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(南岸Yalitendaのターミナルにて:冠水した未舗装道路)
<足元を濡らしながら下船する乗客と長蛇の列を待つ車両群>
 
(南岸Yalitendaのターミナルにて:水没したスリップウェイ)
<タイヤがスリップし、ランプからずり落ちる車>
 
(南岸Yalitendaのターミナルにて:満潮時に冠水する店)
 
(ガンビア川沿いを走る未舗装道路)
 
4-3-4 新造船需要動向
現地調査実施機関:ジェトロ・パリ・センター
現地調査実施期間:2003年11月17日〜26日(セネガル、カーボヴェルデ、ガンビア3カ国)
 供与から15年が経過し、老朽化が著しく、特に船底、主機関、発電機、操船計器のメンテナンスがままならない状況から、1999年にガンビア政府は我が国に対し、ア)既存船2隻のリハビリ機材の供与、イ)輸送力増強のための新造船1隻の供与を要請し、2002年11月にJICAによる予備調査が行われた。GPAとの面談によれば、JICA予備調査では、輸送実績及び将来需要の予想から判断して、新造船1隻を供与する必要性はないと結論付けた模様である。また、既存船のリハビリにより当面は長期の需要に対応できるとの調査結果を踏まえ、JICAダカール事務所よりGPAに対し、1986年から88年のフェリーボート更新計画を維持することに主眼をおき、フォローアップ協力を行うとの申し入れがなされたとのことである。
 今回調査の最終日にGPAを監督する作業・建設・設備省との面談を行ったところ、GPA担当者とともに「James Island」号の状況を検分した調査結果を踏まえ、上記イ)については新造船1隻の供与に関する要請の意向は変わらず、今後も要請を出し続けたいとのことであった。
 補修待ちの「James Island」号のリハビリが終了し、従来の2隻体制(「James Island」号+「Barajally」号)に戻ったとしても、調査結果4-3-3(4)が示すように、現行のガンビアにおける修船能力に鑑みれば、Banjul Shipyardのみならず運航現場を含め大規模な維持管理体制の強化を図らない限り、現行Transgambia航路の健全な輸送力の確保にはつながらず、また、作業・建設・設備省が要請するように、新造船1隻を加えた3隻体制にして初めて適切な維持管理が行われると考えられるところ、新造船1隻供与に向けて、ガンビア政府へのアドバイスを継続していくことのみならず、我が国国内のコンセンサスを得られるよう努めることが肝要と思われる。







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