1996年以降の保有船腹量の推移については、ロイド統計資料World Fleet Statisticsに記録はない。
表2-(3)保有船腹量の推移
(1,000G/T以上の鋼船)
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年 |
隻数 |
G/T |
平均船齢 |
1996 |
- |
- |
- |
1997 |
- |
- |
- |
1998 |
- |
- |
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1999 |
- |
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2000 |
- |
- |
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2001 |
- |
- |
- |
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注)ロイド統計 World Fleet Statistics 2001に記載はない。
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ロイド統計によれば2001年末現在のオマーン国の船主は1万トン型貨客船を所有する1社となっている。一方、JETROパリセンター船舶部の報告書によれば、オマーンの海運事情は次の通りである。
政府は、ガスをべースとした産業、およびLNGの生産拡大を中心に、経済開発プログラムを引き続き推進する計画で、LNG船(最高4隻)購入のための入札を実施した。
オマーンの石油開発は、オマーン石油開発公社(PDO: Petroleum Development Oman: 政府60%、シェル34%、CFP4%、PARTEX2%)が中心となって実施している。日本企業はJAPEXが探鉱・開発活動を行っていたが、2002年夏に撤退した。現在は三井物産と三井石油開発の合弁会社が、フィンランド国フォータム社(オマーン国原油生産鉱区権益をオキシデンタル社と共有していた)の権益を買収し、原油生産(約45,000BD、同社権益35%)を行っていたが、2002年10月に2つ目のブロックとなるオキシデンタル社未探鉱ブロック(推定埋蔵量5千万バレル)の35%を取得し、現在FS調査を実施している。オマーンの確認埋蔵量は、約52.8億バレルと推定されており、可採年数は20年程度と見られている。なお、油田数は2000年現在、2,525基である。
オマーンの原油生産は2001年、生産量95.6万バレル/日、輸出量3.32億バレル/年であり、油田の老朽化等により最近の石油生産量は伸び悩んでいる。オマーン政府は2002年から3ヵ年間の老朽化設備更新計画を実施中である。
一方、天然ガスの生産・販売は、石油同様PDOが統括している。最近、工業団地が建設されているソハール(北部)とサラーラ(南部)にそれぞれ2本のパイプラインが開通した。LNG輸出については、オマーンLNG社(政府51%、シェル34%、トタール6%、PARTEX2%、三菱商事3%、三井物産3%、伊藤忠商事1%)が担当し、総額60億米ドルの生産輸出を計画している。LNG輸出拡大及びガス関連産業拡張計画の一環として第3基地の建設を予定しており(2006年)、380万トン/年の増産を見込んでいる。更に政府は、2001年後半、グリーンフィールド社(商船三井、インドのSCI社も資本参加している)へ40%出資し、LNG船を所有して、LNGのスポット取引に使用を開始している。また、2002年初めにプレスティージ社(政府75%、商船三井20%、三井物産5%)を設立し、LNG船(14.5万トン)を発注(川崎造船:2004年就航予定)したほか、第3基地輸出用として新たに4隻のLNG船購入を計画し、2002年12月2日に入札が行われた。(我が国からは三菱重工業・川崎造船コンソーシアムが参画している。)
尚、オマーンの天然ガスの生産量及び確認埋蔵量生産量(2001年)は6.308億cf(Cubic Feet)確認埋蔵量は24.4兆cf(6.900億m3)である。
オマーンの主要港はMina Sultan Qaboos, Mina Fahe1, Mina Qalhat, Mina Salalahの4港であるが、現在首都マスカットの北西約200kmに位置するSohar市に大規模な新港を建設中であって、2004年の完成の予定である。また、首都マスカットの南約400kmに位置するMasirah島には(人口約2万人内オマーン人約7,000人、他は大半がインド人)、オマーン国唯一のフェリー航路(Shenna〜Masirah)を持つ。
1)Mina Sultan Qaboos(スルタン・カブース港)
同港は首都圏に位置し、商業港としての役割を果たしている。
2)MinaFahel(ファヘル港)
ファヘル港は、原油、石油製品の輸出専門港である。オマーンの主要石油会社であるPDO(Petroleum Development Oman)の本社に近い首都圏に位置する。
3)Mina Qalhat(カノレハット港)
同港は首都マスカットの南スール市近郊に位置する港で、LNG専門の貿易港である。
4)Mina Salalah(サラー・ラ港)
サラー・ラ港はオマーンのショーウィンド的な港であり、トランシップ・センターが1998年11月にオープンした。米・デンマークのコングロマリットSea-Land/Maersk社、およびオマーン政府、同国民間企業が出資するSalalah Port Services Company(SPS)が、オマーンの港湾開発及び管理を行っている。同港では、近代的コンテナ船に対処するため浚渫工事が実施されている。現在4つのコンテナバース(埠頭)が操業中で、SPSは今後更に2バースの建設を予定している。同港でのコンテナ取扱量も徐々に増えており、初年度の1999年は65万TEUから2000年は100万TEUに、2001年は120万TEUに達する見通しである。Sea-Land/Maersk社は、港での積荷作業のほか、コンテナの中継港としての発展の可能性を探る一方、乾ドック建設のためドバイ(アラブ首長国連邦)の企業と交渉を進めている。
更に、政府は、Salalahに自由貿易地帯(Free Trade Zone: FTZ)を創設する計画で2000年にSPSおよび米国Hillwood Development社とFTZの市場化並びに管理に関する協定に調印した。2001年、政府は30年間の免税措置等を含むFTZ創設のためのコンソーシアムによるビジネス計画を承認したが、何故か、米国Hillwood Development社は同計画より撤退している。このSalalah FTZが成功するためには、手続きが容易な隣国のドバイFTZに比較して、よりアトラクティブなインセンティブを投資家に提供する必要がある。
首都マスカットの北西約200kmに位置するSohar市で、新港の建設工事が1999年後半より開始された。総工費は2億5,000万米ドルで2003年6月に第1期工事が、2004年8月に第2期工事が完了予定である。設計は英国コンサルタント会社Halcrowが行い、浚渫工事は韓国大宇が、防波堤工事はトルコSTFA社がそれぞれ落札した。発電及び淡水化プラント、アルミ製錬、肥料工場、原油精製等、同地の工業地帯で操業する企業を対象に建設される同港は、水深16メートルまで浚渫工事が行われ、完成時には全長1,700メートルの岸壁、6kmの防波堤を備えることになる。これにより、最大80,0OODWTのパナマックス型コンテナが入港可能となる。
オマーン政府は、又、2002年3月Sohar Industrial Port Company(SIPC)創設のため、ロッテルダム産業港と覚書に調印した。このSIPC(50%オマーン政府出資、50%ロッテルダム産業港出資)が新港の管理にあたる。オマーン政府はSIPCに対し、50%の出資はするが、新港管理は殆どSIPCに委ねるとのことである。
このほか、Khasab港では、イランとの貿易及び巡航船の寄港を促進するために、拡張工事が行われており、2004年11月に完成する予定である。
首都マスカットの南約400kmに位置するMasirah島には人口約2万人(内オマーン人約7,000人、他は大半がインド人)が居住し、オマーン国唯一のフェリー航路(Shema〜Masirah)を持つ。現在、本航路を250DWT程度のフェリー8隻が運航している。アラビア半島側の港Shemaに1つ、Masirah島側に4つのバースがあるが、いずれも私設であり、周辺水深が浅いため満潮時にのみしか運航が出来ない。そこで政府は、2001年7月、Masirah側に145mのバース(周辺水深5m)の建設工事を着工、2003年半ばに完成予定である。完成すれば同バースに12隻のフェリーの停泊が可能となる。現在運航中の8隻のフェリーはいずれもドバイ、シンガポール、インド等からの中古船であり、新たに4隻を同諸国より中古買船の予定という。また、政府はShenna側のバースも現在より水深の深い場所に建設することを計画している。
ロイド統計「Lloyd's Register Maritime Guide 2001-2002」(注:2002-2003版は発行されない)には、オマーン国内の海事関連製造業者の登録はないが、船台・ドック等を保有する造船所が2社登録されている。その造船所の設備を次表に示す。
[所在地域]
造船所名 |
船台 |
長(m)×幅(m)
船台能力(G/T) |
対象船舶
(DWT) |
Tel:
Fax: |
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[Muscat]
ROYAL OMAN POLICE |
L
修 |
24.10×-
100t |
- |
T: 737559
F: - |
ROYL NAVY OF OMAN |
L
修 |
106.00×18.50
5,750t |
- |
T: -
F: - |
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注)D: ドライドック、S: 傾斜船台、F: 浮きドック、B: 建造バース、L: メカニカルリフト
使用目的:建:新造船 修:修繕船
出典)Lloyd's Register Maritime Guide 2001-2002
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表3-(1)船舶建造実績
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ロイド統計資料2002年 100G/T以上の鋼船 |
建造年 |
隻数 |
G/T |
1998 |
- |
- |
1999 |
- |
- |
2000 |
- |
- |
2001 |
- |
- |
2002 |
- |
- |
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注)Lloyd's World Shipbuiling Statistics 2002(Table 11)に記載はない。
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表3-(2)オマーンに於ける船舶受注実績
(100G/T以上の鋼船)
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2002年 |
2003年 |
2004年 |
隻数 |
G/T |
隻数 |
G/T |
隻数 |
G/T |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
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注)Lloyd's World Shipbuiling Statistics 2002(Table 2)に記載はない。
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オマーンにはかつてダウ船(木造船)を駆使し海洋貿易を盛んに行っていた歴史があり、ザンジバル(現タンザニア)を支配していたこともある海洋国家であった。石油採掘とともに経済は石油依存型に転身し、現在は鋼船建造・修繕可能な造船所を有しておらず、オマーン国籍船としては、川崎造船にて建造中のLNG船がオマーン籍船第1船となる予定といった状況である。
しかしながら、ペルシャ湾への玄関口であり、周囲を約2,700Kmにわたって外洋に面する地理的要因から、2002年秋に隣国イエメン沖にて発生した油タンカー「ランブール号」爆発事故に代表される海洋環境汚染に対して多大なる危機感を有しており、現在、海洋環境保全についてはオマーン政府にとっての主要政策の一つとして位置付けられている。このような背景から、外洋における油汚染に対応した油回収船、及び湾内水域清掃と兼用可能な多目的船保有に対する関心が強い。
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