図34は、ターゲット2と3を捉えたピングNO.840の地形断面図及び音響画像データの水平移動量である。左舷側のターゲット2は、送受波器直下近傍の音響画像データの水平移動量が大きく、外側になるにつれて減少する。逆に右舷側のターゲット3は、仮想海底面との差が左舷のターゲット2と同じものの送受波器から離れているため、水平移動量が小さい。
図34. LINE-3ピングNO.840の地形断面図と音響画像データの水平移動量
(a)地形断面図
(b)右舷側の水平移動量
(c)左舷側の水平移動量
(3)地形歪み除去画像の評価
図35及び36は、jpg形式の地形図上に同じくjpg形式の地形歪み除去画像を重ね、両者を見やすく表現した図で、それぞれLINE-2及び3を示す。図より地形図と音響画像上のターゲット位置は、ほぼ一致している。ターゲット1は、高さ32及び52cmの箱を設置しており、両測線の音響画像及び地形図上で、その形状を識別することができる。両測線共にターゲット1上の箱とほぼ平行な測線である。ターゲット2は、高さ12cm、21cm、52cmの箱を設置しているが、12cmの箱は地形図上で読み取ることができない。また高さ21、52cmの箱は、両測線の地形図上では認識できるものの、LINE-2では音響画像上において形状を正確に捉えることができない。しかしながら測線の方向が、ターゲット上の箱の設置方向と平行なLINE-3の音響画像では、その形状を認識できることから、ターゲットの設置方向と測線の方向と関係があるものと考えられる。
高さ5cm、16cmの箱が設置されたターゲット3は、地形図上で52cmの箱を認識できるが、5cmの箱は識別が不可能である。音響画像上においては、ターゲットが送受波器直下近傍に位置しているため、その形状が不明瞭であり、ターゲット上の箱を認識することはできない。また両測線ともに設置方向が測線と直交または斜交している。
図35. |
LINE-2地形図と音響画像を重ねた図 図面はターゲットの位置のおける設置方向及び形状図 |
図36. |
LINE-3地形図と音響画像を重ねた図 ターゲット位置における設置方向及び形状図面は図35と同じ。 |
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