同士の交流も行った。
 
吉川さんのミス日本海
 
■行程
7:40 出雲崎会場 出雲崎漁港集合
開会式
8:00 出雲崎漁港出航
残りはバスで柏崎マリーナへ出発
9:00 柏崎マリーナ集合
9:30 柏崎マリーナから代表艇トリップ36で大湊沖へ
出迎え出発
残りは乗艇、舵取り・ロープ結び方等の訓練
11:30 柏崎マリーナ到着
さけのふるさと公園へ移動をしてセレモニー
12:30 昼食会
14:15 解散
 
■柏崎港の概況
 柏崎港は、関越道及び北陸自動車道の高速道路とのアクセスが良く、利便性に優れた港です。環日本海時代の一翼を担う国際的な交通・物流、そしてレクリエーションの核として広がる海洋空間をめざして、その機能充実に力が注がれています。平成8年には近年大型化する外航艇舶に対応できるよう岸壁の整備がなされ、中核流通港としての役割を果たしています。また、豪華客艇「飛鳥」での海外クルージングやイベントなどでロシア帆艇「ナデジダ号」を招聘するなど観光面でも一役かっています。平成2年にオープンした新潟県柏崎マリーナは、市内外のユーザーが活発に利用し、海洋レクリエーション基地として人気上昇中です。
 
 
■出雲崎漁港の概況
 出雲崎町の海岸地区は、神話時代に大国主命によって開拓されたと伝えられ、文明年間(1469年〜1487年)には陣屋が設けられたほか、元和2年(1616年)江戸幕府7万石の支配代官所が置かれるなど、古くから渡海の津として栄えました。明治に入り、石油産業も活発となり、わが国初の機械掘りに成功し、石油産業発祥の地として脚光を浴びました。出雲崎漁港は、県営第2種漁港として昭和26年に指定され、中越地区の中核漁港として、広く県内外の大型漁船による沖合漁業の基地として整備を進めてきました。平成13年度からは、漁港の整備と沿岸の漁場の整備を一体的にした「地域水産物供給基盤整備」という新しい事業により、航路・泊地の浚渫、北沖・西沖防波堤の改良等整備を進め、港内および航路の安全利用を図っています。漁港海岸は護岸、離岸堤(りがんてい)等の老朽化が進んでおり、漁港海岸環境整備事業で地域住民の憩いの場の確保と、増加傾向にある釣り人などの観光客のための親水性を高める施設として離岸堤、広場、駐車場等、地域づくりの拠点として施設整備を進めています。
 
 
■小木港の概況
 小木町は、佐渡の最南端に位置し、三方海に囲まれ海岸段丘帯で形成された、風光明媚な半島です。対馬暖流の影響を受け温暖な気候に恵まれ、歴史遺産が多く伝統芸能華やぐ文化薫る、人情風俗豊かな港町です。重要港湾小木港の建設は、緑地や臨港道路を確保のため改修工事が進行中で、数年後の大型カーフェリー就航を目前に、第3バース等の建設が急を要しています。その他多くの漁港が整備中です。
 
■当日の様子■
 
[交流事業に参加して]
 梅雨特有の雲から今にも雨が降ってきそうな朝、出雲崎漁港には午前4時に入港の吉川さんに出迎えられての、海交流事業がスタートした。
 出雲崎小学生4人保護者1人を乗せて、風速3mでのヨット帆走、吉川さん他二人と私の計6人で、日本海へと出航した。
 ふだん陸から海を見ていても海から陸を見るのは初体験の者ばかりでした。風の力で、柏崎港を目指し、途中ヨットに関するいろいろな事を聞かせて頂きながらの交流と、舫結びの講習と実技に児童4人は挑戦、やっと結び方をマスターしての、充実感とロープ結びの難しさと楽しさも知ったようです。
 一路柏崎港を目指しながら、児童による操舵の体験にも挑戦してみました。進行方向には米山山頂と定め磁石の読みは120度とし、皆真剣に操縦に挑んでおりました。
 柏崎港入港を控えて、風に逆らっての帆走体験には全員緊張の連続、風に逆らって進むヨットの速さには驚きました。
 柏崎の人達との交流では、昼食をしながらの中でしたが、友達になる程の時間もとれず、少し残念でした。柏崎の市長さんの挨拶や主催された皆様には、準備等で大変だった事と思います。海をテーマとしての交流に佐渡の小木町や寺泊町等と、広く地域の交流が計画されていると聞いております。子供たちの交流の輪を広めるよい機会として、今後も進めていただきたいものです。
 海を活用した事業として、交流できる事の素晴らしさ、楽しさ、海の生物に出会うことや、触れる事などいろいろな体験を通して、自然の大切さ、環境保全への関心を喚起する機会にできればと思っています。
 ヨットを提供下された人達に感謝をし、今後共青少年の健全育成にご協力下さるようお願いいたします。
(出雲崎町 磯部友記雄)
 
8艇のうち「ミス日本海」乗船メンバー
 







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