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***一人でも多くの子ども達に里親家庭のあたたかさを知ってもらうために・・・
子ども達を受け入れる里親家庭を増やすために・・・***
 
里親促進事業(国庫補助助成事業)を各里親会で行っています。
 
全国里親会が国から補助を受け、各都道府県・指定都市の里親会に補助し、各里親会が実施主体となって事業を行います。
 
一般里親促進事業・・・新規里親の開拓及び未委託里親に対する委託の促進を図るためのあらゆる事業(里親会会合での未委託里親への参加の勧奨、体験発表や意見交流会など、委託前の環境作りの支援、機関紙での啓蒙活動など)を、各里親会でそれぞれの実情に合った形で計画し、進めています。また、未委託里親と、児童相談所・施設との関係づくりのために、情報提供や連絡調整をすることもできます。
未委託里親ふれあいキャンプ等事業・・・「未委託里親ふれあいキャンプ」と「フレンドシップファミリーの開拓及び研修」の2つの事業を指します。この事業は、8ブロック毎、特定の里親会(原則として各ブロック1カ所づつ)が実施することができます。
「未委託里親ふれあいキャンプ」・・・夏休みなど休日を利用し、未委託里親と児童養護施設入所児童等を対象者とし、1泊2日のキャンプを行い、交流することにより、養護児童の里親委託の促進をはかります。
「フレンドシップファミリーの開拓及び研修」・・・「フレンドシップファミリー」とは、児童養護施設等入所児童を土・日に自宅に預かり、児童の福祉の増進を図るものです。
 
 昨年度は、一般里親促進事業52都道府県・指定都市の152地区、短期里親開拓事業17都道府県・指定都市38地区、未委託里親ふれあいキャンプ等事業8都道府県・指定都市において実施されました。今年度は、里親促進事業189地区、未委託里親ふれあいキャンプ等事業4都道府県で行われる予定です。
 
各里親会、どのような活動をしていますか?
 里親・里子、みんながとても楽しみにしている活動、「こんな意見交換をしています。」「里親さん達のこんなグループがあります」・・・等々
各里親会ご自慢の活動を紹介してください!!
 原稿や、『里親だより』に載せても良い写真など、事務局まで是非お送り下さい。(「里親だより原稿」と明記してください。)
 〜送り先〜
〒107-0052 東京都港区赤坂9-1-7秀和レジデンシャルホテル856号
(財)全国里親会事務局宛
FAX 03-3404-2034 E-mail zenkoku-satooya@cnr.ne.jp
 
里親募集のポスター・リーフレットができました。
 
 
 「里親制度の拡充・整備に関する研究会」で検討されたポスター・リーフレットが厚生労働省より作成・配布されました。
 里親制度について、明るくわかりやすく書かれています。
 是非手にとってご覧下さい。
 
平成14年度 (財)全国里親会は、このような事業を行いました
<主な事業>
1. 里親促進事業(国庫補助助成事業)
2. 里親制度の普及振興事業(日本財団助成事業)
(1)地区別里親研修会の開催
(2)全国里子会活動支援事業
(3)里親活動振興事業検討会の開催
(4)里親制度の拡充・整備に関する研究会の開催
3. 子育て支援基金事業(社会福祉・医療事業団助成事業)
 里親委託促進のあり方に関する研究事業
4. 一般事業
(1)第48回全国里親大会の開催(平成14年10月12日(土)於 埼玉会館)
(2)機関紙「里親だより」の刊行(66号・67号)
(3)寄附行為変更認可及び諸規程の整備
(4)「里親・里子」名称の誤用報道などへの申し入れ
(5)日本財団へ助成金の申請
(6)社会福祉・医療事業団へ助成金の申請
(7)理事会及び評議員会の開催
 
<平成14年度 3つの報告書>
 
 
 平成14年度の事業、3つの研究会・検討会より報告書を出しました。
 (上写真) 内容の詳細は、各里親会にお問い合わせください。
「里親・里子」名称の誤用報道に対し、申し入れをしています。平成14年度は下記への申し入れを行いました。
(1)環境庁大臣官房長 松本省蔵氏宛
(2)長野県知事 田中康夫氏宛
(3)フジテレビジョン社長 村上光一氏宛
(4)朝日新聞東京本社社長 箱島信一氏宛
(5)神戸新聞社社長 稲垣嗣夫氏宛
(6)ビックひなまつり 殿川実行委員長宛
(7)NPO法人さいたまユネスコ協会宛
 
《里親制度の拡充・整備に関する研究会報告書》
 里親制度の啓発・普及のための方策、社会的養護システムにおける里親制度の位置付け、里親支援の強化等について、関係機関への提言としてまとめています。
研究会メンバー(敬称略)
奥山 眞紀子(国立成育医療センター)
行天 良雄(医事評論家)・・・<委員長>
五阿弥 宏安(読売新聞論説委員)
小林 美智子(大阪府母子保健総合医療センター)
瀬尾 勲(社会福祉法人横浜博萌会理事長)
津崎 哲朗(大阪市中央児童相談所長)
花崎 みさを(児童養護施設野の花の家施設長)
帆足 英一(元東京都立母子保健院長)
北郷 勲夫(国民健康保険中央会理事長)
唐沢 剛(厚生労働省雇用均等・児童家庭局課長)
相沢 仁(厚生労働省雇用均等・児童家庭局)
 
《里親促進のあり方》
 里親制度の発展をめざして、その運用上の問題点を分析し、要因を究明し、委託促進を図るための具体的な方策を関係機関などに対し、提言しています。
研究委員会メンバー(敬称略)
<委員長>
金内 善健(東京都児童相談センター所長)
<委員>
岩崎 美枝子((社福)家庭養護促進協会大阪事務局理事)
大場 信一(北海道釧路児童相談所長)
鈴木 祐子((社福)二葉保育園 二葉乳児院院長)
花崎 みさを((社福)一粒会野の花の家施設長)
松尾 武昌((社福)全国社会福祉協議会常務理事)
石川 守・・・<助言者>(東京都児童相談センター里親担当課長)
 
《里親活動振興事業検討会報告書》
 地域での里親活動の活性化を図るため、問題点やニーズを分析し、今後の指針を作成しました。
検討会メンバー(敬称略)
<座長>
関戸 幸男(全国里親会副会長)
<学識経験者>
津崎 哲雄(京都府立大学福祉社会学部教授)
石川 守(東京都児童相談センター里親担当課長)
<ブロック代表>
各ブロックより代表者8名
<助言者>
杉浦 宏章(全国里親会常務理事)
西川 公明(全国里親会理事)
 
動き
全国児童福祉主管課長会議開催される
 岩田喜美枝厚生労働省雇用均等・児童家庭局長は、3月3日全国児童福祉主管課長会議で少子化対策、総合的な母子家庭等自立支援対策の展開、児童虐待防止対策の3点について説明した。唐澤剛家庭福祉課長は、この会議の中で里親制度について、児童養護は、発達、特に乳幼児期の愛着形成が極めて重要であり、できる限り家庭的な環境の中で養育されることが大切である。里親制度は、児童の健全育成を図る上で大変有意義な制度である。虐待を受け家庭から分離した児童を、温かい愛情と正しい理解を持った家庭の中で養育する里親制度への関心が高まっている。このため平成14年9月に「里親の認定等に関する省令」及び「里親が行う養育に関する最低基準」を定め、制度の運用の弾力化を図った。さらに里親に対する支援強化として、里親支援事業や里親の一時的な休息のための援助を実施し、あわせて里親制度の普及促進として里親開拓を図るためのポスター及びリーフレットの作成・配布をすることとした。また全国里親会は、里親制度の拡充・整備に関する研究会を設け報告書を出しているので、里親制度の推進の参考とされたい。と述べ、里親制度振興のため、さらなる積極的な取り組みをするよう強調した。
 
平成15年度全国児童相談所長会議開催される
 平成15年度全国児童相談所長会議が厚生労働省で6月25日・26日開かれた。
 1日目は、鴨下一郎副大臣、岩田喜美枝雇用均等・児童家庭局長の挨拶の後、行政説明があり、今後の児童虐待防止対策と児童相談所のあり方について、社会保障審議会児童部会の「児童虐待の防止等に関する専門委員会」について報告があった。また「最近の調査結果から見た児童相談所の実態と課題」と題し、日本子ども家庭総合研究所の才村純氏による報告と質疑が行われ、児童相談所業務の市町村との連携について活発な意見交換が行なわれた。
 2日目の総会では「児童虐待防止対策の充実にむけての要請」を採択し厚生労働省に提出した。要請文の一項目には「里親制度の充実強化」が示されている。里親を被虐待児など個別的処遇が必要な児童の養育の場として位置付けるとともに、里親を児童福祉法における制度として明確に規定すること。里親への委託の拡大を社会的養護施策の方針として明確に示すこと。里親が安定した児童養育を継続できるよう支援体制の充実を図ること、等の内容がもりこまれた。
 全体協議会では「家族再統合に向けて」をテーマとして、3ヵ所の児童相談所における取り組みの実践報告と意見交換が行われた。
 
社会保障審議会・児童部会の動き
 社会保障審議会・児童部会は、児童虐待防止法の見直しに向け「児童虐待の防止等に関する専門委員会」と「社会的養護のあり方を検討する専門委員会」の2つの専門委員会を設置した。
 「児童虐待の防止等に関する専門委員会」(委員長=柏女霊峰淑徳大教授)は、6月18日に報告書をまとめた。虐待問題への取り組みは、(1)発生予防、(2)早期発見と早期対応、(3)保護と支援、の3つのグループに分け検討を重ねてきた。支援のあり方として(1)発生予防から虐待された子どもの自立まで切れ目のない支援、(2)起こってからの支援ではなく、要支援家庭へ積極的なアプローチ型の支援、(3)家族再統合や家族の養育機能の再生・強化など、保護者を含む家庭への支援、(4)虐待防止ネットワークの形成など、市町村の取り組み強化、以上4点を基本的な方向性として示した。
 親子分離した子どもの養護のあり方については、「社会的養護のあり方に関する専門委員会」(委員長=松原康雄明治学院大教授)で検討されている。6月30日の第2回専門委員会では「現在の養護体系を前提にした議論では、子どものニーズに応えられる養護のあり方が見えてこない。養護体系に子どもを合わせるのではなく、子どものニーズに合わせたオーダーメイドの養護形態が理想だ」として、子どもの視点から社会的養護を考えることを共通の認識とした。また「施設と里親と子育て支援の3つを関連させることが必要」「子どもの権利条約に照らせば、子どもの養護の優先順位は、家庭→里親→施設である」などの意見も出され、家庭的養護を重視する声があがっている。
 同部会は、これらの報告と都道府県・市町村の役割及び児童相談所のあり方の検討をふまえ、10月に児童虐待防止法見直しの基本的な方向を取りまとめる。
※詳しくは、福祉新聞平成15年7月7日号、7月14日号に掲載。
 
情報コーナー
 情報・ニュースのコーナーです。
 里親に関する情報やニュースを是非お寄せください。
 
宇都宮でシンポジウム開かれる。2003 6/8 栃木
『地域で子どもが育つために〜アメリカの地域支援・里親支援に学ぶ』−主催−「瞳の会」
 宇都宮里親傷害致死事件を受け、栃木県の里親さんや子育てに関わる人たちが自主的な会を立ち上げ、地域で子育てに関わる者として何ができるか?アメリカで長年ソーシャルワーカーとして親が育てられない子どもの問題、愛着障害などの問題に携わってこられたヘネシー澄子東京福祉大学教授を迎え、シンポジウムを開かれました。
 ヘネシー氏の講演の後、「栃木県の地域支援のあり方を考える」と題し、自立援助ホーム「星の家」施設長星俊彦氏、栃木県養育里親小田和枝氏、NPO法人キッズシェルター代表森田野百合氏らによるパネルディスカッションが行われ、子ども達を守るため地域社会として何が出来るか、を考え合いました。
 「瞳の会」は、子どもの養育に悩む一人の里親さんの声により、多くの人が賛同し立ち上がった会です。
 
緊急学習会行われる。2003 7/13 東京
『社会的養護としての里親のあり方』
―主催―関東ブロック有志里親会
 関東ブロックの9里親会(東京都・川崎市・横浜市・千葉県・長野県・埼玉県・山梨県・千葉市・神奈川県)の共催で、社会的養護としての里親のあり方について学習会が開かれました。日本子ども家庭総合研究所研究企画・情報部長小山修氏の基調講演を得た後「社会的養護のあり方に関する専門委員会に私たち里親が望むもの」と題してパネルディスカッションを開きました。専門里親やファミリーホームなどそれぞれの立場から発表があり、参加者との活発な意見交換が行なわれました。
 なお、当初講師として予定していた社会的養護のあり方専門委員会委員長代理の青山学院大学教授庄司順一氏は事情により上記の講師に変更となりました。
 里親同士の呼びかけで、県を越えて学び合うという今回の試みが、里親会活動の活性化につながって欲しいと願うところです。
 
書籍紹介
『ぶどうの木』
 
 
坂本洋子著 幻冬舎刊 1500円+税
 10人の里子との18年間の軌跡を里母さん自身がまとめられた本です。全国でも話題になり、テレビや雑誌でも取り上げられました。著者の坂本洋子さんは、5月より里親さんのためのサロンを開き、子育てのことなど一人で抱え込まないように何でも話し合える場を作ろうと、ご自宅を週回開放されています。
 
『本気で叱って抱きしめて』
60人の子どもを育てた里親夫婦
 
 
奥本千絵著 NHK出版刊 1500円+税
 NHKスペシャルで放送された「うちらの子どもは60人〜里親夫婦の子育て人生〜」が本になりました。大阪の永井さん夫婦の子育ての模様をディレクターの奥本千絵さんが、番組だけでは表せなかった部分についても語ります。永井さんご夫婦は、第37回吉川英治文化賞を受賞されました。
 
おめでとうございます
叙勲のお知らせ
 今年の春の叙勲で長野県里親会連合会元会長の吉澤健一さんが勲五等、また、去年の秋の受勲で滋賀県里親会会長の柿田與三松さんが勲五等を受章されました。長い間里親活動に尽くされた功績に心からお祝い申し上げます。
 
 沖縄県里親会が「社団法人沖縄県里親会」と6月18日付けで県知事の許可を受けました。おめでとうございます。今後のご活躍をお祈りします。
 
訃報
 青森県里親連合会会長 植村哲也氏が7月14日に亡くなられました。
 生前のご功績をしのび、心からご冥福をお祈り申し上げます。
 
こどもの声
『ちいちゃん』 川崎市(小3)
学校から帰ったら新しい妹がいたよ
名前はちいちゃんていうんだよ
とっても大きな声で泣くんだよ
とっても可愛い女の子だよ
 
ちいちゃんはお歌が好きだよ
アーイアイのおさるさんの歌が上手だよ
テレビの前でもお風呂の中でも
おトイレの中でもうたうよ
 
ちいちゃんとけんかしたよ
だって私のご本をやぶいたんだよ
母ちゃんにおこられて泣いちゃったけど
プリンをもらって仲なおりしたよ
 
ちいちゃんは私より早起きだよ
ねている私の鼻に指をいれたり
ぺちゃぺちゃ顔をたたいたり
ねぼすけの私を起こすんだよ
 
ちいちゃんの誕生日をやったよ
ケーキをおばあちゃんが作ったよ
ろうそくをフーしてる写真をとったよ
ケーキを手でグチャッしている写真もあるよ
 
ちいちゃんは母ちゃんが大好きなんだよ
母ちゃんのスカートの下からバーするんだよ
母ちゃんのおひざをひとりじめしてるんだよ
私だけのおひざだったのにくやしいな
 
ちいちゃんのパパが来たよ
みどりおねえさんもいっしょだよ(※註)
ママの病気がなおったんだって
それでおうちに帰るんだって
 
ちいちゃんがいないとさびしいよ
母ちゃんもあの日泣いてたよ
あとから写真とお手紙送ったよ
三本ろうそくの写真もだよ
 
学校から帰ってもちいちゃんがいない
お家の中からちいちゃんのお歌が聞こえない
いないいないバーをしたカーテンのかげにもいない
ちいちゃんに会いたいな
 
●編集後記●
▼何故か里親登録一年ちょっとの何も分からない私が全国に送る「里親だより」の編集委員になってしまいました。リニューアル創刊号という事で今までとは内容が変わったと思いますがいかがでしたでしょうか?こんな事を載せて欲しい、こういう情報を載せて等ご意見ご要望がありましたらどしどしご連絡下さい。また感想等もお待ちしています。(久保田)
▼先日、平成十五年度全国児童相談所長会議を傍聴するチャンスがありました。改めて里親の存在が児童福祉法の中で認知されていないことからくる問題があることを痛感させられました。児童虐待防止法の見直し、里親制度の流れが大きく変わろうとしている今、里親である私達がこの流れをしっかりと見据えていかなければと思います。そのためにもたくさんの情報を伝え、活用される「里親だより」に・・・と、微力ながらお手伝いできればと願っております。(内田)
▼全国里親会を少しでも身近に感じていただけるよう、リニューアルした「里親だより」いかがでしたか。たくさんの方に読んでいただけたら嬉しいです。さて、夏本番です。各地区で色々なイベントが計画されています。子ども達に楽しい思い出がたくさんできますように・・・(宮越)
▼機関紙の編集は素人の私達ですが、杉浦事務局長と西川理事の助言をいただきながら編集にあたらせていただきました。それぞれの記事に関しましても、多くの方々からご協力をいただきましたことを感謝いたします。リニューアル創刊号の巻頭は何にしようか?と頭をひねりましたが、敢えて「里親信条」を掲げることにしました。改めて読み直してみていただければと思います。時代にそぐわないところは訂正しながら、里親の信条として大切なことを受け継いでいくことが必要なのではないでしょうか?次号にも是非ご期待ください。(若狭)
 

(※註)  みどりおねえさんとは、児童相談所の職員







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