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平成16年度障害保健福祉課予算(案)の概要
 政府は、昨年12月20日に平成16年度予算当初内示を発表した。前号に引き続き社会・援護局関係及び障害保健福祉関係の主要事項を掲載する。
【基本的な考え方】
平成15年12月 障害保健福祉部 障害福祉課
○平成16年度予算(案)において、「障害者の地域生活の支援」を主題として、厳しい財政状況の下、施行2年次目となる支援費制度の着実な実施を図ることを重点課題とする。
○また、地域での生活の実現を図るため、福祉と雇用施策の連携をはじめとした就労支援や、新障害者プラン等に基づきサービス基盤の整備を推進する。
 
1 支援費制度の着実な実施
 
・支援費制度の着実な実施を図るため、制度施行2年次目として必要な予算の確保を図るとともに、市町村等における支援費支給事務の円滑な実施を支援する。
 
○支援費制度の着実な実施
3,473億600万円
・平年度化増加分及び新障害者プランに基づく増加分を含め支援費支給に必要な額を確保する。
 
(1)居宅生活支援費
515億8,800万円→601億8,800万円(86億円 16.7%UP)
 
・居宅介護(ホームヘルプサービス) 277億6,700万円→341億5,400万円
(63億8,700万円 23.0%UP)
・短期入所(ショートステイ) 40億4,200万円→41億7,400万円
(4億3,100万円 10.7%UP)
・日帰り介護(デイサービス)
新 デイサービスの4時間超単価の見直し(6時間を超えるサービスの評価)
130億2,400万円→129億4,800万円
(▲7,500万円 ▲0.6%)
・地域生活援助(グループホーム) 67億5,500万円→86億1,200万円
(18億5,700万円 27.5%UP)
※ホームヘルプサービス、グループホームは、サービス量の確保の観点から概算要求額を超える予算額を確保した。
 
(2)施設訓練等支援費
2,696億7,900万円→2,871億1,800万円
(174億3,900万円 6.5%UP)
新 重度重複障害者が施設通所する場合に加算(重度重複障害者加算の対象拡大)
 
○支援費制度に係る事務の円滑化・適正化等の支援
5億7,800万円
・都道府県及び市町村が行う支給決定等の支援費支給事務の円滑化・適正化等を図るための支援を行う。
(1)支援費制度に係る事務の円滑化の支援
5億5,000万円→メニュー事業化
(障害者自立支援・社会参加総合推進事業のメニュー事業)
・障害程度区分決定円滑化事業(障害程度区分決定会議の開催)
・支援費支給決定コミュニケーション支援事業
 
(2)支援費制度に係る事務の適正化等の支援
5,900万円→メニュー事業化
(障害者自立支援・社会参加総合推進事業のメニュー事業)
新・支援費支給決定事務の適正化を図るための巡回指導事業
都道府県が編成する専門家チームが管内市町村を定期的に巡回し、支給決定に係る相談、適切な支給決定を行うための助言指導を実施。
・利用者参加型支援費制度向上事業
 
(3)障害者地域生活推進特別モデル事業
5億7,800万円→5億7,800万円(前年度同額)
 
新○支援費事業経営実態調査事業
4,000万円
・支援費事業経営等の実態を16年度、17年度の2カ年計画で調査する。
 
2 障害者の働くことへの支援
 
・障害者福祉施策と雇用施策の連携などにより、障害者の働くことを支援する。
 
○障害者福祉施策と雇用施策の連携
8億1,700万円
(1)障害者就業・生活支援センター事業
5億6,700万円→8億1,700万円(2億5,000万円44.1%UP)
[ ]
実施か所数47か所→80か所(+33か所
雇用安定等事業分のみ
生活支援担当は既存事業との連携
 
(2)施設外授産の活用による就職促進事業
(障害者自立支援・社会参加総合推進事業のメニュー事業)
2,800万円→メニュー事業化
 
○小規模通所授産施設等の活動支援
45億2,400万円
・小規模通所授産施設等への補助の拡充を図ることにより、地域に根ざした活動を支援する。
(1)小規模通所授産施設の拡大
23億3,200万円→28億2,700万円
(4億9,500万円21.2%UP)
補助対象か所数 424か所→596か所(+172か所)
 
・身体障害者 279か所
・知的障害者 317か所
 
1か所当たり単価1,050万円
 
(2)小規模作業所への支援
18億8,700万円→16億9,700万円
(▲1億8,900万円▲10.0%)
補助対象か所数1,715か所→1,543か所(▲172か所)
 
・身体障害者 787か所
・知的障害者 756か所
 
3 障害者の地域生活の充実
 
・障害者の地域生活の充実を図るため、ホームヘルプサービス、デイサービス等の基幹的なサービスの基盤整備を図るほか、障害者の生活支援、相談支援の充実を図る
 
○新障害者プランの推進
1,170億7,700万円
・新障害者プランの2年次目として、サービス基盤整備を一層推進する。
 
居宅介護(ホームヘルプサービス)
45,820人→49,100人(3,280人増)
短期入所(ショートステイ)
4,296人→4,431人(135人増)
日帰り介護(デイサービス)
1,232か所→1,301か所(69か所増)
障害児通園(デイサービス)
9,712人→10,002人(290人増)
知的障害者地域生活援助(グループホーム)
13,836人→16,036人(2,200人増)
身体障害者福祉ホーム
824人→918人(94人増)
重症心身障害児(者)通園事業
232か所→243か所(11か所増)
 
※ホームヘルプサービス、グループホームは、サービス量の確保の観点から概算要求額を超える予算額を確保した。
 
○相談支援の充実
5億7,800万円
障害者地域生活推進特別モデル事業 実施か所数 77カ所(前年度同数)
 
○きめ細やかなサービスの展開
35億5,500万円
・障害者の地域生活を支援するため、きめ細やかな障害者福祉サービスを展開する。
(1)自閉症・発達障害支援センター
2億円→2億4,500万円(4,500万円 22.4%UP)
実施か所数 16か所→20か所(+4か所)
(2)重症心身障害児(者)通園事業
25億9,700万円→25億8,900万円(▲700万円 ▲0.3%)
実施か所数 232か所→243か所(+11か所)
(3)知的障害者生活支援事業
3億8,700万円→4億3,000万円(4,300万円 11.2%UP)
実施か所数 166か所→166か所(前年度同数)
(4)福祉ホーム
・身体障害者
1億600万円→1億800万円(200万円 2.0%UP)
実施か所数 54か所→58か所(+4か所)
・知的障害者
1億2,000万円→1億2,200万円(200万円 1.5%UP)
実施か所数 87か所→93か所(+6か所)
(5)訪問診査費
6,100万円→6,100万円(▲100万円 ▲1.1%)
 
○地域の実情に応じたサービスの総合的な推進
48億円
〈社会参加推進室に計上〉
・地域の実情に応じてサービスを選択して実施することができるよう、既存の補助金の統合・メニュー化を図る。
新 障害者自立支援・社会参加総合推進事業
【障害福祉課分】
 
・支援費事務の円滑化・適正化等の支援  ・更生訓練費・施設入所者就職支度金
・訪問入浴サービス事業            ・身体障害者自立支援事業
・職親委託                    ・施設外授産の活用による就職促進事業
・在宅知的障害者巡回相談事業       ・知的障害者療育手帳交付事業
 
4 国立のぞみの園入所者の地域生活移行の推進
のぞみの園運営費交付金
(28億5,000万円)→26億7,400万円(▲1億7,600万円 ▲6.2%)
※( )は特殊法人と独立行政法人の合計
・国立のぞみの園について、入所者の地域生活の移行が可能となるよう必要な支援を行うとともに、経営の合理化・効率化を進める。
 
5 その他
(1)社会福祉施設整備費
〈社会・援護局に計上〉
 社会福祉施設等設備整備費の社会福祉施設等施設整備費への統合による国庫補助申請事務の簡素合理化
 
(2)施設措置費
824億300万円
(1)障害児施設措置費 776億1,600万円→754億4,300万円
(▲21億7,300万円 ▲2.8%)
(2)点字図書館、福祉工場等事務費ほか
69億6,800万円→69億6,000万円(▲800万円 ▲0.1%)
 
平成16年度障害者雇用施策関係予算内示の主要事項
平成16年度内示額 184(172億7,500)億円
[施策の概要]
 障害者を取り巻く厳しい雇用情勢に対応するため、障害者雇用対策基本方針等を踏まえ、障害者の就労ニーズに対応した雇用の場の確保を図るとともに、雇用の促進に資する職業能力開発を推進していくことが必要である。
 このため、平成16年度は、福祉施策との連携により、重度障害者の職業的自立を支援するための施策を充実するとともに、在職障害者も含めた精神障害者の雇用支援策を推進するほか、障害者試行雇用事業の拡充やインターネット上での求職者情報の公開等により障害者の雇用機会の拡大を図るなど、障害者雇用の促進を図るための施策の推進に努めることとする。
 また、障害者が身近な地域で職業訓練を受講できるよう全国的な障害者職業能力開発体制の整備を図るとともに、大幅な職業訓練機会の拡充を図るなどにより、障害の態様及び企業の人材ニーズに対応した職業能力開発の推進に努めることとする。
 
I. 雇用と福祉の連携による重度障害者対策の推進
1 障害者就業・生活支援センターの拡充による就業・生活の一体的支援の推進
内示額 6億9,500(4億4,200)万円
このほかに障害保健福祉部の内示額 1億2,200(1億2,500)万円
 障害者に対する就業及び日常生活に係る相談、助言等を実施する「障害者就業・生活支援センター」の設置箇所を増大する。
(47センター → 80センター)
 
II. 精神障害者の対策の推進
1 精神障害者の職場復帰支援事業の創設(新規)
内示額3,900(0)万円
 休職中の精神障害者の円滑な職場復帰に向け、精神障害者及び雇用事業主への専門的な相談援助等を行う事業を創設する。
 
2 雇用支援の対象とする精神障害者の把握、確認方法等に関する調査研究
内示額 400(400)万円
 精神障害者を雇用義務制度の対象とするための必要な準備として、雇用支援の対象とする精神障害者の把握方法及び確認方法の確立、採用後精神障害者を含む精神障害者の実態把握等の課題を解決するため、関係者の参画する調査研究の場を設け検討を進める。
 
3 基本的労働習慣を付与するための職業準備支援事業の実施
内示額 6億2,700(6億4,800)万円
 障害者に対し、就職のための基本的な労働習慣の体得や職業に関する知識の習得等にかかる支援を実施する職業準備支援事業の中で、精神障害者の特性に配慮した自立支援コースを拡充する。
 
4 医療機関等と連携した精神障害者の実践的な求職活動指導(ジョブガイダンス)の実施
内示額 7,900(8,200)万円
 医療機関等の利用者で、就職意欲は高いものの就職するための準備が十分に整っていない精神障害者を就職に結びつけるため、公共職業安定所から医療機関等に出向き、就職活動に関する知識や方法を実践的に示す事業を実施。
 
III. 願望者の雇用機会の拡大
1 障害者試行雇用事業の推進
内示額 6億3,000(4億8,000)万円
 民間の事業所に障害者を短期の試行雇用(概ね3か月)の形で受け入れてもらい、事業主の障害者雇用のきっかけづくりを積極的に推進するとともに、障害者に実践的な能力を取得させ、常用雇用への移行を促進する。
(対象者数 3,200人→4,200人)
2 職場適応援助者(ジョブコーチ)による人的支援事業の推進
内示額 18億7,300(20億1,700)万円
 職場への適応が困難な障害者の働く職場にジョブコーチを派遣することにより、職業的自律のための実践的な支援を行う事業を推進する。
 
3 求職者情報のインターネットによる提供(新規)
内示額 8,000(0)万円
 公共職業安定所に求職登録している障害者の求職者情報(障害種別、部位、資格経験等)をインターネットにおいて公開する。
 
4 障害者の再就職支援の推進
内示額 5億1,600(4億2,200)万円
 障害者を多数雇用している企業のOB等障害者雇用に関する知識を有する者を障害者求人開拓推進員として委嘱し、障害者である有効求職者が多数登録されている公共職業安定所に配置し、積極的な障害者向け求人の開拓を図る。
 また、障害のある求職者と企業とが一堂に会する集団面接会を開催し、障害者の就職の促進を図る。
 
5 ITを活用した重度障害者の職業自立の推進
内示額 8,700(7,700)万円
 ITを活用した重度障害者の在宅就業を通じた就業機会の確保を促進するため、事業主等に対する広報・啓発や相談・助言活動及び重度障害者に対する在宅雇用・就労に関する相談・情報提供や実践的指導を行う。
 
6 当事者団体と連携した障害者の職業自立等啓発事業の実施
内示額 3,200(3,600)万円
 身体障害者、知的障害者及び精神障害者について、それぞれ当事者団体との連携により当事者間でのカウンセリングや家族に対する相談、情報提供等の事業を行うことにより、職業的自立の促進を図る。
 
IV. 多様かつ効果的な障害者職業能力開発の推進
1 公共職業能力開発施設における障害者訓練の拡充
内示額 52億9,600(45億9,100)万円
 障害者職業能力開発校が設置されていない地域において、一般の職業能力開発校をモデル校に指定し(15校)、地域における障害者職業訓練機会の拡大を図る。また、障害者職業訓練アドバイザー(15人)等を配置することにより、障害者訓練の拠点整備を図る。
(施設内訓練対象者数 2,750人→3,150人)
 
2 多様なニーズに対応した委託訓練の実施(新規)
内示額 11億3,000(0)万円
 特例子会社、重度障害者多数雇用事業所、社会福祉法人等の多様な委託訓練先を開拓し訓練を実施するとともに、個々の受講生に対応した訓練カリキュラムの調整を行う障害者職業訓練コーディネーターを配置する(各都道府県2人)。
(委託訓練対象者数 5,000人。訓練期間3か月。1月当たり6万円の委託料。)
 
3 IT技術付与のための遠隔教育の推進(新規)
内示額 3,200(0)万円
 遠隔教育を実施している民間教育訓練機関と障害者等の居住地のNPO等のパソコンボランティアとの連携により、重度身体障害者等の訓練施設への通所が困難な者に対して、民間教育訓練機関を活用した訓練機会を提供する。
 
4 障害者の職域拡大のための訓練カリキュラムの開発(新規)
内示額 100(0)万円
 障害者の雇用・就業及び職業能力開発の専門家による研究会を設置し、重度視覚障害者などの重度身体障害者、知的障害者、精神障害者等の職域拡大のための訓練カリキュラムを試行、検証のうえ策定するとともに、成果を民間教育訓練機関等に積極的に提供、その普及を図る。







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