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5.2.13 Stability_table (IS-4.2.106)
 Stability_tableは、無傷または損傷時の船に与えられる復原力特性を定義する。その結果は、表の形状で定義されて、1つのFloating_position(IS-4.2.37)から始まる、異なるヒール角度の浮心とrighting arm(直立させる力)を表現する。Stability_tableと関連するデータは、以下通りである。
 
- items
- mean_shell_thickness
- name
 
5.2.13.1 items (IS-4.2.106.1)
 itemsは、1つのFloating_position(IS-4.2.37)から始まる、異なるヒール角度の浮心とrighting arm(直立させる力)である復元力の特性について記述する。application assertions(IS-4.3.108)を参照のこと。
 
5.2.13.2 mean_shell_thickness (IS-4.2.106.2)
 mean_shell_thicknessは、外板の平均板厚のための実数値について記述する。板厚を含んだ船の復原力特性のための形状を定義するために使われることがある。
 
5.2.13.3 name (IS-4.2.106.3)
 nameは、ユーザーあるいはシステムが定義するStability_tableの名前について記述する。
 
5.2.14 Stability_properties_for_one_floating_position (IS-4.2.104)
 Stability_properties_for_one_floating_positionは、Ship_moulded_form(IS-4.2.93)における特定のFloating_position(IS-4.2.37)のための復原力計算に固有なデータのコレクションについて記述する。
 Stability_properties_for_one_floating_positionと関連するデータは、以下の通りである。
 
- centre_of_gravity_above_keel
- definition_of_starting_floating_position
- related_stability_table
- stability_properties_for_different_angles_of_heel
 
5.2.14.1 centre_of_gravity_above_keel (IS-4.2.104.1)
 centre_of_gravity_above_keelは、船の重心位置について記述する。船の重心位置は、異なるヒール角度においても変化しないと仮定される。x座標は後部垂線から、y座標は中心線から、そして、z座標はベースラインから計られる。application assertions(IS-4.3.104)を参照のこと。
 
5.2.14.2 definition_of_starting_floating_position (IS-4.2.104.2)
 definition_of_starting_floating_positionは、復原力特性の計算のための、始点として使われる、船の特定の載荷状態におけるFloating_positionについて記述する。Floating_positionは、船の排水量に一致する容積や、喫水、トリム、ヒールをカバーする。
 
5.2.14.3 related_stability_table (IS-4.2.104.3)
 related_stability_tableは、Stability_properties_for_one_floating_positionが関連するStability_tablesについて記述する。application assertions(IS-4.3.108)を参照のこと。
 
5.2.14.4 stability_properties_for_different_angles_of_heel (IS-4.2.104.4)
 stability_properties_for_different_angles_of_heelは、特定のDefinition_of_starting_floating_positionにあてはまる全ての復元力特性について記述する。application assertions(IS-4.3.106)を参照のこと。
 
5.2.15 Stability_property (IS-4.2.105)
 Stability_propertyは、特定の載荷状態でShip_moulded_form(IS-4.2.93)の復元力計算ために必要なすべての特性について定義する。Stability_propertyと関連するデータは、以下の通りである。
 
- angle_of_heel
- centre_of_buoyancy
- righting_arm
 
5.2.15.1 angle_of_heel (IS-4.2.105.1)
 angle_of_heel(ヒール角)は、x軸のまわりで船の回転角度について記述する。船の右舷側が下がるならば、ヒール角は正の値を持つ。
 
5.2.15.2 centre_of_buoyancy (IS-4.2.105.2)
 centre_of_buoyancy(浮心)は、Ship_moulded_form(IS-4.2.93)の水中部分の容積中心の位置について記述する。x座標は船尾垂線、y座標は中心線、そしてz座標はベースラインから計られる。application assertions(IS-4.3.107)を参照のこと。
 
5.2.15.3 righting_arm (IS-4.2.105.3)
 righting_arm(復原てこ)は、傾いた喫水線に対して浮心を通る垂直な線と、centre_of_gravity_above_keelを通る垂直な線の間の距離について記述する。傾いた喫水線に対して両方の線は、直角になる。
 
例)righting_armのイメージを、図5.2-4および図5.2-6に示す。
 
 5.2.12〜5.2.15で解説した、復元力の特性に関する4つのアプリケーションオブジェクト、
 
- Stability_table
- Stability_properties_for_one_floating_position
- Stability_definition
- Stability_property
 
の関連を示したEXPRESS-Gを図5.2-7に示す。
 
 またStability_tableの例を表5.2-3に示す。
 
図5.2-7 ARM EXPRESS-G UoF Hydrostatics diagram (3)
 
Intact stability table (CROSS KN tableと同等)
 
表5.2-3 Intact stability table (例)







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