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2)船外作業内容
 
 船外での作業内容を以下に示す。 なお、船外作業(試料の濃縮・保管・分析)は、試料中の生物の生きた状況を評価するために、可能な限り速やかに分析を実施する必要がある。 よって、本実験では各港湾における船上作業(試料採水等)日の当日及び翌日までに終了するように実施した。
 
(1)作業場所は、適切な研究施設あるいは研究施設が確保できなかった場合には各港湾に近接するホテルで行った。
(2)船上で濃縮した1L以下の生物試料は、再度開口経10μm及び80μmのメッシュを用いて40mlに濃縮した(写真II.2.2.3-8及び-9参照)。 濃縮した両試料は、光学顕微鏡及び実体顕微鏡を用いて分析した(写真II.2.2.3-10及び-11参照)。 なお、80μm以上の試料の顕微鏡分析残渣は、動物プランクトン1g(湿重量)中の病原性コレラ菌数の分析試料とし、冷暗保存後に水質分析試料とともに速やかに実験室に持ち込み分析した。
(3)生物の分析対象生物は、開口径10μm及び80μmのナイロンメッシュで捕集された全動植物プランクトンとし、種または属毎に、運動等を含めた形態破損状態別に、細胞及び個体数を計数した(写真II.2.2.3-12)。
 
写真II.2.2.3-8 船上濃縮試料の再ろ過風景
 
 
写真II.2.2.3-9 試料の40ml定量作業風景
 
 
写真II.2.2.3-10 顕微鏡分析に用いた
罫線入りスライドガラス及びチャンバー類
 
 
写真II.2.2.3-11 顕微鏡分析風景等
 
 
写真II.2.2.3-12 顕微鏡分析による正常な
プランクトンの判断基準







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