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2. サンゴは刺胞(しほう)動物の仲間
(1)刺胞(しほう)動物の仲間たち
 サンゴは刺胞動物の仲間です。刺胞動物とは、刺胞という特別な武器を持っている動物で、同じ仲間にクラゲやイソギンチャクなどがいます。
 刺胞動物の仲間でも、堅く(かたく)てじょうぶな骨を持っている仲間が、サンゴなのです。刺胞は、小さくて肉眼では見えません。
 刺胞動物は、3つのグループに分けられています。ヒドロ虫綱(ちゅうこう)は、体のつくりが簡単で、一生のうちポリプとクラゲの時機がありますが、ポリプの方がよく発達しています。鉢虫綱(はちむしこう)は、クラゲの時機がよく発達した仲間で、ハブクラゲやタコクラゲ、イラモなどがいます。花虫綱(はなむしこう)は、水中に咲く花のような感じの動物で、イソギンチャクやサンゴなどが含まれます。花虫綱にはポリプの時機だけしかなく、クラゲは見られません。
 
ハナサンゴの触手の刺胞(顕微鏡写真)
 
刺胞動物の系統樹(けいとうじゅ)
 
(2)サンゴはサンゴ礁の立役者
 サンゴや貝、ウニやコケムシのような動物、あるいは星砂のような小さい生物など、多くの動物たちがサンゴ礁を作るもととなって、サンゴ礁ができているのです。動物だけでなく、サンゴモやサボテングサなどの海藻類(かいそうるい)も石灰岩の骨をもっており、サンゴ礁を作るのに大きな働きをしています。このように、多くの生物が関わり合ってサンゴ礁が作られています。
 サンゴ礁は隆起(りゅうき)して陸地を作ります。沖縄でも、竹富島、黒島や水納島など、このようにしてできたサンゴ礁の島じまがたくさんあります。
 
潮だまりのサンゴたち
 
ナガウニの殻
 
パイプウニとナガウニ
 
コケムシの仲間







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