表1-(1)インドの主要国・地域別輸出
(単位:100万ドル、%)
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2000年度 |
2001年度(4月〜1月) |
金額 |
金額 |
構成比 |
伸び率 |
米国 |
9,297 |
7,009 |
19.4 |
△9.9 |
アラブ首長国連邦 |
2,590 |
2,047 |
5.7 |
△1.1 |
香港 |
2,636 |
1,925 |
5.3 |
△8.0 |
英国 |
2,289 |
1,809 |
5.0 |
△3.7 |
ドイツ |
1,898 |
1,448 |
4.0 |
△6.1 |
日本 |
1,795 |
1,268 |
3.5 |
△16.2 |
ベルギー |
1,465 |
1,131 |
3.1 |
△3.2 |
イタリア |
1,304 |
1,004 |
2.8 |
△3.7 |
バングラデシュ |
938 |
780 |
2.2 |
10.1 |
中国 |
831 |
758 |
2.1 |
15.9 |
合計(その他含む) |
44,400 |
36,089 |
100.0 |
△0.1 |
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出典)JETRO投資貿易白書2002年(インド経済モニタリングセンター)
品目別では、合計で輸出総額の34.5%を占める宝石・宝飾品、既製服、繊維製品の主要輸出3品目がそれぞれ減少した。宝石・宝飾品は4.0%減の57億8,110万ドル、既製服は9.7%減の41億1,550万ドル、繊維製品は11.3%減の25億4,830万ドルに減少し、輸出減の主因となった。輸出が減少した中で、石油製品輸出の伸長が注目される。石油製品輸出は10.4%増の17億5,710万ドルと2000年度に引き続き拡大した。これは、2000年半ばにグジャラート州ジャムナガールでインド大手のリライアンスによる石油精製所が操業を開始したことが主因となっている。インドは原油・石油製品需要の約7割を輸入に依存しているが、石油製品の輸出も拡大させつつある。ソフトウエア輸出の減速も2001年度の特徴である。
表1-(2)インドの主要国・地域別輸入
(単位:100万ドル、%)
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2000年度 |
2001年度(4月〜1月) |
金額 |
金額 |
構成比 |
伸び率 |
スイス |
3,100 |
2,456 |
6.4 |
12.6 |
米国 |
2,809 |
2,366 |
6.1 |
10.2 |
英国 |
3,113 |
1,956 |
5.1 |
△17.1 |
ベルギー |
2,865 |
1,866 |
4.8 |
△17.1 |
ドイツ |
1,738 |
1,496 |
3.9 |
14.1 |
中国 |
1,470 |
1,427 |
3.7 |
28.8 |
日本 |
1,824 |
1,368 |
3.6 |
△3.8 |
南アフリカ共和国 |
1,005 |
1,170 |
3.0 |
48.9 |
オーストラリア |
1,047 |
991 |
2.6 |
22.6 |
シンガポール |
1,436 |
985 |
2.6 |
△9.6 |
合計(その他含む) |
49,720 |
38,583 |
100.0 |
0.8 |
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出典)JETRO投資貿易白書2002年(インド経済モニタリングセンター)
インドのソフトウエア輸出は、90年代以降、毎年50%を超える高い伸び率で成長してきたが、2001年度には世界的なIT需要の減退を受けて、前年度比29%増の3,650億ルピー(約77億ドル)にとどまった。インドのソフトウエア輸出の約6割は米国向けであり、米国経済の減速が大きく影響した。
輸入では、99年度以降、国際原油価格の高騰とともに急速に拡大してきた原油・石油製品(2001年4月〜2002年1月、以下同様)が、国際原油価格の下落により、前年同期比13.6%減の118億2,500万ドルに減少した。原油・石油製品は輸入総額の27.6%を占める最大の輸入品目であり、輸入動向に大きな影響を与える。その他、真珠・貴石の輸入は宝石類の輸出が減少した影響で、8.4%減の38億480万ドルに減少した。インドでは宝石類の原石・中間材料を輸入し、加工・研磨して再輸出を行っている。
国・地域別では(2001年4月〜12月)、中国からの輸入が拡大している。対中輸入は前年同期比28.8%増の14億2,690万ドルと大幅に増大し、輸入総額に占める割合も前年同期の2.9%から3.7%に拡大した。インドの対中主要輸入品目は、石炭・コークス・煉炭、エレクトロニクス製品、有機化学品であり、この3品目で対中輸入額の約5割を占めている。
国際収支をみると、2001年4〜12月実績で、経常収支赤字が7億2,600万ドルと前年同期の31億8,600万ドルから大幅に赤字額が縮小した。これは輸入減から、貿易収支の赤字幅が前年同期の120億4,500万ドルから94億8,200万ドルに減少したことが要因である。貿易外収支は87億5,600万ドルの黒字で、前年同期(88億5,900万ドル)に比べると横ばいであった。貿易外収支では、在外インド人からの送金が主たる黒字要因となっており、移転収支は91億3,600万ドルに上っている。また、ソフトウエア輸出の拡大や観光収入からサービス収支も16億3,900万ドルの黒字となっている。経常収支赤字の対GDP比は、99年度は1.1%、2000年度0.5%であったが、2001年度も1%以内にとどまるとみられている。
資本収支は黒字幅が前年同期の65億8,000万ドルから42億4,600万ドルに減少した。2000年度にはインド・ミレニアム預金(India Millennium Deposit)と呼ばれる外貨建て譲渡性預金(5年物、金利はドル建てで8.5%)が発行され、約55億ドルの資金流入があったため、資本収支の黒字が拡大した。
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