2. 主要企業の概要
1. 四川船舶工業総公司
(Sichuan Ship Industry Company)
所在地:四川省宜賓市新村天池居委会11号
Address: New Village, Yibin City, Sichuan Province, China
郵便番号:644003
Tel: 0831-8271149
Fax: 0831-8270006
URL:
E-mail:
資本形態:国営企業
創立:1965年1月
業務内容:主に機械の製造、自動車の修繕等を行う。
会社概要:四川省で最も大きい造船所であったが、現在経営業務を機械の製造及び自動車の修繕に転換。
法人代表:蒋禄仲
董事長:
廠長:蒋禄仲
従業員数:1,657人
敷地面積:11.3万m2
施設概要
スリップウエイ数:1
スリップウエイサイズ(最大船型、クレーン能力):
35m×7m(1,000DWT、15t×1、5t×1)
財務(2002年)
登録資本金:941万元(約1.41億円)
固定資産:2,331.9万元(約3.50億円)
売上高:1,516.6万元(約2.27億円)
売上総利益:256.6万元(約3,849万円)
税引後純利益:-228.1万元(約-0.34億円)
備考
●1995年以来、所在地域の内陸河川が縮小されたため、やむを得ず新造船や船舶の修繕業務を中止し、経営業務を機械の製造及び自動車の修繕に転換。
1.1 企業概況
1.1.1 沿革
1965年 四川省宜賓造船廠として創立。
1994年 社名を四川省船舶工業総公司に変更。
1995年12月 所在地域の内陸河川が縮小されたため、やむを得ず新造船の受注を中止し、経営方針を機械の製造及び自動車の修理業務に転換。
1999年 法人代表を蒋禄仲に変更。
1.1.2 経営者及びその経歴
表1-1: 廠長の経歴
名前 |
蒋禄仲 |
役職 |
廠長 |
性別 |
男 |
生年月日 |
1956年11月 |
学歴 |
短大卒 |
職歴 |
期間 |
勤務会社 |
役職 |
|
1989年〜1994年 |
四川省宜賓造船廠 |
部長 |
|
1994年〜1999年 |
四川省宜賓船舶工業総公司 |
副書記、副廠長 |
|
1999年〜現在 |
四川省宜賓船舶工業総公司 |
廠長 |
|
出典:MIRU調査
表1-2: その他主要責任者の名前及び役職
1.1.3 従業員構成
図1-1: 従業員構成図
従業員総数は1,657人であり、うち技術者は297人で、従業員総数の18%を占め、管理職は149人で、従業員総数の9%を占めている。
1.2 会社組織
1.2.1 会社組織
図1-2: 会社組織図
1.2.2 関連企業
表1-3: 主要関連企業の名称及び会社概要
関係 |
関連企業名称 |
会社概要 |
親会社 |
四川省交通庁 |
四川省の交通管理、交通発展計画及び産業政策の策定、公共設備の投資管理等を行う政府機関である。 |
子会社 |
宜賓機械製造廠 |
主に各種類の機械製品の製造・販売を行う。 |
宜賓船舶修造廠 |
船舶の修繕業務を行い、年間生産能力は2万DWTである。ただし、最近7年〜8年間には船舶修繕の関連業務を中止し、すべての生産設備はその他の経営活動に用いられる。 |
宜賓圧力容器廠 |
主に圧力容器の製造・販売を行い、年間生産能力は2千トンである。 |
宜賓玻璃鋼廠 |
主にFRPの製造・販売を行い、年間生産額は200万元である。 |
宜賓製廠 |
工業用ガスの製造・販売を行う。 |
宜賓通力汽修廠 |
自動車関連部品のオイル・バルブ、トランスファ・ケースの生産を行う。 |
事務所 |
|
成都、重慶、云南西双版納、広東中山市において事務所を構えている。 |
|
出典:MIRU調査
1.2.3 政府との関係
四川省交通庁の直属の企業であるため、直接に政府機関の指導・制約を受けている。
原材料の調達においては、国家交通部の優遇政策に恵まれている。2001年から、鋼材価格が上昇したため、船舶製造及び機械製造等、鋼材原材料の需要量の大きい企業は皆大きな影響を受けているが、当該企業はある程度政策により保護されているので、他の企業より相対的に一定の優勢を保っている。
1.3 業務
1.3.1 業務内容
工商局に許可されている法定業務内容は、主に曳船、はしけ、貨客船、中・高級旅行船、作業船等各種類鉄鋼製船舶、FRPモータボート及びその他のFRP製品、1、2類の圧力容器、舶用容器、自動車関連部品等の生産である。
90年代までの主要な業務は新造船であったが、90年代に入って、所在地域の内陸河川が縮小され、運河の輸送能力が下がる一方であるため、企業の船舶製造も制限された。特に、1995年からは、新造船の受注をほとんど中止し、経営の重点を機械製造、自動車の修繕等の業務に転換した。1995年以後は、ただ2隻500トン以下の船舶を修繕した。
したがって、本報告書に記載した売上額等経営状況は、新造船・船舶修繕等の船舶関連業務ではなく、すべて現在主要な機械製造等の関連業務についてである。
1.3.2 設備
表1-4: スリップウエイ数及びサイズ
スリップウエイ数:1
長さ(m) |
幅(m) |
DWT |
クレーン |
35 |
7 |
1,000 |
15t×1、5t×1 |
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出典:MIRU調査
表1-5: その他設備の種類
設備名称 |
能力 |
数量 |
備考 |
クレーン |
5t |
1 |
|
クレーン |
15t |
1 |
|
金属切削機 |
|
1 |
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押し抜き機 |
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5 |
|
金属検査測定器 |
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3 |
金属成分を分析する機器である。 |
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出典:MIRU調査
1.4 財務状況
1.4.1 資本金、出資者
表1-6: 主要出資者及び出資率(2002年12月31日現在)
1.4.2 売上げ
図1-3: 最近5ヶ年の売上額の推移
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