1. 私達と富山湾
私達富山県民に、とって、立山連峰(れんぽう)と富山湾の風景は、日常生活の一部にもなっている感じがしますが、富山湾について、知っていることは何ですかと聞かれたとき、皆さんはどのようなことを答えることができるでしょうか。
今日は短かい体験ながら、海上に出て立山連峰を眺め(ながめ)、潮風(しおかぜ)にふかれて、富山湾についての知識を深め、また素晴らしい自然の風景を郷土(きょうど)の誇り(ほこり)と思って、これは守っていかねばならない大切な財産ということを知って貰(もら)えるならば、私達スタッフの喜びであります。
〔富山湾の特徴〕
(1)大陸棚(たいりくだな)がなく、急に深くなっている。特に黒部川、早月川、神通川、庄川河口は急に深くなる海谷(かいこく)がある。(深層水(しんそうすい)の利用)
(2)島が2つしかない。(虻(あぶ)ヶ島、唐(から)島)
(3)蜃気楼(しんきろう)、埋没林(まいぼつりん)、ホタルイカなど、他の海ではみられない現象や魚がいる。
(4)定置網(ていちあみ)が多い。(定置網漁業の発達)
(5)太陽が山から昇(のぼ)り、山に沈(しず)んでいく。(水平線からの日出没は見られない)
(6)西側に能登半島があるため、冬の季節風がさえぎられて、冬でも比較的穏(おだ)やかである。
(7)海上から3,000m級の連峰を眺めることができる。
(8)大きな川が7つも流入している。
このような特徴があり、今日の航走(こうそう)するコースでも、深い所では350m(富山新港沖)もの水深があります。
海の上に浮んでいる船は、種々な目的のために造られ、使用しやすい構造(こうぞう)となっています。皆さんもこれまで、大きな船や小さな船、種々な船を見たと思います。今日沖合に出たら、どんな船に出会うでしょうか。富山湾、各港に出入りする船で一番多いのは貨物船です。(ロシアから木材を運んでくる船、ガソリン、軽油を運ぶタンカーなど)貨物のみでなく、旅客を運ぶ(フェリーなど)客船も含めて、商業目的に使われている船が商船で、代表的な船は次のとおりです。
貨物船
客船
オイルタンカー
コンテナ船
富山湾では多くの漁船が漁業を行なっていますが、漁船も獲る(とる)魚の種類により、漁船の外観は異なっています。その他、海難(かいなん)救助や海上取締り(とりしまり)に活躍(かつやく)している白い船体の巡視船(じゅんしせん)も見かけることがあると思います。
巡視船
モーターボートの各部の名称(めいしょう)
ボート乗船にあたり、乗船者の安全確保上、覚えておいて頂きたい各部の名称を書きました。(A、B、Cの記号)また、その他各部の名称((イ)、(ロ)、(ハ))も書きました。
A. 舟首(おもて)(バウ)
B. 舟尾(とも)(スターン)
C. 右舷(うげん)(スタボード)
D. 左舷(さげん)(ポート)
E. 舷縁(げんえん)(ガンネル)
F. 甲板(こうはん)(デッキ)
(イ)船橋(せんきょう)(ブリッヂ)
(ロ)防舷物(ぼうげんぶつ)(フェンダー)
(ハ)航海灯(こうかいとう)
(ニ)バウクリート
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