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c. 全植物プランクトン
 
 全植物プランクトンに対する処理効果は、b. ロ. 珪藻に対する結果とほぼ同様の傾向で、80μm以上のサイズ区分では約98%以上の高い効果が得られたのに対して、80μm未満10μm以上では約80%前後のやや低い効果であった。 なお、植物プランクトン全体で見た場合には、漲水時と排水時の2回処理したケースと排水時の1回処理ケースの結果に大きな差はなかった。
 
(漲水時に処理し、排水港で未処理排出ケースも含む。)
 
 表II.2.3.4-14及び図II.2.3.4-13には、漲水時と排水時の2回処理したケースにおける全植物プランクトンに対する実験結果を示した。
 全植物プランクトンに対しては、80μm以上のサイズ区分では排水時の再処理後で98%以上の高い効果が得られた。 80μm未満10μm以上のサイズ区分においては低く、第1航海のシアトルから東京(表II.2.3.4-14(1)と図II.2.3.4-13(1))では排水時再処理後も約84%の減少率にとどまった。
 
表II.2.3.4-14(1)漲水時と排水時の2回処理したケースにおける
全植物プランクトンの変化
(第1航海:シアトル→東京)
実験港 Seattle Tokyo
実験日 Dec.6 Dec.15
分析検体数 3 3
サイズ区分(単位)\試料名 シアトル原水 シアトル漲水時処理後 東京排水時処理前 東京排水時処理後
80μm以上(inds/m3 3400 1167 <100 <100
80μm未満−10μm以上
(inds/ml)
0.660 0.154 0.208 0.108
 
図II.2.3.4-13(1)漲水時と排水時の2回処理したケースにおける
全植物プランクトンの変化
(第1航海:シアトル→東京)
 
80μm以上(inds/m3
 
 
80μm未満−10μm以上(inds/ml)
注)図中の数字は、原水に対する減少率
 
表II.2.3.4-14(2)漲水時と排水時の2回処理したケースにおける
全植物プランクトンの変化
(第2航海:シアトル→名古屋)
実験港 Seattle Nagoya
実験日 Dec.6 Dec.15
分析検体数 3 3
サイズ区分(単位)\試料名 シアトル原水 シアトル漲水時処理後 名古屋排水時処理前 名古屋排水時処理後
80μm以上(inds/m3 5650 2300 200 100
80μm未満−10μm以上
(inds/ml)
1.427 0.909 0.100 0.006
 
図II.2.3.4-13(2)漲水時と排水時の2回処理したケースにおける
全植物プランクトンの変化
(第2航海:シアトル→名古屋)
 
80μm以上(inds/m3
 
 
80μm未満−10μm以上(inds/ml)
注)図中の数字は、原水に対する減少率







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