輸入を品目別（2001年7月〜2002年4月）にみると、原油価格の下落から全輸入の4分の1を占める石油製品（25.4%減）、原油（12.2%減）がともに大幅減となったほか、乗用車（5.6%減）、事務機器（6.5%減）も減少した。一方、繊維機械（11.8%増）、食用油（22.9%増）などに加え、鉄鋼（25.6%増）の輸入は増加した。

　一方、国・地域別（2001年7月〜2002年2月）にみると、最大の輸出先である米国向け（シェア24.5%）が繊維製品などの落ち込みから、前年同期比0.9%減となった。以下、アラブ首長国連邦（UAE）（20.6%増）、英国（17.0%増）向けが増加したが、香港（15.0%減）、ドイツ（7.8%減）、中国（26.8%減）向けは減少した。

　

　

　国別（2001年7月〜2002年2月）でみると、産油国であるUAE、サウジアラビア、クウェートが上位3位を占めた。ただし、前年度高騰していた原油価格が下落に転じたこともあり、各国からの輸入はともにマイナスとなった。アフガニスタン情勢の緊迫化により、納期に不安を持った輸入業者からの相次ぐ注文キャンセルや、戦災保険料の賦課、米国での炭そ菌事件による通関審査の厳格化、米国の消費冷え込みなどが輸出減に拍車をかけた。

　2001年の対日貿易を、日本の財務省「貿易統計（通関べース）」からみると、日本の対パキスタン輸出は前年比17.0%減の5億287万ドル、パキスタンからの輸入は11.9%減の2億2,221万ドルとともに減少した。輸出では、自動車メーカーの現地生産の拡大により、自動車部品が39.2%増の3,078万ドルとなった。一方、一般機械は8.8%減の1億3,378万ドル、自動車は34.4%減の1億1,836万ドル、鉄鋼は13.8%減の3,420万ドルとそれぞれ減少した。

　

　

　一方、輸入では、揮発油が48.4%増の3,095万ドル、有機化合物も39.3%増の1,065万ドルとなった。これに対し、最大の輸入品目である綿糸などの繊維製品（輸入の56.9%）は24.8%減少した（1億2,636万ドル）。また、エビも26.4%減少した（1,007万ドル）。