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7. 利用者の年齢別構
 年齢別構成比は単純利用者数16,109人を分析したものである。例年通り、20〜39才が最も多く、この世代で53.1%を占めている。本年は0〜19才が若干増えている。
 不明者が多いのは、インターネット簡易応答システムの利用者が全員の年齢を書かなかったことが多いためである。これは、年齢をオプションとしていることも影響している。
 
年令 人数(構成比%) 年令 人数(構成比%)
0〜9才 342  (2.1) 50〜59 1,505  (9.4)
10〜19 557  (3.4) 60〜69 579  (3.5)
20〜29 4,800 (29.8) 70才以上 119  (0.7)
30〜39 3,751 (23.3) 不明 2,647 (16.5)
40〜49 1,819 (11.3)  
合計 16,109人(100.0)
 
 例年通り男性客が女性客を若干上回っている。
 
性別 人数 構成比(%)
男性 11,886 54.3%
女性 9,969 45.3%
不明 53 0.2%
合計 21,914 100.0%
 
 イラク戦争は2003年3月20日に開戦し、5月1日に大規模戦闘終結宣言があったが、SARS(新型肺炎)の流行と時期が重なり、この時期、訪日外客は大幅に減少した。特に、SARSはアジアで主に流行したことにより、欧米からの旅行者が日本を含めたアジア地域への旅行を控えた。
 SARSは2002年11月16日に最初の感染者が中国広東省で発生し、2003年2月から5月に感染が世界的に拡大した。感染地域の指定が全面解除となる7月初旬まで、感染国・感染地域住民の外国旅行の自粛や、感染国・感染地域への旅行自粛により、3月から6月にかけて、訪日外客は大幅に減少した。
 
  月別訪日外客数 (対前年同月比) 月別観光客数 (対前年同月比)
2003年4月 288,561人 (-23.1%) 194,739人 (-27.0%)
2003年5月 34,054人 (-34.2%) 151,597人 (-41.2%)
2003年6月 352,431人 (-20.1%) 206,149人 (-28.9%)
 
 ウェルカム・イン参加施設は台湾からの感染者の宿泊には無関係だったものの、過敏に反応する施設もあった。概ね電話で冷静に対応するようアドバイスすることにより、冷静に対処いただけたようであるが、新聞・テレビ等の報道により、不安や誤解が生じ、外客の受入を一時拒否する施設がでた。しかし、6月末から全ての宿が受入拒否を撤回した。
 
  受入拒否施設数
2003年4月 8軒
2003年5月 38軒
2003年6月 42軒
 
 訪日外客とウェルカム・イン予約センターの取扱人数を表にしてみると、以下の通り、上半期は全く同じ変動をしている。
 
 
 今回のような新しい疫病には、個々の宿泊施設の対応力には限界があるが、ウェルカム・イン予約センターとして、アドバイスしたのは、概ね下記の事項である。
 
(1)うがい、手洗いの励行。
(2)外客の前でマスクを着用するのは、国籍にかかわらず平等に着用する。感染国からの外客にだけ着用するのは、差別と受けとられる。
(3)感染が確認できないのに宿泊拒否をすることは、旅館業法に違反する。
 
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