日本財団 図書館


6. 安全航行のために
 皆さんに楽しく安全にモーターボートに乗っていただくために、船長さんはどんな点に注意しているのか。また、沖では楽しそうに走りまわっているヨットやモーターボートでも、そのためには、きちんと整備・点検をしていることを理解して下さい。
ここでは船舶(せんぱく)一般ではなく、モーターボートの場合について主なことを書きます。
1. 天気予報を確認したか。
2. 燃料は充分あるか、必要な物品は積んであるか。
3. 航海の予定を立て、航走海域の漁網(ぎょもう)などについて調べたか。
4. 船底にビルジ(汚水(おすい))がたまっていないか。排水孔(はいすいこう)はつまっていないか。
5. バッテリーの点検、機関を始動して、各部、舵(かじ)も正常に動くか。
6. 無線、携帯(けいたい)電話等、陸上との連絡ができるようになっているか。
7. 航海の予定、帰港予定時間など連絡してあるか。
 このように、今日皆さんを乗船させてくださる船長さんは、安全には十分注意して航行します。
 
〔乗船中の注意〕
1. 乗船の際は、指示にしたがって乗船する。(さん橋と船とが離れることがある)
2. 乗船中は、救命胴衣(きゅうめいどうい)を着用(ひもをしっかりと結ぶ)していること。
3. しぶきがかかったりする場合も、勝手に移動せず、船長の指示に従う。
4. 航行中は舷縁(げんえん)(GUNNEL)から身を乗りだしたり、また、これに腰かけたりしないこと。(海に転落する危険がある)
5. 船内を移動するときは、片手は必ずどこかにつかまりながら移動すること。
6. 海にゴミなど一切捨てることはできません。沈むからと空カンを捨てることもできません。
7. 気持ちが悪くなった場合は、水平線の遠くを見るようにし、ゆっくり深呼吸をすればよくなってきます。
 
 海に捨てられたビニール袋や、空カンなどが、スクリューに巻きついたり、機関の冷却水の取入口を防いだり、エサと間違えて魚や鳥がこれを食べたり、また、漁網にからんで網を破ったりする被害をひき起しています。
 
 
時間 内容 場所 備考
8:30 集合、受付 2階大ホール前  
8:40〜9:10 ボート教室、テキストにより講義 2階大ホール  
定置網漁法について 2階大ホール 酔い止めの薬服用
9:10〜9:30 ロープの結び方教室 2階大ホール 結索(けっさく)台
乗船上の注意と救命胴衣着用 2階大ホール 船長さん立合い
9:30〜9:40 各さん橋へ移動、乗船上の注意   各船長さん誘導
9:40〜 乗船出港 さん橋  
10:10〜10:20 富山新港周辺航行    
記念写真 海王丸付近にて  
10:40〜11:30 釣り体験 四方沖  
11:40 入港、下船 さん橋  
11:50 集合、人員確認、救命胴衣返却 1階情報コーナー  
11:50〜12:00 アンケート記入、粗品進呈 1階情報コーナー  
12:00 終了、解散 1階情報コーナー  
 
 皆さんには、短い時間でしたが、海に出て潮風にふかれ、富山湾を眺めて(ながめて)貰い(もらい)ました。初めての体験という人も多いと思います。今日の海の色はどんな色でしたか。『広々とした青い海』が皆さんを迎えてくれたなら、私達も嬉しい(うれしい)のですが、陸岸近くの海は川の流入や、人間の生活から生ずるゴミ(特にビニール袋)などが流され、汚されています。環境汚染(かんきょうおせん)が問題となってからは、海上ではゴミを投棄(とうき)することは法律で禁止されています。
 しかし、海には川からのゴミも流れ込んできます。海上に出たときにゴミを捨てないようにするだけでなく、陸上においても川にゴミを捨てたりすると、それが全部海に集まってくることになります。富山湾の海は世界の海につながっています。能登半島から富山湾を回っている潮の流れ(対馬海流(つしまかいりゅう))は、津軽海峡(つがるかいきょう)を通り太平洋へとつながっています。
 海は生命の源(みなもと)です。魚をはじめ、多くの生物がこの中にあって尊い(とうとい)生命を育み(はぐくみ)生活しています。人間だけの勝手で海を汚すことは許されません。
 今日のボート教室で学んだ大切なことは、海を汚してはならない!!そのためには、陸上においても同じことですので、このことを理解して貰えるならば、私達もこの目的を果すことができたと思います。
 
巡航コースと附近状況略図
●注意事項
(1)
富山新港入出港の際は速力を低下し、また、東防波堤は十分離れて変針すること。
(2)
復航、四方漁港沖合は漁網が多いので、見張りを十分すること。
 
 
■主催 財団法人 岩瀬カナル会館
TEL.(076)438-8446 FAX.(076)438-8447
 
■共催 富山県小型船交通安全協会
TEL.(076)438-0723







日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION