1. 経過、趣旨
(1)はじめに
本計画は、全国各地にある海の交流拠点を「海の駅」として活性化させ、「海のまち」と「山のまち」の連携交流の仕組みをつくるとともに、海・港での人々の交流を促進し、大人を元気づけ、元気な子どもを育み、海・港を活用する新しい文化を創造しようというものである。
単に、船で日本を一周するだけでなく、海を介した全国有志市町村長、団体、個人の連携体制を構築し、海の町、山の町の人々の交流システムの本格形成を目指す。また、近年、日本海と太平洋をつなぐ国土横断型高速道路が随所にできたことを踏まえ、日本海岸の町と太平洋沿岸の町の新たな日常的な交流関係のモデルをつくることにより、日本の新たな国土観、地域連携軸形成に貢献できる活動を行いたいとも考える。
港には多様な形態がある。大きくは、物流中心の「物(もの)港」、漁業中心の「魚(さかな)港」、人が乗り降りできる「人(ひと)港」に分類できる。本企画の大きな狙いは、「物港」はともかくとして、「魚港」「人港」を中心に人の交流文化を促進する仕掛けをつくることであると考える。
なおまた、各地で地震報道が行われる中、津波対応、震災時の船活用などが大きく取り沙汰されている。日頃からの海、船体験を通しての震災対応ネットワークについても議論していきたいと考える。
これらの活動経験を通じ、港の未来、海の駅づくりなどに向けて日本政府、関係団体等に政策提言していきたいと思う。
全国各地の海の交流拠点(港、マリーナ、各種船着場)をネットワークし、各地で分担しながら人々を船に乗せ、元気な子どもを育てることを目的として、船で日本をぐるっと一周する。
このプロジェクトを通して、各地に“海の駅”機能をもった拠点を整備し、海の町同士が、また海のまち、山のまち、都市住民などが交流連携できる仕組みづくりを目指す。“海の駅”とは、交流を誘導するスタッフがいて、海に関わる統一(標準)情報が集積されている交流拠点である。
本プロジェクトの基本目標は、次のように整理できる。
(1)海での人々(子供も大人も)の体験交流をめざす。
(2)海の町同士、および海と山と都市の人々の交流を行う。
(3)全国で分担して一斉に取り組み、日本をぐるっと一週のネットワークをつくる。
(4)海から日本をながめ、日本のくにづくりを考える機会にする。また、海の新しい活用方法を考えていく。
(5)海の交流拠点として「(仮称)海の駅」を市町村等で連携して設定していく。
14年度実施地域の経験に基づいて、15年度実施地域を拡大していく。
全国の港、漁港、マリーナ等をネットワークし、リレー方式で船体験交流を行う。
船は、ヨット、モーターボート、漁船、測量船、練習船など、船主の協力で運航する。船は「日本ぐるっと一周・海交流」のシンボルフラッグを掲げて航行する。
全国同じ日に指定区間を一斉にというのではなく、地域の実状に応じて、一定の期間内に、それぞれで決めた区間で船交流を実行し、それを全体本部に報告し、全国をつないでいく(いわば、自主申告航行方式です)。
本会からの親書、あるいは出発地の関係者の親書を港・海関係者に届けるなどの工夫を行い、お互いの交流と連携関係が深まるよう工夫する。
最終的には、本プロジェクト参加者のサイン、写真、体験作文、提言などを集め、記録本をまとめる。
実施内容について本部事務局に報告し、本部事務局でそれを登録し、各地に情報をフィードバックする。
遵守事項は、以下のとおりである。
(1)安全管理は各地の責任で(乗船者は必ずライフジャケットを着用する)
(2)保険はイベント保険に各地で申し込み
(3)費用も各地で負担する(一部、事前申し出によっては、油代を本部で負担)
本部で実施することは、以下のことである。
(1)作成物:各種印刷物、パンフレットの作成準備
(2)趣意書、参加・協力呼びかけ、寄付金等依頼
(3)各種小物の作成案検討:フラッグ、Tシャツ、記念品 デザイン、数量、コスト、配布先、納期
(4)マスコミ対応:全国新聞、地方新聞、TV等にリーク。全国市町村、関係団体に情報リーク。
3年計画で取り組む。
既に平成14年度は実施済みであり、同年は準備段階として、全国15箇所取り組み、各地に活動拠点ができ、多くの知見が集積できた。平成15年度は、これを拡大し、全国的な運動に高める。目標として、数十箇所の拠点で取り組み、訪問港は200箇所を目標とする。平成16年度には、同一船によっての日本一周方式も視野に入れながら、本当に、日本ぐるっと一周・海交流を実現する予定である。
実施時期は、基本的には7月〜8月の夏休みシーズンに実施するが、地域の状況によって概ね10月までには実施することとする。
15年度、下記予算を想定しており、市町村・団体等の負担金、協賛金、寄付金、報告書売上げ等でまかなう。
参加市町村・団体数により、弾力的に予算を運営していきます。
1)本部経費 円
連絡費、通信費等 500,000
調整交通費 2,000,000
会議費 500,000
パンフレット・印刷物作成 1,000,000
フラッグ、Tシャツ等デザイン 1,000,000
フォーラム開催費 1,000,000
全体イベント開催費 500,000
人件費(アルバイト等) 2,000,000
記録作成費 1,500,000
印刷費 500,000
消耗品費等 500,000
合計 11,000,000
※負担金、寄付等で充当
2)現地経費(各地区ごと)
現地費用は、実施規模、内容、地元協力等により大幅に変動が想定され、原則として現地で調達・負担し、各地域で対応することを想定する。
パンフレット・印刷物、フラッグ、Tシャツ等は協賛市町村・団体以上には本部で一定量支給。また、油代等、地域で対応できない場合は本部で負担することもある。
パンフレットについては、一般参加市町村(団体)にも配布し、広報に務める。
下記は、平成13年12月実施のアンケートなどで、日本ぐるっと一周・海交流に関心があると回答があった市町村および、地域交流センターで付き合いのある市町村をリストアップしたものであり、これらの地域を中心にして、関係者に参加を呼びかける予定である。また、全国の有志市町村で構成する「全国首長連携交流会」参加市町村にも参加を呼びかける。
※  ・・・14年度開催or寄港地、  ・・・15年度開催意向表明地域等
1)基本的な考え方
・全体方針は本部で調整(趣旨、実施時期、期待する成果)
・各地の活動は、活動エリアについて自主申告制それぞれが自由に活動エリアを決め、本部に自主的に報告し、もって全体で広域(逐次一週に近づける)
2)具体的内容
1. 実行責任者を決める
2. 活動団体名を決める(既存団体を活動母体にするか否か)
事務局長を決める
市町村には要請文を出す(雛形は事務局作成)
3. 船の確保船(ヨット、漁船、モーターボート、測量船、練習船など)
4. 船を運航させるルート、市町村の範囲の想定
5. 参加者(乗船者)募集・・・子どもを乗せることの可否
(1)周辺への呼びかけ
(2)市町村からの呼びかけ
(3)山村部への呼びかけ
6. 実施時期、期間
7. 実施
集合 参加者紹介 趣旨・安全管理説明
安全判断
教えること
目標設定
8. イベントの実施:作文、写真
9. 予算
10. マスコミ対応
11. 取り組み状況、結果等について報告
12. 安全管理対応(遵守してもらうこと)
(1)安全管理は各地の責任で(乗船者は必ずライフジャケットを着用する)
(2)保険はイベント保険に各地で申し込み
(3)費用も各地で負担する(一部、事前申し出によっては、油代を本部で負担)本部での作成物
13. 各種印刷物、パンフレットの作成準備
趣意書、参加・協力呼びかけ、寄付金等依頼/各種小物の作成案検討:フラッグ、Tシャツ、記念品 デザイン、数量、コスト、配布先、納期
1. 目標:15年度、全国各地から「いい海の駅100候補地」を選定する
2. 組織
日本ぐるっと一周・海交流会を母体に、仮称、全国海の駅ネットワーク連絡協議会をつくる。
3. 選定基準案
(1)いい人(スタッフ)がいる。
(2)船がつけられる場所がある。
(3)海・まちの情報がおいてある。
(4)トイレが自由使用できる。
(5)景観がいい。
(6)海での体験が楽しめるなど。
4. 進め方
日本ぐるっと一周・海交流を機会に候補地をあげる。
訪問してみる、関係者情報を整理、人気投票をする。
各種専門家、関係者に呼びかける。
漁港・魚担当/物流港湾担当/プレジャー担当/官公庁担当/レスキュー・医療・健康等専門家/船(ヨット、漁船、ボート、・・・)/安全/事故対応/遊び指導/防災関係/気象・海流・生態/歴史・文学・映画/健康増進/教育、学校/スポーツ、競技、レクリエーション/その他
5. 候補地選定
日本一周・海交流行事が終わった段階で候補地選定のためのフォーラムを開く。
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