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2. 魚にはたくさんの種類がある
 
 港川には、港川の人々が培った魚の名前があります。このような、土地の言葉でつけられた名前を「方名(ほうめい)」といいます。それに対し、学術用語としてつけられた名前に、「標準和名(ひょうじゅんわめい)」と「学名(がくめい)」があります。「標準和名」は、日本での共通の名前、「学名」は、世界で共通の名前です。「標準和名」や「学名」は、全国、あるいは全世界共通で、広く利用される名前ですが、「方名」は、その土地でしか使われない名前です。けれど、「方名」にはその土地の人々の魚へのまなざしが映し出されています。
 次に紹介する写真の魚は港川で「ミーバイ」と呼ばれる魚の一部です。みなさんの土地に、こんな魚はいますか?なんと呼ばれていますか?
 
(1)
標準和名 :バラハタ
学名 :Variola louti(Forsskål)
方言名:ナガジューミーバイ
ジュー(尾)が長いからナガジューという。尾の先が白いものと黄色いものがある。
 
(2)
標準和名 :イシガキダイ
学名 :Oplegnathus punctatus(Temminck and Schlegel)
方言名:ガラサーミーバイ
ガラサー(カラス)みたいだから。熱さましや目の薬になるという。
 
(3)
標準和名 :ツチホゼリ
学名 :Epinephelus cyanopodus(Richardson)
方言名:タカバーミーバイ
ミーバイにしてはじみな魚。
 
(4)
標準和名 :コクハンアラ
学名 :Plectropomus laevis(Lacepède)
方言名:タイガーミーバイ
トラ(タイガー)のようだから?







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