2.6 電線管
2.6.1 電線管及び付属品
電線管及び同付属品には次のようなJIS規格がある。
電線管 |
配管用炭素鋼鋼管(ガス管:一般的にSGPと呼ばれる)(Carbon steel pipes for ordinary piping)
鋼製電線管(Rigid steel conduits)
硬質塩化ビニル電線管(注1)(Unplasticized polyvinyl chloride (PVC-U) conduits) |
G 3452-97
C 8305-99
C 8430-99 |
電線管
付属品 |
金属製電線管用の付属品(注2)
硬質塩化ビニル電線管用付属品(注3) |
C 8330-99
C 8432-99 |
|
(注1)硬質塩化ビニル電線管を使用する場合, 装備場所に制約があるので, 管海官庁又は船級協会の承認を得る必要がある。
(注2)カップリング, コネクタ, ロックナット, ブッシング等。
(注3)カップリング, コネクタ, ノーマルベンド, ブッシング, キャップ等。
2.6.2 フレキシブルコンジット(従来, フレキシブルチューブと呼称)
フレキシブルコンジットは可とう電線管工事に使用されるもので, 代表的な商品名として, プリカチューブ(プリカPZ及びプリカPV)がある。
プリカPZは, 内層に耐水紙を用いた標準品である。また, プリカPVは, プリカPZの外側に更に防湿, 防食のための軟質ポリ塩化ビニル(PVC)を被覆をしたものである。
なお, フレキシブルコンジットについては, JIS C8309-1999(金属製可とう電線管・Pliable metal conduits)で規格化されている。
2.7.1 ガスケット
電線貫通金物に使用され, 電線と金物の間の防水を確保するものであって, 一般にネオシールガスケット, ゴムガスケットなどがある。また, 接地兼用としてはメタリックのものが使用されている。
2.7.2 パテ
電線貫通金物のガスケットの補助的に使用されたり, 又, 電線コーミングなどに充填するもので, ネオシールパテ, ダックシールパテなどが一般に使用されている。
2.7.3 圧着端子
船用圧着端子用端子盤(JIS F 8813-00)及びこれに適合する圧着端子を表2.13に示す。
表2.13 端子盤の種類と適合圧着端子
形式 |
端子数 |
定格電圧
(V) |
定格電流
(A) |
適合圧着端子
(参考) |
C形 |
10 |
2 |
3 |
4 |
5 |
7 |
10 |
12 |
500 |
10 |
R1.25-3 |
20 |
20 |
R1.25-4
R2-4 |
32 |
32 |
R1.25-5
R2-5
R5.5-5 |
|
|
備考1. JIS F 8813-00では, 圧着端子を裸圧着端子から絶縁被覆付圧着端子に(PL法の観点から)変更したため,
C形10の定格電圧の250Vがなくなり, 定格電圧はすべて500Vとなった。
2. 適合圧着端子(参考)は, JIS C 2805-91の規定による。 |
2.7.4 テープ
表2.14 自己融着テープ
厚さ
(mm) |
幅
(mm) |
1巻の長さ
(m) |
最高使用温度
(℃) |
主な用途 |
0.5 |
19又は20 |
10以上 |
75 |
線端処理用 |
0.6 |
1.0 |
5以上 |
|
表2.15 電気絶縁用ポリ塩化ビニル粘着テープ
(JIS C 2336-99)
種 類 |
呼び方(記号) |
温度指数, 温度等級 |
A 種 |
EVAT |
温度指数指定なし 最低温度等級指定なしの製品 |
B 1種
B 2種
B 3種
B 4種
B 5種
B 6種
B 7種
B 8種
B 9種
B10種
B11種
B12種 |
EVAT-1
EVAT-2
EVAT-3
EVAT-4
EVAT-5
EVAT-6
EVAT-7
EVAT-8
EVAT-9
EVAT-10
EVAT-11
EVAT-12 |
温度指数 60 最低温度等級0℃の製品
温度指数 60 最低温度等級-10℃の製品
温度指数 60 最低温度等級-18℃の製品
温度指数 60 最低温度等級-33℃の製品
温度指数 90 最低温度等級 0℃の製品
温度指数 90 最低温度等級-10℃の製品
温度指数 90 最低温度等級-18℃の製品
温度指数 90 最低温度等級-33℃の製品
温度指数 105 最低温度等級 0℃の製品
温度指数 105 最低温度等級-10℃の製品
温度指数 105 最低温度等級-18℃の製品
温度指数 105 最低温度等級-33℃の製品 |
|
|
備考1. 温度指数は, その材料の熱劣化挙動の指標であるが, そのテープの絶縁機能における最高使用許容温度(℃)と同一視しないほうがよい。
2. 耐熱性は, テープの種類がB1種〜B4種ならば, 温度指数は60以上, B5種〜B8種ならば, 温度指数は90以上,
B9種〜B12種ならば, 温度指数は105以上であること。
3. 暴露温度は, 次のとおりとする。
B1種〜B4種ならば, 85℃, 100℃, 120℃とする。
B5種〜B8種ならば, 100℃, 110℃, 120℃とする。
B9種〜B12種, 120℃, 130℃, 140℃とする。
4. テープの色は, 透明, 半透明又は不透明でもよく, 着色又は無着色でもよい。着色テープでは, その色は,黒,
白, 青, 緑, 黄, 茶色, 黄赤, 赤, 紫, 灰色, 空色, 桃色の12色とする。
5. 厚さは(mm), 0.2±0.03
6. 幅は(mm), 6, 10, 12, 15, 19, 22, 25, 30, 38, 50
7. 1巻の長さは(m), 5, 10, 16, 20, 25, 30, 33, 50, 55, 66
8. 主な用途は,線端処理並びに自己融着テープの上に巻き外傷を防ぐこと。 |
2.7.5 チューブ
表2.16 熱収縮性塩化ビニルチューブ
呼称
(円周の) |
厚さ
(mm) |
被覆体の径
(mm) |
主な用途 |
備考 |
5.0
6.0
8.5
9.5
11.0
12.0 |
0.2
〃
〃
〃
〃
〃
|
3.0〜1.4
4.0〜1.7
5.0〜2.2
6.0〜2.7
7.0〜3.0
7.5〜3,2 |
線心端処理 |
編組ほつれ止め, 圧着端子押え線端根元結束に使用される。
あじろがい装の防食用としても使用される。 |
被覆体最大径×以上の近似数 |
0.1又は0.2 |
最大径と最小径の比50%以内 |
線端(根元結束補強用)(厚さ0.1のものは2枚重ねとする) |
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(注)ヒシライト又はヒシチューブの例
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