日本財団 図書館

共通ヘッダを読みとばす


Top > 社会科学 > 教育 > 成果物情報

平成15年度 通信講習用 船舶電気装備技術講座(レーダー、機器保守整備編)

 事業名 船舶の電気装備に関する技術指導等
 団体名 日本船舶電装協会 注目度注目度5


4.2 送信機
 レーダーでは、図4・5に示すように極めて短い時間(一般にショートレンジで0.08〜0.1μs、ロングレンジで0.6〜1.3μs)だけ、一定振幅のマイクロ波を繰り返し送信する。このような電波をパルス波といい、パルスが送出されている時間をパルス幅、一つのパルスが発射され、引き続いて次のパルスが発射されるまでの時間をパルス繰り返し周期という。
 
図4・5 送信電波
 
 送信部の動作はトリガ信号によって始まる。このトリガが加えられるとサイリスタ(SCRという以下同じ。)又はサイラトロンが所定の時間幅だけONになってスイッチの作用をし、その時間幅をもった高電圧のパルスがマグネトロン加えられると、マグネトロンは非常に高い尖頭出力で発振することになる。
 
 レーダーのすべての動作はトリガを動作開始の基準としている。トリガ回路は送信部と表示部の動作を同期させるための同期信号としてトリガパルスを発生するが、この同期信号の周波数がパルス繰り返し周波数(PRF)となる。いま1秒間に1,500回ずつ(パルス繰り返し周波数1,500Hz)トリガパルスが出たとすれば、このトリガによりサイラトロンやサイリスタがONになってマグネトロンが発振する。同時にこのトリガにより、表示器のブラウン管(CRT)上を走査する掃引線(スイープ)も同期して1パルスごとに1回ずつブラウン管の中心から端までスイープすることになり、スイープの基点はブラウン管の中心と一致することになる。
 トリガパルスを発生する回路にはいろいろある。最近の送信出力10kW程度のレーダーでは、直流12〜24Vを電源とするものが多く、このような機種では電源回路を小型化するために発振周波数の高いDC-DC電源が使用されている。また、この発振周波数を1,000〜2,000Hzとして、この発振周波数からトリガパルスを作る電源同期方式のものが多い。この回路の一例として電源の発振周波数1,500Hzの場合のブロックダイヤグラムを図4・6に、タイミングチャートを図4・7に示す。
 
図4・6 トリガ回路のブロックダイヤグラム
 
図4・7 タイミングチャート
 
 ショートレンジかロングレンジかによって、1,500Hzの電源周波数をリレーで選択する。ロングレンジの場合は1/3分周回路を通って500Hzに分周され、パルス発生部で、送信へのトリガとしてサイラトロン又はサイリスタを駆動するのに必要なパルス幅を、500Hzの波形の立ち上がりに同期して作る。このパルスはサイラトロンやサイリスタをONとして高圧パルスを作る役目をするので、送信トリガと呼んでいる。実際には、送信トリガで高圧パルスを作り、マグネトロンを発振させて空中線から電波の出る時間と表示器に入ったトリガによってブラウン管のスイープが始まる時間とを一致させる必要がある。もし、このスタートの時間が一致していないと誤差を生じることになるので、ゲート幅を可変できる遅延ゲートを設けて、送信トリガとの時間差を調整できるようにしてある。







サイトに関するご意見・ご質問・お問合せ   サイトマップ   個人情報保護

日本財団会長笹川陽平ブログはこちら



ランキング
注目度とは?
成果物アクセスランキング
46位
(30,771成果物中)

成果物アクセス数
195,430

集計期間:成果物公開〜現在
更新日: 2019年4月20日

関連する他の成果物

1.平成15年度 通信講習用 船舶電気装備技術講座(電気装備概論編、初級)
2.平成15年度 通信講習用 船舶電気装備技術講座(電気艤装工事編、初級)
3.平成15年度 通信講習用 船舶電気装備技術講座(電気機器編、初級)
4.平成15年度 通信講習用 船舶電気装備技術講座(電気工学の基礎編、初級)
5.平成15年度 船舶電気装備技術講座(GMDSS・レーダー、基礎理論編)
6.平成15年度 通信講習用 船舶電気装備技術講座(レーダー、装備艤装工事編)
7.平成15年度 通信講習用 船舶電気装備技術講座(レーダー、AIS・VDR・GPS編)
8.平成15年度 船舶設備関係法令及び規則〔資格更新研修用テキスト(強電用)〕
9.平成15年度 船舶設備関係法令及び規則〔資格更新研修用テキスト(弱電用)〕
10.平成15年度 船舶電気装備資格者名簿
11.平成15年度 船舶電装工事の技術革新のための調査研究報告書
  [ 同じカテゴリの成果物 ]


アンケートにご協力
御願いします

この成果物は
お役に立ちましたか?


とても役に立った
まあまあ
普通
いまいち
全く役に立たなかった


この成果物をどのような
目的でご覧になりましたか?


レポート等の作成の
参考資料として
研究の一助として
関係者として参照した
興味があったので
間違って辿り着いただけ


ご意見・ご感想

ここで入力されたご質問・資料請求には、ご回答できません。






その他・お問い合わせ
ご質問は こちら から