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シンガポール(Republic of Sinapore)
(1)一般事情
1. 面積:682.3km2(東京23区(617km2)とほぼ同じ)
2. 人口:約413.1万人
3. 人種:中華系76.7%、マレイ系13.9%、インド系7.9%、その他1.4%
4. 言語:国語はマレイ語。公用語として英語、中国語、マレイ語、タミール語。
5. 宗教:仏教、道教、キリスト教、回教、ヒンズー教
6. 略史:
 1959年英国より自治権を獲得、シンガポール自治州となる
 1963年マレイシア連邦成立に伴い、その一州として参加
 1965年8月9日マレイシアより分離、シンガポール共和国として独立。
7. 政治体制・内政
1)政体:立憲共和制(1965年8月9日成立)
2)元首:大統領(任期6年。S・R・ナザン現大統領は、1999年9月、第6代大統領として就任)
3)議会:一院制。選出議員数84(任期5年)
4)政府:
(1)首相名:ゴー・チョクトン(人民行動党[PAP]、90年11月就任)
(2)外相名:ジャヤクマール(94年1月就任)
5)内政:ゴー首相は、31年間首相を務めたリー・クァンユー前首相(現上級相)より1990年に政権を継承。2001年11月に実施された総選挙において、与党人民行動党(PAP)は、84議席中、82議席(得票率75.29%)を獲得するなど、内政は極めて安定している。なお、ゴー・チョクトン首相は、2007年までに実施される次回総選挙より前に首相職を退くことを表明している。
8. 外交基本方針:ASEANの連帯を重視。東アジアにおける大国間のパワー・バランスを重視。アジア・太平洋地域における米国の軍事的プレゼンス及び政治的コミットメントを重視(但し、非同盟諸国の一員でもある。)。
9. 経済指数
1)主要産業:製造業(エレクトロニクス、輸送機械、石油製品、金属製品)、商業、金融
 
  1998年 1999年 2000年 2001年 2002年
2. 名目GDP(百万S$) 137,085 137,935 157,000 152,066 155,727
3. 一人当たり名目GNP(US$) 20,885 20,598 22,769 20,544 20,849
4. 実質GDP成長率(%) -0.9 6.4 9.4 -2.0 2.2
5. 消費者物価上昇率(%) -0.3 0.0 1.3 1.0 -0.4
6. 失業率(%) 2.4 3.6 3.5 2.8 4.3
7. 経常収支(百万S$) 31,036 25,737 22,894 28,914 33,490
 
8)主要貿易品目
(1)輸出:電気・電子製品、石油関連製品、通信・音響機器、化学製品
(2)輸入:電気・電子部品、原油、化学品
10. 通貨:シンガポール・ドル(Sドル)
11. 為替レート:1シンガポール・ドル=約68円(2002年7月現在)
12. 経済概況
2000年 9.4%の高い実質GDP成長率
2001年 建国以来最悪の成長率(マイナス2.0%)(米国経済の減速、世界的な電子関連需要の減退の影響)
2002年 2.2%のプラス成長(2Q以降、プラス成長に)
2003年 通年の成長率見通し:0〜1%
13. 二国間関係
1)政治関係
 両国においては、政治的に懸案事項は存在せず。シンガポールでは特に1970年代後半以降、政府・国民の間に日本の経験に学ぼうとの意欲が旺盛であり、広範囲な分野で日本・シンガポール間の交流が行われており要人往来も活発である。
 1994年より、シンガポールの国家援助を推進するためJapan-Singapore Partnership Program(JSPP)を実施、1997年より共同で第三国への研修協力をJapan-Singapore Partnership Program for the 21st Century(JSPP21)を開始した。
2)対日貿易
(イ)主要対日貿易品目
輸出:機械機器、揮発油等石油製品
輸入:半導体等電子部品、事務用機械
(ロ)貿易額
(単位百万S$)
輸出:39,955(2000)、28,794(2001)、26,080(2002)
輸入:17,949(2000)、16,712(2001)、15,990(2002)
14. 貿易概況
 2001年の貿易は、世界的なエレクトロニクス製品需要の低迷などから、輸出入ともに減少した。しかしながら、2002年に入り景気回復の兆しが鮮明になりつつあり、とりわけ、国別では中国、業種別では化学品の輸出が増加、通年での回復が期待される。また、同年以降日本や欧州自由貿易連合(EFTA)との自由貿易協定(FrA)に署名、米国、カナダ、オーストラリアなどとも協議を進めるなどの動きもみられた。一方、2001年の製造業部門での投資受け入れ額は米国、日本からが減少、2002年に入っても低迷している。
 シンガポールの2001年の貿易は輸出が前年比8.3%減の2,180億2,630万シンガポール・ドル(以下、Sドル)、輸入が10.5%減の2,076億9,210万Sドルと、輸出入ともに減少した。輸出の内訳をみると、地場輸出が12.9%減の1,184億4,400万Sドル、再輸出が2.3%減の995億8,200万Sドルと地場輸出の減少が顕著であった。とりわけ、エレクトロニクス製品への依存度の高い非石油地場輸出が14.5%減の967億2,800万Sドルと大幅な落ち込みを示した。
 エレクトロニクス製品に対する需要低迷などから、シンガポールの2001年の実質GDP成長率は前年の9.4%からマイナス2.0%へと落ち込んだ。業種別では、製造業が前年比U.5%減と最大の落ち込みを記録した(卸・小売業は2.8%減、ホテル・レストラン業2.6%減、建設業2.1%減)。一方、ビジネス・サービス業は2.8%増、運輸・通信は2.7%増、金融サービスは2.2%増と低率ながらもプラスの伸びとなった。
 2001年の輸出を商品別にみると、化学品(前年比6.6%増)は増加したものの、機械・輸送機器(12.3%減)、食料品・飲料品・たばこ(6.6%減)などが減少している。国・地域別にみると、香港(3.6%増)、中国(2.8%増)向けは微増したが、第1位のマレーシアが12.4%減となったほか、米国(18.6%減)、日本(6.9%減)、台湾(21.0%減)などと減少した。
 一方、輸入をみると、機械・輸送機器が前年比12.1%減、原料別製品が6.8%減、化学品が8.3%減などとなっている。国・地域別では、第6位の中国(5.1%増)が増加したのを除き、マレーシア(8.&7%減)、米国(1.7%減)、日本(27.9%減)、タイ(7.7%減)など主要輸入先が軒並み減少した。
 2002年1〜6月の貿易をみると、輸出が前年同期比4.6%減の1,071億6,965万Sドル(地場輸出が9.3%減の561億8,726万Sドル、再輸出が1.1%増の509億8,239万Sドル)、輸入が4.9%減の1,015億6,836万Sドルと引き続きマイナスの伸びとなっている。
 同期の輸出を商品別にみると、化学品(前年同期比6.8%増)が増加したものの、機械・輸送機器(5.8%減)、鉱物性燃料(6.9%減)などが減少した。国・地域別では、マレーシア(2.2%増)、中国(16.4%増)が増加したものの、米国(12.3%減)、香港(6.4%減)、日本(14.6%減)が減少した。







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