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世界27カ国の人たちに日本太鼓を披露
〜ロシアで初めての太鼓公演を実施〜
 
(橘太鼓 響座)
 
 今回、ロシア・モスクワ市において開催された第4回世界糸東流空手道選手権大会に、全日本空手道連盟糸東会からの出演要請を受け、宮崎県の橘太鼓響座(岩切邦光代表以下4名)を8月18日から26日まで派遣いたしました。
 世界大会には世界27カ国からの参加があり、大きな会場が参加者、応援団でほとんど埋まってしまうほどの盛り上がりでした。
 会場に響き渡る太鼓の一打一打に驚き、太鼓演奏が行われたステージには、好奇心を募らせた多くの観客が集まっていました。
 なお、ロシアでは社会制度の違いから、当日まで日程が決まらず、なかなか演奏予定が組めないなど、大変苦労しましたが、橘太鼓響座の皆様には臨機応変に対応していただき、感謝しております。
 
橘太鼓響座代表 岩切 邦光
 今回、ロシア・モスクワでの世界糸東流空手選手権大会での出演機会をいただき、大変嬉しく、また光栄に思いました。
 私たち、橘太鼓響座は(財)日本太鼓連盟に加盟してから、3回目の海外公演となります。また、響座としては、10回目の海外公演となる節目の公演ともなりました。
 このロシア・モスクワ公演を行うにあたって、メンバーの仕事の調整がつかず、構成に大変苦労しました。また、出発直前にメンバーの1人が過労により倒れるという事態が発生し、息子の岩切響一(10才)を含む4人での海外公演となりました。
 まず、モスクワに到着して、すぐ会場に向かい大変驚きました。なんと、演奏会場はモスクワオリンピックで使われたバレーボール会場ということでした。収容人数8,000人、またアリーナはスケートリンクにもなるというスケールの大きさでした。
 翌日、練習を行い、広い会場での演奏の難しさを改めて痛感しました。しかし、塩見理事長のアドバイスにより難しさを克服し、本番を迎えることができました。
 本番では、各国の選手に喜んでいただき、海外初の岩切響一もカメラ、サイン攻めにあい、少し戸惑った様子でしたが、よい経験になったと思います。
 このロシア・モスクワ公演を無事終了できたことを喜びと思い、また、塩見理事長をはじめ連盟の皆様に、最後までご迷惑おかけしたことを心からお詫びし、色々とお心遣いいただいたことを深く感謝いたします。
 
橘太鼓響座 岩切 響一
 僕は、響座でのロシア・モスクワ公演があると聞いた時に、絶対行きたいと思いました。それはなぜかというと、二度とないチャンスだと思ったからです。はじめは、お父さんに「連れて行けるか分からない」と言われたけど、日本太鼓連盟から行ってもいいという知らせが来たとき、すごくうれしかったです。
 ロシアでの演奏は、ものすごく広い会場で、とても不安でした。けど、練習をして、少し自信がつきました。開会式で一番最初に打った時に、ものすごく緊張しましたが、いろんな国の人に拍手をもらい、ほっとしました。また、演奏が終わったあと、写真を撮られたり、サインを頼まれてうれしかったです。そしてそのあと、何回も出演するたびに楽しく太鼓が打てました。
 また、海外公演があったら、ぜひ参加したいと思います。僕にとって、今回の海外公演は夏休みの一番の思い出となりました。
 (財)日本太鼓連盟の皆さん本当にありがとうございました。
 
<橘太鼓響座>
岩切邦光(代表)、岩切響一、中川常雄、西口勝
<財団法人日本太鼓連盟>
塩見和子(理事長)、大澤和彦(総務部長)、印出公平(職員)
 
 千葉・群馬・栃木県では県支部(県連盟)の主催により、「教職員日本太鼓実技研修会」が行われ、多くの小中高の先生方が参加されました。本研修会は県支部の強い要請により、県教育委員会の協力を得て実施されたもので、先生方にも高い評価を受けました。今後、先生方が日本太鼓の指導者としての技術や指導要領を習得し、それを各学校の音楽時間に活かされるものと期待しております。学校における日本太鼓の普及、振興を図るためにも各支部におかれては、この研修会を参考に積極的な開催をお願いします。
 
1. 千葉県教職員日本太鼓実技研修会(連盟助成事業)
主催:(財)日本太鼓連盟千葉県支部、千葉県太鼓連盟
日時:2003年7月20日
場所:九十九里中央公民館
指導者数:15名(1級公認指導員1名、3級公認指導員2名、全国講習会参加者12名)
参加者:16名(女性14名・男性2名)
受講料:1,000円
目的:第1回目ということで、「体験する」ということを目的とした。また、今後の参考とするため、アンケート調査を行った。
 
千葉県教職員日本太鼓研修会の模様が新聞に大きく掲載されました。
 
(拡大画面:194KB)
 
2. 群馬県教職員日本太鼓実技研修会
(連盟助成事業)
主催:(財)日本太鼓連盟群馬県支部
群馬県太鼓連合
日時:2003年7月26日
場所:群馬県総合教育センター
指導者数:29名
(3級公認指導員3名、全国講習会参加者3名)
参加者:96名(女性89名・男性7名)
受講料:780円
目的:県内小中学校、高校の教職員を対象に基本的な打ち方及び初級、中級それぞれの曲を習得してもらう。
 
教職員日本太鼓実技研修会を開催して
(財)日本太鼓連盟群馬県支部
支部長 上原 徳夫
 好評だった昨年の日本太鼓実技研修会をふまえて、今年度も第2回群馬県教職員日本太鼓研修会を7月26日に実施しました。
 当初の計画では、昨年同様、平日を予定しておりましたが、教育センターより土曜日の指定があり、我々としても好都合でしたので、計画を変更し実施しました。教育担当者に伺いますと、昨年度、締め切り後に100名を超える断りの連絡を1件1件入れたとのこと。同様の募集だと集まり過ぎて大変かと、あえて休日の土曜日を設定し、教職員の自主参加の形をとりました。そのせいか、何かと昨年と空気が違うし、諸手当が一切付かないにもかかわらず、参加者は96名と昨年の1.5倍でした。
 今回、初級と中級の2講習を計画してみました。参加者名簿の中に、昨年度参加者が8名、それと学校単位の参加校が2校あり、初めてバチを握る初心者と一緒では物足りないのではないかと思い、充実した講習とマンネリ感の防止などの観点から、挙手による自主選択をしてもらい中級講習を16名で実施しました。今回の教職員実技研修の場合、9割強は女性ですが、年齢、体力、能力等が比較的平均しているようでした。
 1日講習でも、実質5時間程で、企画した予定を消化するのはかなりハードですので、タイムスケジュールはしっかり作成しました。
 中級の中身は、特に考えました。太鼓は「叩く」のではなく、「打つ」のだということ、日本の心や所作等についても伝えたいと思いましたが、多少解って貰えたように思います。講習最後に、初級4グループ、中級1グループにて練習曲の発表を実施。上手く打てた人、打てなかった人、テーピングだらけの手の人、それぞれでしたが、疲れた顔の中に充実した何かを、今まで体験したことのない何かを感じ、教育の現場に生かしてもらえるという手応えを得ました。
 また、我々講師も、数人が初めての講師を試みた結果、「プレッシャーはあったが、やってよかった。自信がついた。」とのことでした。
 お疲れ様、お世話になりました。皆様の協力に感謝しつつ「実施してよかった。」と充実感に浸りながら、教育センターをあとにしました。
 
3. 栃木県教職員日本太鼓実技研修会
主催:(財)日本太鼓連盟栃木県支部
栃木県太鼓連盟
日時:2003年8月10日
場所:栃木県総合教育センター体育館
指導者数:5名
(2級公認指導員2名、3級公認指導員3名)
参加者:41名(女性40名・男性1名)
受講料:2,000円
目的:初めて太鼓を打つ方のための基本打法と単式複打の簡単な曲を演奏。また、今後の参考とするため、アンケート調査を行った。
 
アンケート結果は以下の通り。
A. 参加者の感想
・太鼓を打っていても、歴史等、まったく知らなかったので、とても勉強になった。
・太鼓についての説明が大変分かりやすく、面白かった。
・リズム感も育つし、いい運動になった。これなら、子供たちも楽しめそう。
・打てるようになる自分が実感でき、今後も続けたいと思った。
B. 今後の研修会に関する意見
・定期的に開催してもらえたら、また参加したい。
・次回は、初級、中級、上級等のコース別に開催してほしい。
・学校別の簡単な曲の紹介があるとよい。
・日本文化伝承の意味からも、もっと普及した方がよい。
・開催通知を県内全域に、また、早めにすると参加者が増えると思う。
・日本の伝統。ぜひ続けて欲しい。そして、太鼓に親しむ人がもっと増えればいいと思う。
 
 
(5級基本講座)
 
 第17回日本太鼓支部講習会が9月20・21日の両日、京都府亀山市の亀山市交流活動センターにおいて行われました。京都では2年ぶりの開催となりましたが、3・4・5級基本講座、かかえ桶講座が設けられ、地元京都をはじめ11都府県から88名の受講生が参加しました。講習会終了後、希望者による技術認定試験(学科、実技)が行われました。実施結果は次の通りです。
 
○基本講座
総合指導 講師 古屋 邦夫氏
3級基本講座 講師 安江 信寿氏
4級基本講座 講師 富治林 浩氏
5級基本講座 講師 松枝 明美氏
○専門講座
かかえ桶太鼓講座 講師 水地 清治氏
技術認定試験の結果は次の通りです。
3級検定 16名受検 13名認定
4級検定 26名受検 26名認定
5級検定 31名受検 31名認定
 
3,175名が資格を取得
 2003年10月現在の公認指導員・技術認定員数は以下の通りです。
<公認指導員>
特別2名、1級24名、2級62名、3級114名、総数202名
<技術認定員>
1級18名、2級70名、3級344名、4級574名、5級1,967名 総数2,973名
 
期日:2003年11月22日(土)・23日(日)
主催:財団法人日本太鼓連盟
主管:財団法人日本太鼓連盟福島県支部
会場:猪苗代町総合体育館カメリーナ(福島県猪苗代町)
専門講座
御諏訪太鼓講座・・・小口大八氏(財団副会長・長野県)
秩父屋台囃子講座・・・高野右吉氏(埼玉県)
締太鼓講座・・・長谷川義氏(大分県)
基本講座
総合指導・・・古屋邦夫氏(財団技術委員会委員長・長野県)
3級基本講座・・・安江信寿氏(石川県)
4級基本講座・・・若山雷門氏(岐阜県)
5級基本講座・・・松枝明美氏(長野県)
・・・渡辺洋一氏(東京都)
受講料:大人10,000円(会員9,000円)
小人5,000円(会員4,500円)
参加費:宿泊する場合 一律14,000円
宿泊・食事4食・記念写真等
宿泊しない場合 一律4,000円
食事2食・記念写真等
申込先:(財)日本太鼓連盟福島県支部
事務局長 渡辺徳太郎
Tel. 0243-63-1132
Fax. 0243-63-1131
振込先:郵便局
口座番号 18200 27757221
口座名 財団法人日本太鼓連盟
福島県支部
 
 規程により3年毎に行われる公認指導員の第2期更新研修会は、下記のとおり2003年度の日本太鼓全国講習会と併せて実施します。なお、第1回更新研修会(第17回日本太鼓全国講習会)には57名の公認指導員が参加しました。残り145名が参加対象となります。
 
第2回更新研修会(第18回日本太鼓全国講習会)
開催日時:11月22日(土)・23日(日) 開催場所:猪苗代総合体育館カナリーナ(福島県猪苗代町)
第3回更新研修会(第19回日本太鼓全国講習会)
開催日時:2月14日(土)・15日(日) 開催場所:シーハットおおむら(長崎県大村市)
 
*なお、この研修会に不参加の場合は、公認指導員としての資格を喪失しますのでご注意下さい。







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