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里親だより 第69号 平成16年1月26日
 
(財)全国里親会
里親だより
第69号
◆第49回全国里親大会を開催しました◆
 平成15年10月26日(日)、熊本県熊本市熊本県立劇場において、第49回全国里親大会を開催いたしました。全国より、里親、里親関係者、民生児童委員など800名あまりが参加し、行政説明、基調講演、シンポジウムなど現在の里親を巡る状況について考え合いました。
 
社会全体で支える子育て 社会的養護としての里親
社会的養護の必要な子どもを、温かい愛情と正しい理解を持った家庭の中で養育する里親制度の重要性
第49回全国里親大会
平成15年度九州地区里親研修大会日程
1 開会
開会の辞 熊本県里親協議会会長 西輝男
里親信条朗読 赤星晴美
大会会長式辞 財団法人全国里親会会長 渥美節夫
あいさつ 厚生労働省雇用均等・児童家庭局長 伍藤忠春
 熊本県知事 潮谷義子
 熊本市長 幸山政史
顕彰 大会会長表彰授与
記念品贈呈 社会福祉法人NHK厚生文化事業団
顕彰 大会会長感謝状授与
記念品贈呈 社会福祉法人テレビ朝日福祉文化事業団
顕彰・記念品贈呈 九州社会福祉協議会連合会会長表彰状授与・記念品贈呈
顕彰・記念品贈呈 九州地区里親連絡協議会会長表彰状授与・記念品贈呈
受賞者謝辞 受賞者代表 松田隆幸
来賓祝辞 社会福祉法人全国社会福祉協議会会長 長尾立子
 熊本県議会議長 西岡勝成
来賓紹介
 
2 行政説明 厚生労働省雇用均等・児童家庭局家庭福祉課長 山田亮
 
3 昼食
 
4 基調講演 テーマ「子どもの豊かな育ちをいかに支えるか」
 講師 聖徳大学客員教授 帆足英一
 
5 シンポジウム テーマ「社会的養護としての里親の役割を考える」
コーディネーター 聖徳大学客員教授 帆足英一
シンポジスト 熊本大学大学院教授(法医学) 恒成茂行
    清心乳児園園長 平田ルリ子
    東京都養育家庭里親 坂本洋子
    沖縄県里親会会長 上間啓聖
    九機工業株式会社 松浦聖也
感謝品贈呈 財団法人資生堂社会福祉事業財団
 
6 全体会 全国里子会活動報告
 
 本大会は、平成15年度九州地区里親研修大会も併せての大会となりました。児童虐待など子どもに関わる複雑かつ深刻な問題が増加する中、次世代の社会を担う子ども達を健やかに育むためには、子育てを家庭の中だけでなく、地域で協力し、社会全体で支えていくことが必要であること、親による養育を受けられない子どもを温かい愛情と理解を持った家庭の中で養育する里親制度は、社会的養護の一環として、平成14年10月の専門里親の創設など、里親が果たす役割への期待と関心が高まっていることなど、里親制度の意義、とりわけ社会的養護としての役割について認識を深めるとともに、制度の意義と実情を広く社会にアピールし、里親制度の一層の発展を願いました。
 
主催 厚生労働省 熊本県 熊本市 財団法人全国里親会 九州社会福祉協議会連合会 九州地区里親連絡協議会 社会福祉法人熊本県社会福祉協議会 熊本県里親協議会 社会福祉法人熊本市社会福祉協議会 社会福祉法人NHK厚生文化事業団 社会福祉法人テレビ朝日福祉文化事業団 財団法人資生堂社会福祉事業財団
後援 社会福祉法人全国社会福祉協議会 財団法人日本社会福祉弘済会 熊本県市長会 熊本県町村会 熊本県民生委員児童委員協議会 熊本市民生委員児童委員協議会 熊本県共同募金会 熊本県養護協議会
 
ダイジェスト 第49回全国里親大会
式典
 
 大会会長である渥美節夫(財)全国里親会会長は、「虐待の増加など子どもの養育環境が悪化する中、里親制度の充実が求められている」と式辞を述べました。
 主催者あいさつの中で、潮谷義子熊本県知事は、ご自身が乳児院の職員などを経験されていることから、「施設ではいくら家庭的な雰囲気を作ろうと努力しても家庭にはかなわない。とりわけ要養護の子ども達には健全な家庭の中で、愛情を受けて育って欲しい。」と、里親制度の推進の重要さを実体験を交えて話されました。
 その後、永年にわたり児童の養育に貢献された里親に対する大会会長表彰40組、大会会長感謝状11組、九州地区として、九州社会福祉協議会連合会会長表彰5組、九州地区里親連絡協議会会長表彰7組が、晴れて表彰を受けられました。
 また、来賓の代表として、全国社会福祉協議会会長及び熊本県議会議長からご祝辞をいただきました。
 
熊本県知事あいさつ
 
行政説明
 
 厚生労働省雇用均等・児童家庭局家庭福祉課長 山田亮氏により、来年度予算と里親制度の推進について、行政説明が行われました。
 「配偶者特別控除の廃止に伴い2500億円の財源ができ、児童関係の予算が概算要求で前年度比4.3%増える。虐待問題を考えるとき、里親制度が広まっていくことが重要である。社会的養護のあり方専門委員会報告書では、あえて「里親や施設」と、「施設」より先に「里親」を持ってきた。社会的養護の中の里親の位置づけは重要である。しかしながら里親はどちらかというと減少傾向にある。それは何故か原因を突き詰めて対応を考えていく必要がある。里親が子どもを養育する上においての問題点を解決していきたい。また里親制度が知られていないことについてはPRしかないと考える。坂本洋子さんの『ブドウの木』が大変好評でテレビも放映される。東京都の石原知事が里親(養育家庭)制度に非常に力を入れているように、全国的にも里親制度の推進に力をいれていきたい。来年度概算要求の中では、里親へのレスパイトケアだけでなく、「家事援助」や「里親サロン」を要求している。専門里親も増やしていく。また、児童福祉法の改正に向けて、里親の位置づけを検討し、里親の責任と権利について明確化する方向である。」などの説明がありました。その後、各都道府県里親会からあらかじめ集められた新しい里親制度についての質問についての回答及び説明がされました。
 







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