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第5章
現職教員の大学における障害児教育関連科目に対する意識
1. 目的
 教員養成学部において障害児教育専攻以外の学生に対する障害児教育関連科目を、どのような形式で、どのような内容を取り入れてカリキュラム上に位置づけるべきかについて、教育現場で実際勤務する教師に意識調査を行い、大学における障害児教育関連科目の設定のあり方について検討することを目的とした。
 
2. 方法
(1)対象
 A県の小・中学校の教員205名とB県のC大学大学院に派遣されている現職教員162名の計367名であった。
 
(2)方法
 A県では調査用紙を配り、郵便で返送してもらった。B県では調査用紙を配り、大学内で回収袋により回収した。
 
(3)内容
 質問用紙の構成は以下の通りであった(資料4参照)。
(1)フェースシート(6項目)
(2)教員養成学部においての障害児教育専攻以外の学生の障害児に関する知識や技能の学習の必要性
(3)大学においての障害児教育関連科目の設定形式
(4)障害児教育関連科目の履修のあり方
(5)障害児教育関連科目の内容のあり方
(6)大学在学中の障害児教育関連科目の履修
(7)障害児に関して必要を感じる知識や技能
 
(4)調査時期
 平成15年7〜10月
 
3. 結果及び考察
(1)対象者の属性
 A県は175名、B県は105名の計280名の教員から回答を得た。回収率は76.3%であった。
(1)性別
 A県は男性56名、女性119名、B県は男性85名、女性20名であった。
(2)年齢(図5-1)
 年齢層は35〜39歳代が最も多く79名(28.2%)、次いで40〜44歳代59名(21.1%)、45〜49歳代54名(19.3%)の順であった。
 
図5-1 年齢別人数及びパーセンテージ
 
(3)卒業した学部・専攻(図5-2)
 卒業した学部・専攻は教員養成学部障害児教育専攻17名(6.1%)、教員養成学部障害児教育専攻以外の専攻175名(62.5%)、教員養成学部以外の学部88名(31.4%)、不明100名(35.7%)であった。
 
図5-2 卒業した学部及び専攻別人数及びパーセンテージ
 
(4)所属(図5-3)
 小学校では174名(62.1%)、中学校では106名(37.9%)であった。
 
図5-3 所属別人数及びパーセンテージ
 
(5)所有教員免許状(図5-4)
 所属は高等学校が最も多く167名(34.3%)、次いで中学校128名(26.3%)、小学校120名(24.6%)、養護学校68名(14.0%)の順であった。
 
図5-4 所有教員免許状別人数及びパーセンテージ(複数回答あり)
 
(6)教職経験(図5-5)
 全教職経験年数は10〜20年未満の者が最も多く144名(51.4%)、次いで20〜30年未満の者80名(28.6%)の順であった。
 
図5-5 教職経験別人数及びパーセンテージ







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