高校生対象 ボランティア体験報告 vol.2
先月に引き続き、ボランティア体験に参加した高校生と、各団体担当者の生の声をお届けする第2弾!この高校生ボランティア体験は、夏休み中の3日間、障がい者や高齢者を対象に活動している4団体に協力いただいて行いました。今回は、手稲区くれよん’ずと在宅生活支援サービス花凪に参加された方々をご紹介します。
※誌面の都合により一部編集しましたので、ご了承下さい。
※この事業は、財団法人たばこ産業弘済会とリーバイ・ストラウス・コミュニティの助成事業として行われました。
高齢者のお相手 在宅生活支援サービスホーム 花凪
●鈴木美保さん(3年生)
花凪には、お年寄り、幼児とお母さん、障がいを持った若い方や町内の方など、いろいろな人が遊びに来ていました。「ここは大きな家族なので家族の一員になったつもりで過ごして下さい」と理事長さんに言われました。1日目は難しかったですが、3日目くらいには親戚くらいにはなったかなと思いました。初めてのことでドキドキでしたが、ワクワクも経験させてもらえました。花凪のみなさん本当にありがとうございました。
●穴田有希さん(2年生)
ボランティア活動に参加するのは初めてだったので、少し不安でしたが、花凪のみなさんはとても優しくて、いろいろなことを教えてくださり、楽しく過ごすことができました。3日目にはみんなでカラオケに行きましたが、お年寄りの方は曲をとてもよく覚えていて、しっかりとした声で歌っていて驚きました。この体験を通して介護について少し考えさせられました。思いきって参加してみて、本当に良かったと思います。
担当者から 木村美和子さん
最初はうまくお話できなかった方、最初から溶け込んだ方、マイペースで楽しんでいた方と行動パターンもいろいろでした。
相手に合わせてのお手伝いということで、高校生のみなさんには難しかったかもしれませんが、みなさんがいらしてくれたおかげで、花凪はとても華やぎました。ここでボランティアをしてくださったことで、「金子みすゞ」の詩のように「みんなちがって、みんないい」を感じていただけたらとても嬉しいです。
障がい者・児の支援 手稲区くれよん’ず
●山口 瞳さん(2年生)
前からボランティアに興味があったものの、なかなか行動に移すことができませんでした。でも、進路のことを考えると、いろいろな経験をした方がいいと思い、学校にあった様々なボランティア募集の中から、子どもたちとふれあえるくれよん’ずに参加しました。
私が担当したのは、ミキちゃんという小柄な可愛らしい女の子で、緊張していた私に、最初に笑顔で声をかけてくれました。その時は本当に嬉しかったです。ミニ遠足や水遊び、カラオケに縁日と内容がとても濃く、あっという間の3日間でした。友だちもたくさんできました。また機会があれば参加したいと思います。
●今村雅恵さん(2年生)
高校に入ってから3回ほどボランティアをしましたが、すべて募金のお手伝いでした。だから、直接人と関わるボランティアは初めてで少し不安でしたが、参加しているうちに不安は消え、いつしか子どもたちと話したり、一緒に遊んでいる自分にびっくりしました。人と話すことが苦手だった私がたくさん話をしました。今回は、人の役に立っただけでなく、自分自身のためにもなったボランティアでした。ボランティアしたのではなく、ボランティアしてもらったという感じです。
●久積由佳さん(2年生)
初めてボランティアを体験しました。最初は不安でいっぱいでしたが、そんな私にお母さん方や生徒さんが優しく声をかけてくれたので、一気に不安がとれました。3日間で1番楽しかったのは、3日目の縁日でした。みんなとも仲よくなった頃だったので、とにかく楽しく、特に、私が話しかけたら子どもが笑顔で「うん」ってうなずいてくれることが嬉しかったですし私も頑張るぞ!っという気持ちになりました。私はこの3日間を通していろいろなことを学びました。またボランティアに参加したいと思いました。
●伊勢直実さん(3年生)
初めてボランティアに参加して、はじめは何をしたらいいのかわからなかったけど、段々慣れてきてみんなと楽しく遊べました。3日間という短い期間でしたが、とてもいい経験が出来ました。
●東 千尋さん(2年生)
ボランティア体験に参加してとても楽しかったし、いろいろ勉強にもなりました。3日間の中で嬉しかったことが4つありました。1つめは、中学1年生のりなちゃんという可愛い友達ができたこと。りなちゃんの他にも、たくさんの子と話をしたりボールで遊んだりしました。2つめは、ミニ遠足で水遊びをしたことで、久しぶりに川に入って、すごく楽しかったです。3つめは、縁日でヨーヨーを欲しがっていた私に、取ってきてくれた子がいたこと。4つめは、りなちゃんが元気良く挨拶してくれたことです。ボランティアというよりも遊びに行っただけのような感覚でしたが、また機会があれば参加したいと思います。
担当者から 根田さゆみさん
初めてのサマースクールということで、星置養護学校を借りて行いましたが、何をどうすればいいのだろうと、初めてのことにパニック状態の中、緊張しながらも3日間、楽しく終えることができました。内容はどうだろうか、ボランティアさんと子どもたちは仲良くなれるだろうかと心配していましたが、毎日、子どもたちはとても楽しそうな笑顔を見せてくれました。ボランティアさんも時間がたつにつれ、子どもたちと溶け込んでいくのが分かり、この出会いが、お互いの心に残ってくれればいいなと思います。3日間、たくさんの人たちに支えられて終えることができ、感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございました。
中学生対象 ボランティア体験報告 vol.2
ボランティア体験に参加した中学生と、各団体担当者からいただいた感想文を3回にわたって掲載する2回目。このボランティア体験は、子育て関連の活動をしている6団体にご協力いただき、夏休み中の5日間で行いました。今回は、ネバーランド児童育成会とNPOアフタースクール運営会に参加された方々をご紹介します。
※誌面の都合により一部編集しましたので、ご了承下さい。
※この事業は、社会福祉・医療事業団(子育て支援基金)の助成金の交付によって行われました。
元気いっぱいの子どもと遊ぶ! ネバーランド児童育成会
●宮崎 茜さん(2年生)
「自分にできることは何だろう?」。そう疑問を持ったのが、今回ボランティア活動をするきっかけでした。「ボランティア」として3日間活動する中で、様々な気持ちを持つことができました。心の中に強く残っていることが2つあります。
1つめは、1日目に、「自分にできることは何だろう?」と考え、どうしたらいいかわからなくなっていた時のことです。6年生の男の子が、私の気持ちを知ってか知らずか「どんまい」と声をかけてくれました。その一言で私は「できる限りのことをしよう」と気合を入れ直しました。
2つめは、私があやとりを教えていた女の子が、あやとりができた時、その女の子ができたことの喜びと「私にもできることがあるんだ!」という満足感で気持ちがいっぱいになりました。
ボランティア体験を終えて私は、「自分にできることは何だろう?」と考える前に、自分ができることをひとつひとつ増やしていこうと考えるようになりました。だから、これからもボランティア活動をしていきたいと思っています。
担当者から 二木光代さん
ボランティア体験は3日間という短い期間でしたが、宮崎さんは子どもたちとの関り方を施行錯誤しながら、積極的に取り組んでくれました。まず、子どもたちとの関わりですが、1日目にはどのタイミングで声をかけたらよいのか考えている姿が見られましたが、2日目になると高学年だけでなく、低学年の子どもたちとも親しく触れ合う姿が多く見られました。遊びの中で元気のない子をなぐさめたり、危険な様子を見かけると注意したりする姿には、感心させられました。次に指導員との関わりですが、挨拶や話し方はとても礼儀正しく、おやつの後片付けなども率先して行い、指導員の仕事をサポートしてくれました。何よりも子どもたちが最後に名残惜しそうにしていたのが印象的でした。宮崎さんの一生懸命さが通じたのでしょう。「近いのでまた来ます」と言ってくれたことも嬉しく、ぜひまた顔を見せてほしいと思います。
ハンディのある子どもたちと遊ぶ! NPO法人アフタースクール運営会
●小泉修羅さん(1年生)
僕は小学校の時、バスで学校に通っていました。僕を含めて1年生から6年生の計20人ぐらいで、そのうち2人が障がいを持った子でした。その2人は毎日窓ガラスをバンバンたたいたり、大きな声で叫んだりしていました。そういう訳で、僕の障がいを持った子どもに対するイメージはあまりいいものではありませんでした。
お弁当を作って公園に行くというプログラムでは、車いすの子が1人と、小2ぐらいの子が2人いて、お弁当作りがスタートしました。作業は楽しく進みましたが、1人だけ何もしない子がいました。実はその子は、みんなで何かをすることが苦手な障がいを持っているのだと後で聞かされました。もし今までもっと考えていたら、バスの2人など、障がいを持った人のことを理解して、もっとふれ合うことができたかもしれない、と思いました。
●櫻田麻結さん(3年生)
ハンディのある子と接してみて最初はとまどいましたが、普通にただ遊んだり話したりするだけでよかったんですね。一緒にいると楽しいし、他人という気がしないのです。
1日目は、お弁当を作って真駒内公園に行き、2日目は、足踏みうどん作り。3日目は、1日目と同じお弁当を作り、庭で食べました。4日目は買い物をしてジンギスカンパーティーや少林寺バレーを楽しみました。まどかちゃんというダウン症の子がきました。すごくかわいかったです。最後の日は買い物に行き、お好み焼きを作りました。人と接するのは苦手だけど、5日間とても楽しい時を過ごせました。
●吉田綾乃さん(2年生)
私がハンディのある子と遊んでみようと思ったのは、夏休みの良い思い出や良い体験になると考えたのがきっかけです。最初は不安でしたが、みんなと遊んで楽しかったし、思ったより重症の子がいなくて、普通に過ごせました。これからはいろいろなことに挑戦して、いろんなボランティアを体験したいです。
●大野瑞乃さん(3年生)
初めてハンディのある子たちと遊んで、驚いたことがいくつかありました。最初はどんな子たちなのだろうと不安と疑問でいっぱいでしたが、お弁当作りや、公園に行ったりしているうちに不安はなくなりました。まりさん(大山さん)が言ってくれたように、そこら辺にいる子どもと同じように接することができたからです。
驚いたことは、アフタースクールに通っている子がなんでも自分でやっていたことです。包丁が使えたり、卵を割ることができたり。私がこの年齢だった時にはできていただろうかと、考えてしまいました。
担当者から 大山まりさん
夏休みの5日間、4名の中学生がボランティアに参加してくださいました。なんとなくぎこちなかった初日とはうって変わって2日目からは学校も学年も違う中学生同士が、仲良く打ちとけて楽しいおしゃべりや笑顔がはじけていました。「自分たちもこんなに楽しんでいいのかな?」と、時々そんな声も聞こえてきましたが、一緒に楽しむ!これが私たちの願いです。いつも思いのままに動きまわる小3の女の子が、うどん作りで、テーブルの周りに集まったお姉さんたちのおしゃべりに、憧れの表情でじっと耳を傾けていた姿に心を打たれました。「わたしも早く中学生になりたいなぁ・・・。来年も会いたいなぁ・・・」と。
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