平成15年度
ISO文書STEP船用AP216
Ship Moulded Forms
調査解析報告書
平成16年2月
住友重機械マリンエンジニアリング株式会社
ユニバーサル造船株式会社
1.1 対象文書
本書は下記ドキュメントについて解説を行うことを目的に作成された。
INTERNATIONAL STANDARD ISO10303-216
First edition 2003-08-01
Industrial automation systems and integration:
Product data representation and exchange:
AP216
Application Protocol: Ship moulded forms
本書の構成は、目次に示したとおりである。
本書は、ISO10303-216文書を対象としてAP216の概略からARMまでをまとめたものである。
最初に、本章で国際会議におけるAP216の審議経緯と、AP216の概略をまとめる。次に2章ScopeでAP216の取扱う範囲を明確にする。3章AAMにて船舶のライフサイクルの中でのAP216の範囲、位置付けおよびActivityを明確にする。次に4章UoFで機能単位の説明を行う。その後UoFをグループに分け、それぞれのグループについて5章で例を用いてARMの解説を行う。6章では適合性条件について、7章では審議された技術的な問題の解説を行う。最後に8章でテストケースシナリオについて解説を行う。
本報告書の対象文書は、2003年8月にISO10303-216(First edition)としてリリースされたもので、AP218のARM及びAIMと整合性が取られた最新文書である。昨年度調査解析の対象文書としたDIS審議文書と、項目内容はほぼ等しいが、細かい部分での変更点がある。
本年度は、IS化された文書全体全般の見直し、ならびに昨年度の解説書に織込まれていなかった5つのARMの解析を行った。
1999年度〜2002年度に行われた国際会議に於けるAP216の状況を下記に示す。なお、2003年以降にはAP216に関して特筆するような議論や各国活動の紹介はなかったので省略する。
1.3.1 サンフランシスコ会議(1999/1/24 - 29)
■ARM(Ver1.10:最終更新02-Dec-98)をフリーズ。以降、大きなissueはない。
■マッピングテーブルは完成に近い。今回の会議にてレビューを行った。
■今後は、マイナーチェンジのみと想定。
■AIMは20%完成。WHEREルール等、大幅な追加修正の必要がある。
■99年6月(SEASPRITEプロジェクトの終了時期)までにCD文書を準備。
■ATS316のドラフト第1版が作成された。まだ不完全で、作業の続行が必要であるが、契約は完了し、資金がない。
1.3.2 リレハンメル会議(1999/6/6 - 11)
■ドラフト文書のARMおよびBBを更新。
■全てのEXPRESS rules(mapping rules)の作成が完了した。
■mapping tableの開発手法にwordのマクロを利用したという紹介がなされた。
■AP216/218 mapping tablesと外部参照及び全てのmappingの整合性が確保された。
■CDドラフトの完成は7月末を予定。
1.3.3 ニューオーリンズ会議(1999/11/7 - 12)
■ARM、AIM、shortformを含むCDドラフト N789が8月にリリース。
■AP218との間でUoFの調整が行われた。
■これに伴ってマッピング、AIM、Express-Gも更新されている。
■QC Internal Review planのreview分担が決められた。(12月30日までに作業する)
1.3.4 メルボルン会議(2000/2/13 - 18)
■ニューオーリンズ会議にて分担が決められたQC-Checkの報告がされた。
■この結果を検討し、2000年6月にCD ballotを開始する予定。
■新規ドキュメント群を作成するための手法として、Critical Path Analysisが使われた。
1.3.5 ボルドー会議(2000/6/25 - 30)
■ISO Meetingに先駆けて、ボルドーにてworkshopが開催された。
■QC Internal check reviewが行われ、8 issuesの解決が必要。
■workshopの結果を盛り込んだCD document(N871)を6/22にリリース予定。
■7月にCD ballot phaseに入る予定。
1.3.6 チャールストン会議(2000/10/15 - 20)
■2000年7月に、CD document(N871)が発行された。
■N871を対象として、CD投票が2000年9月から開始。2001年1月に完了予定。
■ボルドー会議以降、8 IssuesがOpenとなっている。
1.3.7 フンチャル会議(2001/02/18 - 23)
■CD ballot comments(60 issues)のReview & resolution meetingが、ISO meetingに先駆けて、2/16〜2/17にフンチャルにて開催された。
■13 issuesがopenになっているが、6月のサンフランシスコ会議までにDIS Ballotの準備を終了させる予定。
1.3.8 サンフランシスコ会議(2001/06/10 - 15)
■AP216に関連するOpen issuesについて議論がなされ、19件についてresolutionが得られた。2件についてはDISステージに先送りとなった。
■Jesse Cruseyにより、他のAPとの横通しを行いながらの、AP216 AAM term definitionに関する議論が行われた。用語の定義が曖昧、表現が循環しているといった字句面、概念面での指摘が主体。
1.3.9 福岡会議(2001/09/30 - 10/05)
■LSCはAP216 DIS ballotのために、これまでにあがったコメントの再確認と、ユーザーガイドの作成を2002/02/28までに行う予定。
■ESTEPでは、NSRPの援助を受けて1年間の期限付きでAP216の実装テストを6つのテストケースについて行う予定。
1.3.10 マイトルビーチ会議(2002/02/24 - 03/01)
■DIS ballot commentsに先駆けて、advanced issues resolutionのwalkthroughが行われた。
■DIS ballot closeは5月末の予定。
1.3.11 ストックホルム会議(2002/06/09 - 06/14)
■DIS ballot commentsについて、Issues discussionが行われた。67件がclose、25件がOpenとなった。日本のcomments7件の内、他のAPとのharmonizationを確認してから処理するとされた1件を残しその他はacceptになった。9月に米国にてWorkshopを開催し、残りのissuesを解決する予定。
1.3.12 ソウル会議(2002/11/03 - 11/08)
■ISEプロジェクトで実施しているAP216によるデモの紹介が行われた。船殼の設計段階における、デザインエージェント、造船所、船級協会間でのデータ交換のBusiness Scenarioを設定している。
AP216は2001年12月から2002年5月の期間がCD ballot phaseにあった。
これを受けて専門分科会では、各社で分担してDIS documentについて検討を行い、出された意見をまとめて、AP216 DISに対する日本コメントとして提出した。
1.4.1 DIS-ballotのコメント
提出したコメントを次ページに示す。
(拡大画面:41KB)
|
|
1ge = general - te = technical - ed = editorial
|
|