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サンゴ
CORAL
1. 沖縄のサンゴ礁とサンゴ
(1)沖縄のサンゴ
 サンゴ礁は、世界中の暖かい海の浅い場所で見られます。沖縄のサンゴ礁は、地球上のサンゴの分布から見れば、北のはしに位置しています。
 サンゴ礁には、基本的な3つの型があります。島のまわりにできるのが裾礁(きょしょう)、島から遠く離れて島を守る形のサンゴ礁が堡礁(ほしょう)、島が海底に沈んでしまったために、環のような形になったサンゴ礁が環礁(かんしょう)です。沖縄のサンゴ礁はほとんどが堡礁ですが、八重山諸島には堡礁に近いものがあります。
 サンゴ礁は、島じまをとりまく防波堤(ぼうはてい)として陸地をまもるだけでなく、多くの生き物たちの住み場所ともなっています。
 
●サンゴ礁の発達(模式図)
(1975: 木崎)
 
(2)沖縄のサンゴの種類
 沖縄のサンゴ礁は、サンゴの分布の北のはしに位置しています。それでも台湾よりもサンゴの種類が多く、世界的にも名高いオーストラリアのグレートバリアーリーフと同じぐらいの種類がみられます。それには琉球列島が多くの島じまからなりたっていて、さまざまな環境があること、中国大陸から離れていて海水が澄んでいること、島のすぐそばを暖かい黒潮が流れていることなどのおかげです。
 黒潮の流れに沿って、南の八重山から、宮古、沖縄、奄美諸島をへて九州に至り、四国、和歌山、静岡へと北上するにつれて、造礁サンゴの種類は少なくなります。
 日本には約400種類の造礁(ぞうしょう)サンゴがいますが、沖縄には380種類以上が住んでいると考えられています。
 
日本のサンゴの分布、数値はおおよそのサンゴの種類数。
(ベロン・西平、ダイ、松本、矢島らの研究から推定)







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