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(3)高齢者・身障者等の利用状況
(1)高齢者の利用状況
■利用者に占める高齢者の割合は、およそ3割
 利用者に占める高齢者の比率は、不明を除く全ての事業者において、10%を超えている。このうち、10%〜30%未満が5事業者、30%〜50%未満が4事業者で約半数ずつとなっている。
 経営形態別にみると、民営事業者、第3セクター、公営事業者とも、10%〜30%未満と30%〜50%未満が約半数ずつである。また、輸送実績の推移別にみた高齢者の利用状況については、大きな差はみられない。
 
図4-1-9 高齢者の利用状況(n=15)
 
図4-1-10 経営形態別高齢者の利用状況(n=15)
 
図4-1-11 輸送実績推移別高齢者の利用状況(n=15)
 
(2)身障者等の利用状況
■視覚障害者や聴覚・言語障害者の利用頻度が低い
 障害別に身障者等の利用頻度をみると、視覚障害者と聴覚・言語障害者の利用については「ほとんどない」が7割以上を占めるのに対し、車いす利用者や、車いすを利用しない肢体不自由者では、「毎日」「週に数人」「時々」をあわせると4割を超えている。また、内部障害者と妊婦についても「時々」との回答が4割以上ある。
 
図4-1-12 障害別にみる身障者等の利用頻度(n=15)
 
(4)バリアフリー化に関するハード面での対応
 フェリー・旅客船について、各船舶のハード面でのバリアフリー対応状況を一覧したものが、表4-1-2である。
 
表4-1-2
船舶のハード面でのバリアフリー対応状況
(フェリー・旅客船)
(拡大画面:28KB)
注1)「-」は該当なし、空欄は無回答を表す。
注2)航路類型:1. 本土−離島、2. 離島間
 
(拡大画面:28KB)
注)「車いす対応」とは、スロープ板等、車いす使用者が円滑に通過できるための設備を指す。
 
(拡大画面:27KB)
 
No. 船名 航路名 案内設備
点状ブロック
の敷設
通路・階段
手すり端部の
点字貼付
運航情報
提供設備
船内設備の
案内板等の
案内設備
点字案内
設備
1 フェリーなみのうえ 鹿児島〜那覇 未対応 未対応 あり あり なし
2 フェリーあかつき 鹿児島〜那覇 未対応 未対応 あり あり なし
3 クイーンコーラル8 鹿児島〜那覇 未対応 未対応 あり あり なし
4 クイーンコーラル 鹿児島〜那覇 未対応 未対応 なし なし なし
5 フェリー屋久島2 鹿児島〜屋久島 未対応 未対応 なし あり なし
6 フェリーあまみ 鹿児島〜喜界〜
知名
未対応 未対応 なし あり なし
7 フェリーきかい 鹿児島〜喜界〜
知名
未対応 未対応 なし あり なし
8 フェリー出島 鹿児島〜種子島 未対応 未対応 なし あり なし
9 フェリーとしま 鹿児島〜十島〜
名瀬
未対応 未対応 あり あり なし
10 みしま 鹿児島〜三島 未対応 未対応 なし あり なし
11 フェリーニュー
こしき
串木野〜甑島 対応済 対応済 あり あり あり
12 フェリー太陽 宮之浦〜口永良部・
島間
未対応 未対応 なし あり なし
13 フェリーロザリオ 天草〜長島 未対応        
14 フェリーかけろま 瀬相〜古二屋〜
生間
未対応 未対応 なし あり なし
15 シーホーク 串木野〜甑島 未対応 未対応 なし なし なし
16 トッピー 鹿児島〜種子・
屋久
         
17 トッピー3 鹿児島〜種子・
屋久
         
18 トッピー2 鹿児島〜種子・
屋久
         
19 せとなみ 与路〜古二屋 対応済 対応済 あり あり あり
20 うみたか 牛深〜水俣 未対応 未対応 なし なし なし
21 すずかぜ 米ノ津〜御所浦 未対応 未対応   あり  
22 ニューしんせい
あづま
宮ノ浦〜伊唐〜
幣串
         
 
(1)フェリー
 集計の対象とするフェリーを、表4-1-3に示す。700トン以上が11隻、699トン以下が3隻で計14隻あり、このうち、2002年に串木野〜甑島航路に就航した「フェリーニューこしき」(甑島商船)は、交通バリアフリー法に基づくバリアフリー基準に適合した船舶である。
 
表4-1-3 対象フェリー
  No. 船名 航路名 航路
類型
事業者名 船種 総トン数 就航年
700トン
以上
1 フェリーなみのうえ 鹿児島〜那覇 1 大島運輸(株) フェリー 6,586 1994
2 フェリーあかつき 鹿児島〜那覇 1 大島運輪(株) フェリー 6,412 1992
3 クイーンコーラル8 鹿児島〜那覇 1 マリックスライン(株) フェリー 4,945 1999
4 クイーンコーラル 鹿児島〜那覇 1 マリックスライン(株) フェリー 4,924 1993
5 フェリー屋久島2 鹿児島〜屋久島 1 折田汽船(株) フェリー 3,392 1993
6 フェリーあまみ 鹿児島〜喜界〜知名 1 奄美海運(株) フェリー 2,980 1989
7 フェリーきかい 鹿児島〜喜界〜知名 1 奄美海運(株) フェリー 2,878 1995
8 フェリー出島 鹿児島〜種子島 1 九州商船(株) フェリー 1,519 1974
9 フェリーとしま 鹿児島〜十島〜名瀬 1 十島村 フェリー 1,389 2000
10 みしま 鹿児島〜三島 1 三島村 フェリー 1,196 2001
11 フェリーニューこしき 串木野〜甑島 1 甑島商船(株) フェリー 942 2002
699トン
以下
12 フェリー太陽 宮之浦〜口永良部・島間 2 上屋久町 フェリー 408 1997
13 フェリーロザリオ 天草〜長島 1 天長フェリー(株) フェリー 330 1987
14 フェリーかけろま 瀬相〜古二屋〜生間 2 瀬戸内町 フェリー 194 1994
 
 各フェリーのハード面でのバリアフリー対応状況を、総トン数を基準として、700トン以上と699トン以下に分類して集計したものが表4-1-4である。
 
表4-1-4 ハード面でのバリアフリー対応船舶数(フェリー・規模別)
  700トン以上 699トン以下 合計
船舶数 11   3   14  
乗降用設備 (タラップ等) 有効幅(80cm以上) 7 88% 2 100% 9 90%
車いすが持ち上げられずに乗降できる構造 2 18% 0 0% 2 15%
出入口 有効幅(80cm以上) 8 100% 2 100% 10 100%
車いす対応 1 13% 1 50% 2 20%
車両区域 出入口の有効幅(80cm以上) 6 75% 2 100% 8 80%
車いす対応 3 33% 0 0% 3 27%
高齢者、身障者等の車両乗降場所 5 56% 0 0% 5 45%
客席 バリアフリー基準適合客席 2 25% 1 33% 3 27%
車いすスペース 2 25% 0 0% 2 20%
便所 便所 8 100% 3 100% 11 100%
出入口(戸)の有効幅(80cm以上) 7 88% 2 100% 9 90%
出入口に段がないこと 5 56% 0 0% 5 45%
腰掛け便座(手すり設置) 8 89% 2 67% 10 83%
床置式小便器(手すり設置) 4 44% 2 67% 6 50%
身障者用便所 6 67% 0 0% 6 50%
食堂 食堂 8 80% 0 0% 8 62%
出入口の有効幅(80cm以上) 6 100% 0 0% 6 100%
出入口に段がないこと 5 83% 0 0% 5 83%
車いすでの利用に適したテーブル 0 0% 0 0% 0 0%
遊歩甲板 遊歩甲板 11 100% 2 67% 13 93%
出入口(戸)の有効幅(80cm以上) 7 88% 2 100% 9 90%
車いす対応 1 13% 0 0% 1 10%
通路(上記の各設備間) 通路(戸)の有効幅(120Cm以上) 3 38% 1 50% 4 40%
車いす対応 1 13% 0 0% 1 10%
昇降機の有無 3 27% 0 0% 3 23%
経路全般 手すりの設置 6 75% 0 0% 6 55%
床の滑りにくい仕上げ 3 33% 0 0% 3 27%
車いすでの開閉・通過に対応した戸 2 22% 0 0% 2 20%
案内設備 点状ブロックの敷設 1 9% 0 0% 1 7%
通路・階段手すり端部の点字貼付 1 9% 0 0% 1 8%
運航情報提供設備 5 45% 0 0% 5 38%
船内設備の案内板等の案内設備 10 91% 2 100% 12 92%
点字案内設備 1 9% 0 0% 1 8%
注1)各項目の比率(%)は、当該項目に回答のあった船舶数に対する比率であり、「船舶数」に対する比率ではない。
注2)「移動円滑化基準」では、出入口や通路等の有効幅を80cm以上(一部120cm)としていることから、幅に関する項目については、80cm以上のものを対応済として計上した。







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