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今月の詩(7)平成十六年度全国吟詠コンクール指定吟題から
【幼年・少年・青年の部】(続絶句編)(7)
山中の月
藪孤山
 
 
《大意》東山の向こうに山また山がそびえているのを見て驚く。さらに山の南側も、そして北側も幾重にも山が重なり合ってそびえている。この山に登るため、山道を進んで行くと、山道は尽きてしまうけれども、山は尽きることなく、まだ多くの山々がそびえている。山で望む月はというと、山の端から出て、また山の端に沈んでいく。本当に奥深い山である。
 
【一般一部・二部・三部】(続絶句編)(7)
無題
阿倍仲麻呂
 
 
《大意》人のふみ行なうべき道である「義」を求めて励んできたが、空しい名声だけがあるばかり。故国を離れ、唐土に来ているのは、君には忠を尽くすことになるが、親には孝行を尽くすことができなくなってしまっている。私も年を重ね、この先、親の恩に報いたくてもその日が何日もなくなってしまった。果たして日本へ帰国できるのはいつであろうか。
(解説など詳細は財団発行「吟剣詩舞道漢詩集」をご覧ください)







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