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平成15年度 船舶設備関係法令及び規則〔資格更新研修用テキスト(弱電用)〕

 事業名 船舶の電気装備に関する技術指導等
 団体名 日本船舶電装協会 注目度注目度5


2・3 艤装工事に関する船舶設備規程及びその関連規則
 航海用レーダー等は、船舶の重要な装備品なので、前節で述べたように船舶設備規程によってその内容が細かく規定されているが、これを装備する艤装工事についてもその船舶に適用される規則や規程などを満足していなければならない。
 ここでは、ケーブルとその布設工事に関する船舶設備規程及びその関連規則並びに日本海事協会鋼船規則(NK規則)H編の、航海用レーダーに関係あると思われる部分について記載する。なお、記載は省略するが、このほかにもそれぞれについて細かい規定があるので、艤装工事の際にはこれらも参照されたい。また、非義務船舶に取り付けられるレーダーについては特に規定されていないが、その艤装工事についてもできる限りこれらを準用することが望ましい。
 また、装備するレーダーに特殊なケーブルが使用されるときには、これらは、レーダーメーカーから支給されるが、このときの取扱いや、艤装工事に関してはメーカーの指示に従わなければならない。
 
2・3・1 電線
(ケーブル及びキャブタイヤケーブル)
第235条 船内の給電路には、配線工事にあってはケーブルを、小型電気器具以外の移動式電気器具にあってはキャブタイヤケーブルを使用しなければならない。
(関連規則)
船舶検査心得3-1
235.1(a)小型電気器具(扇風機、電気アイロン、電熱器、電気洗濯機等)には、コードを使用しても差し支えない。
第236条 ケーブルは、難燃性のものでなければならない。ただし、管海官庁がその用途を考慮してやむを得ないと認める場合は、この限りでない。
2 ケーブルの耐電圧特性その他の特性は、管海官庁が適当と認めるものでなければならない。
(関連規則)
船舶検査心得3-1
236.1
(a)「難燃性のもの」とは、JIS C3410「船用電線」の耐炎性試験に合格したものとする。
(b)「管海官庁がその用途を考慮してやむを得ないと認める場合」とは、無線周波数で使用するケーブル及び光ファイバーケーブルを限定的、かつ、少量使用する場合とする。
236.2
(a)「管海官庁が適当と認めるもの」とは、JIS C3410「船用電線」に適合するもの又はこれと同等以上の効力を有するものとする。
2・3・2 配電工事
(配電)
第239条 主配電盤又は補助配電盤から動力設備及び電熱設備に至る電路は、これらの配電盤から照明設備並びに船内通信及び信号設備に至る電路のいずれからも分岐して配線してはならない。ただし、小容量の動力及び電熱設備に至る電路については、この限りでない。
(関連規則)
NK鋼船規則H編
2.2.8 通信装置及び航海装置回路
-1. 重要な船内通信、信号及び航海装置は、なるべく独立した回路を持ち、その装置自体で完全に機能を保持できるものでなければならない。
-2. 通信用ケーブルは、誘導障害を生じるおそれのないように敷設しなければならない。
-3. 一般警報装置への給電回路には、操作スイッチ以外のスイッチを設けてはならない。また、過電流保護に遮断器を用いる場合は、“切”位置にしたまま放置されることのないように適当な方法を講じなければならない。
2.2.9 無線設備回路
 無線設備の給電回路は、国際法及び船籍国の国内法の要求に従って設備しなければならない。
2.9.10 ケーブルの敷設(抜粋)
-1. ケーブルは、できる限り、近寄り易い場所に直線状に敷設しなければならない。
-2. ケーブルは、できる限り、船体構造物の伸縮する部分を横切って敷設することを避けなければならない。やむを得ず敷設する場合には、ケーブルは、伸縮する部分の長さに応じた半径のわん曲部を設けて敷設しなければならない。この半径は、ケーブル外径の12倍以上としなければならない。
-3. 二重の給電が要求される場合には、各ケーブルはできる限り離れた電路に敷設しなければならない。
 
(配電工事の種別)
第245条 配線工事は、第1種配線工事及び第2種配線工事の2種とする。
2 第1種配線工事とは、次に掲げるものをいう。
(1)がい装鉛被ケーブル、がい装合成ゴムシースケーブル、がい装ビニールシースケーブルを用いた工事
(2)鉛被ケーブル、合成ゴムシースケーブル又はビニールシースケーブルで、金属製管に納入したものを用いた工事
3 第2種配線工事とは、鉛被ケーブル、合成ゴムシースケーブル又はビニールシースケーブルを用いた工事をいう。
 
(金属製管を使用する配電工事)
第246条 前条第2項第(2)号の第1種配線工事は、次の各号に適合しなければならない。
(1)ケーブルは、より線を使用すること。
(2)管の接続部分は、電気的に連続したものであって、かつ、振動により損傷しないものであること。
(3)管の内部にケーブルの接続点を設けないこと。
(4)垂直管内のケーブルは、自重による引張り応力を防止するため適当な方法を講ずること。
(5)鋳鉄管又は鋼管は、腐しょくを防止するためメッキ又は塗装すること。
(6)管は、端末処理を施すこと。
(関連規則)
NK鋼船規則H編
2.9.16 ケーブルの機械的保護
-1. 金属がい装のないケーブルが機械的損傷を受けるおそれのある場合には、ケーブルは、金属覆を用いて保護しなければならない。
-2. 貨物倉等で特に機械的損傷を受けやすい場所に敷設するケーブルは、金属がい装があっても、これを適当に保護しなければならない。
-3. ケーブルの機械的保護に用いる金属覆は、適当な防食処理を施したものでなければならない。
-4. 非金属製のダクト、コンジット等は難燃性のものでなければならない。冷蔵倉又は暴露甲板にはビニルコンジットを使用してはならない。
2.9.17 ケーブルの管内敷設
-1. ケーブル用金属管は、接合部を機械的及び電気的に連続させ、かつ、有効に接地しなければならない。
-2. 管を曲げる場合の曲げ内半径は、ケーブル用に決められた値(2.9.10-6参照)より小としてはならない。ただし、外径が64ミリメートルを超える管の曲げ内半径は管の外径の2倍より小であってはならない。
-3. 管の内部断面積は、管内に敷設するケーブルの総断面積の2.5倍以上としなければならない。
-4. 水平に配置する管には、適当な排水装置を設けなければならない。
-5. 管系の全長が長い場合には、必要に応じて管に伸縮継手を設けなければならない。
 
(第一種配線工事によらなければならない電路)
第247条 次に掲げる電路は、第1種配線工事によらなければならない。
(1)機関室、ボイラ室、暴露甲板等における他動的損傷を受け易い場所に布設する電路
(2)爆発し、又は引火し易い物質が発生し、蓄積し、又は貯蔵される場所に布設する電路
(3)水密戸開閉装置、自動スプリンクラ装置、水中型ビルジポンプ、第297条の警報装置又は非常照明設備へ給電する電路
2 前項第(1)号に掲げる電路のうち特に強度の他動的損傷を受け易いものは、前項の規定によるほか、適当な保護をしなければならない。
 
(第二種配線工事によらなければならない電路)
第248条 酸性蓄電池室に布設する電路は、第2種配線工事によらなければならない。
(交流に使用する電路)
第250条 交流に使用される電路には、小容量のものを除き、誘導による発熱を防ぐため多心線を用いなければならない。
(関連規則)
1. 船舶検査心得3-1
 250.1(a)「小容量」とは15A以下をいう。
2. NK鋼船規則H編
2.9.19 交流回路用ケーブル
 負荷電流が20Aを超える交流回路に単心ケーブルを使用する場合には、ケーブルは次の(1)から(8)の規定によらなければならない。
(1)ケーブルは、がい装のないものとするか、又はがい装を有する場合には非磁性材料のがい装のものであること。
(2)ケーブルを金属管内に敷設する場合には、金属管が非磁性材料でない限り同一回路のケーブルは1本の管内に納めること。
(3)ケーブル帯金が非磁性材料でない場合には、1回路のすべての相のケーブルを1個の帯金内に納めること。
(4)単相又は三相回路に2条又は3条の単心ケーブルを敷設する場合には、ケーブルは、できる限り互いに近接させること。いかなる場合にも、ケーブル相互間の距離はケーブルの外径を超えないこと。
(5)負荷電流が250Aを超える回路に使用する単心ケーブルを鋼製隔壁等にそって敷設する場合には、ケーブルは、隔壁等からできる限り離されること。
(6)185平方ミリメートル以上の断面積のケーブルで、かつ、長さが30メートルを超える場合には、三葉状に山積みして敷設される場合を除き、各組のケーブルは、約15メートルごとに位置を替え、インピーダンスの平衡を保つようにすること。
(7)各相に2条以上のケーブルを並列にして使用する場合には、すべてのケーブルは、同一の断面積とし、かつ、同一の長さであること。
(8)一群の単心ケーブル間には、磁性材料を置かないこと。ケーブルが鋼板を貫通する場合には、同一回路のケーブルは、1個の非磁性材料のグランド又は当板等を用いて敷設し、かつ三葉状に山積みしで敷設される場合を除き、ケーブルと磁性材料間の間隔はできる限り75ミリメートル以上とすること。
 
(電路のわん曲)
第251条 がい装鉛被ケーブルは、その外径の8倍以下、その他のケーブルはその外径の6倍以下の半径でわん曲してはならない。
(関連規則)
NK鋼船規則H編
2.9.10 ケーブルの敷設
-6. ケーブルを曲げて敷設する場合には、ケーブルの曲げ内半径は、次の値より小であってはならない。
(1)がい装のあるゴム及びビニル絶縁のもの:ケーブルの外径の6倍
(2)がい装のないゴム及びビニル絶縁のもの:
ケーブル外径≤25mm: ケーブル外径の4倍
ケーブル外径>25mm: ケーブル外径の6倍
(3)無機絶縁のもの:ケーブルの外径の6倍
 
(甲板等を貫通する電路)
第252条 水密甲板、水密隔壁又は気密を要する隔壁を貫通する電路は、その部分に電線貫通金物を使用し、又はその他の方法で水密又は気密を保つことができるようにしなければならない。
(関連規則)
船舶検査心得3-1
252.1(a)蓄電池室又は塗料庫と居住区との間の隔壁は、気密を要するものとして取り扱うこと。
第253条 前条の甲板及び隔壁以外の甲板又は隔壁を貫通する電路は、その部分を必要に応じてカラー、鉛その他の適当な軟質物質を用いてこれを保護しなければならない。
(関連規則)
NK鋼船規則H編
2.9.15 隔壁及び甲板の貫通
-1. ケーブルが隔壁又は甲板を貫通する部分は、電線貫通金物、箱等を設けて隔壁及び甲板の強度、水密性及び気密性を損なうおそれのない構造としなければならない。
-2. ケーブルが水密でない隔壁又は鋼製構造物を貫通する場合には、ブッシングを用いてケーブルに損傷を与えないようにしなければならない。隔壁又は鋼製構造物が十分な厚み(≧6ミリメートル)を持っている場合には、孔の両端に丸みを持たせれば、ブッシングと同等とみなすことができる。
-3. 電線貫通金物、ブッシング等は、耐食性材料又は防食処理を施したものでなければならない。
-4. ケーブルが防火壁を貫通する部分の構造は、防火壁の防火性を損なうおそれのないものでなければならない。
 
(電路の接続)
第254条 電路は、接続箱、分岐箱又は端子箱を用いて接続しなければならない。
 
(線端処理)
第255条 ケーブルは、適当な線端処理を施さなければならない。
 
(電路の固定)
第256条 電路は、帯金を使用して直接船体に、又は導板、ハンガー等に固定しなければならない。
2 前項の帯金は、耐食性材料で作られたもの又は耐食処理を施したもので、その幅が13ミリメートル以上であり、かっ、ケーブルを傷つけない構造のものでなければならない。
3 第1項の帯金は、なるべく次表に定める間隔により取り付けなければならない。
 
ケーブルの外径 (ミリメートル) 帯金の間隔(センチメートル)
がい装のない場合 がい装のある場合
13以下のもの 25 30
13をこえ20以下のもの 30 35
20をこえ30以下のもの 35 40
30をこえるもの 40 45
 
(関連規則)
NK鋼船規則H編
2.9.14 ケーブルの支持及び固定
-1. ケーブル及び配線は、擦損、その他の損傷を被らないように敷設し支持しなければならない。
-2. ケーブルの支持及び固定間隔は、ケーブルの種類及びケーブルが敷設される場所の振動により選定しなければならず、かつ、40cmを超えてはならない。ただし、暴露区域以外に敷設されるケーブルであって、ハンガ等の上に水平に敷設されるケーブルにあっては、40cmを超えない間隔で支持され、かつ、90cmを超えない間隔で固定されればよい。また、ケーブルがダクト又は管内に敷設される場合は本会の適当と認めるところによる。
-3. バンド、支持物及び附属品は、次の(1)から(4)に適合しなければならない。
(1)バンドは十分な強さを有し、ケーブルの被覆を損傷することなく固定できるものであること。
(2)金属性のバンド、支持物及び附属品は、耐食性材料又は適当な防食処置を施したものであること。
(3)非金属製のバンド及び支持物は、難燃性のものであること。
(4)非金属性のバンドで固定したケーブルは、支持物の上に水平に敷設した場合を除き、火災によるケーブルの緩みに対し考慮されたものであること。
2.9.10 ケーブルの敷設
-4. 導体の最高許容温度が異なる絶縁ケーブルは、できる限り同一帯金で束ねて敷設することを避けなければならない。やむを得ず束ねて敷設する場合には、いかなるケーブルも導体の最高許容温度の最も低いケーブルに許容された温度より高い導体温度にならないように使用しなければならない。
-5. 他のケーブルの保護被覆に損傷を生じやすい保護被覆を持つケーブルは、同一の帯金に束ねて敷設してはならない。







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