(3)現地踏査について
(1)踏査の概要
a. 踏査目的
荒川及び隅田川を航行する船舶の船員に対して配布する、「船舶の河川航行に関する安全対策の手引き−荒川・隅田川編−(以下、「小冊子」と言う。)」のデータを収集することを目的として実施した。小冊子には、緊急時における利用可能施設の案内、航行規則、事故予防のための危険箇所等を示し、平時における船舶の安全な航行及び緊急時の対応におけるマニュアル的な位置づけである。
b. 踏査対象
踏査の対象は荒川と隅田川とした。荒川は河口から秋ヶ瀬取水堰まで、隅田川は河口から岩淵水門までとした。踏査対象を図−2.1.8に示す。
図−2.1.8 踏査の範囲
c. 踏査日時
踏査日時は表−2.1.2に示すとおりである。
表−2.1.2 踏査日時
踏査対象 |
踏査日時 |
荒川 |
平成15年9月29,30日、10月16,17日 平成16年1月7日 計5日間(8:30〜17:00) |
隅田川 |
平成15年10月1,2,23日 計3日間(8:30〜17:00) |
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d. 踏査項目
踏査項目は以下に示すとおりとした。
・障害物等
各河川の橋梁及び河川内の障害物の位置等を把握した。障害物とは、河川内の杭等、航行の妨げとなると考えられるものを全て対象とした。
・施設
各河川の橋梁に設置されている航行援助施設(掲示板)の設置位置や設置方向を把握した。また、リバーステーション、船着場、係留可能な施設、水門等の位置等を把握した。
・周辺状況
船舶上から確認できるランドマークとなる構造物等を把握した。また、リバーステーション、船着場内の給水、給油施設について把握した。
・一般道路との結節状況
リバーステーション、船着場について、その位置から一般道路までの結節状況を把握した。
(2)踏査の方法
いずれの河川も船舶を用いて水上からの踏査を行った。また、船着場から一般道路までの結節状況に関しては、陸上からの踏査を行った。
a. 踏査方法
踏査は、水上からの踏査と陸上からの踏査の2種類を行い、目視による踏査を基本とし、踏査項目である河川構造物や施設、ランドマーク等、踏査において確認したものを写真撮影により記録した。また、その位置を図面上に記載した。
船舶を用いた水上からの踏査で使用した船舶は図−2.1.9に示すとおりである。なお、船舶は大場川マリーナに係留されており、踏査は大場川マリーナ発着とした。
図−2.1.9 踏査に用いた船舶
図−2.1.10 調査状況
【目視による記録】
【操船状況】
b. 踏査ルート
・荒川
船舶を用いた水上からの踏査ルートは、表−2.1.3に示すとおりとした。大場川マリーナを起点とし、荒川への進入は中川水門とした。中川水門の状況は、図−2.1.11に示すとおりである。
・隅田川
船舶を用いた水上からの踏査ルートは、表−2.1.4に示すとおりとした。大場川マリーナを起点とし、隅田川への進入は、中川水門から荒川を通り、荒川から隅田水門を通ることとした。隅田水門の状況は、図−2.1.12に示すとおりである。
表−2.1.3 踏査ルート(荒川)
日程 |
踏査ルート |
1日目 |
8:30〜9:00 |
大場川マリーナ〜中川水門 |
9:00〜12:00 |
中川水門〜荒川河口(右岸側)、荒川河口〜千住新橋(左岸側) |
13:00〜16:30 |
千住新橋〜荒川アーチ橋(左岸側)、荒川アーチ橋〜中川水門(右岸側) |
16:30〜17:00 |
中川水門〜大場川マリーナ |
2日目 |
8:30〜9:00 |
大場川マリーナ〜中川水門 |
9:00〜12:00 |
荒川アーチ橋〜秋ヶ瀬(左岸側) |
13:00〜16:30 |
秋ヶ瀬〜荒川アーチ橋(右岸側)〜中川水門 |
16:30〜17:00 |
中川水門〜大場川マリーナ |
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図−2.1.11 踏査時に通過した中川水門付近
表−2.1.4 踏査ルート(隅田川)
日時 |
踏査ルート |
1日目 |
8:30〜9:00 |
大場川マリーナ〜中川水門〜隅田水門 |
9:00〜12:00 |
隅田水門〜隅田川河口 |
13:00〜16:00 |
隅田川河口〜新岩淵水門 |
16:30〜17:00 |
新岩淵水門〜大場川マリーナ |
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図−2.1.12 踏査時に通過した隅田水門付近
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