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ごあいさつ
GREETING
 日本列島の南に位置する沖縄は、一年間を通じて高温多湿な亜熱帯性気候に属するため、めずらしくて貴重な動植物の宝庫だと言われています。
 また暖かい黒潮の流れが島じまをかすめて北上しているため、清らかで暖かい海には、サンゴが育ち、島々を取り囲みます。サンゴ礁の海には、貝をはじめとして多くの生き物たちの住みかとなります。
 サンゴ礁は、大波から陸地を守る防波堤としての役割を果たしてきました。ヒシ(干瀬)の内側はイノー(礁池)と呼ばれ、多くの生き物が生息しており、大昔から人々は、海からくらしの糧を得てきました。
 恩納村は自然豊かな「山原(ヤンバル)」の入り口に位置し、ほとんどの集落が、海に面していることから、海の恵みに浴してきました。また、リゾート地として成り立っているのも、サンゴ礁の発達する青い海のおかげです。
 今回の企画展「海からの贈り物−貝とサンゴ−」では、貝とサンゴは、どんな生き物か、どのような環境に生息しているのかなどを展示を通して知ってもらうことによって、貝やサンゴが生息できる美しい海を守ることの大切さを伝えることが出来れば幸いです。
 本企画展の開催にあたり、展示会開催費を助成して下さいました日本財団、この企画展で展示したすべての貝類と写真などをお貸し下さった沖縄貝類標本館の仲嶺俊子館長、サンゴの展示に関してご指導と写真資料をお貸し下さった西平守孝名桜大学教授、サンゴの資料をお貸し下さった本部町立博物館、サンゴの写真を貸して下さった棚原盛秀氏など多くの方々のご指導とご協力を賜ったことに対しまして心から感謝申し上げます。
 
平成15年8月12日
恩納村博物館 館長
知念 勇
 
SHELLFISH
1. 貝の仲間
 貝とは殻(から)で体をおおっている仲間やその殻のことを指します。地球上の生物の中で節足(せっそく)動物(エビやカニ、昆虫類)につぎ種類の多いグループです。その多くは海に住んでいますが、陸地や川、湖にも住んでいて、それぞれの環境に応じていろいろな形をしています。
 貝の仲間は大きく分けると、7つのグループ(類)に分けられます。イカやタコ、ウミウシは殻を持っていませんが、貝の仲間です。現在世界では10万から11万種、日本では約7千種の貝が住んでいます。
 







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