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3 衣川村を取り巻く概況
(1)村の概要
 本村は、岩手県南部の胆沢郡最南部の村である。村の南隣接町は、世界遺産登録を目指す中尊寺等、著名な歴史的文化遺産をもつ平泉町である。村の面積は16,357ha、人口は5,261人(平成15年1月1日)である。村の面積の8割近い12,875haは林野1であり、耕地面積は1割にも満たない1,460ha2、宅地は136ha(平成12年値)3となっている。
 村は東端をかすめる形で縦断する国道4号線から西に広がり、南北よりも東西方向に広い奥行きのある村となっている。また、東部方面を除き、標高600〜900mの奥羽山脈で囲まれる形になっている。このため、村内を流れる衣川は、源流となる北股川、支流の南股川を含めて水系が村内で完結しており、村は西部のY字型の谷沿い散在する集落と東部の洪積平野に広がる水田と集落からなっている。気象は、地形的に東西に長いため、例えば村中心部の積雪量は30cm程度であるが奥羽山脈沿いに西部は1m以上に達するなど、地域的に大きく異なっているところがある。
 本村は、東北新幹線や東北自動車道など東京から北に伸びる国土高速交通幹線軸上に位置する。村内に新幹線の駅やインターチェンジはないものの、東北新幹線の一ノ関駅、水沢江刺駅へそれぞれ車で30分程度の距離にある。また村に隣接して「平泉・前沢インターチェンジ」があるなど、比較的容易にこれら高速交通を利活用することができる。村民が国道4号線等を利用して村外に行くには便利な構造となっている。しかし奥羽山脈が壁となって東西交通を遮断し、通過交通を期待することができないため、外から人を呼び込むには不利である。
 全体的に見て、本村は里山に囲まれた「農山村」であるということができる。
 
図表1-1 本村の位置図
 
(2)人口等に関する概況
ア 人口
 昭和30年(1955年)の7,746人が村の最大の人口であった。昭和35〜45年−1960年代の高度成長期に10年間で人口は20%も減少した。その後減少率は小さくなったものの漸減傾向を示し、平成12年の人口はピーク時から30%以上減少した約5,300人となっている。45年間で30%減少した計算になる。
 国立社会保障・人口問題研究所の平成15年12月推計「日本の市区町村別将来推計人口」によれば、平成42年(2030年)の本村の人口は3,888人と推計されている。これはピーク時のほぼ半数の人口であり、平成12年(2000年)から30年間で1,400人、25%以上減少する計算である。
 
図表1-2 人口推移
  単位 S30 S35 S45 S55 H2 H7 H12
(1955年) (1960年) (1970年) (1980年) (1990年) (1995年) (2000年)
人口 人 7,746 7,206 5,773 5,596 5,508 5,518 5,290
10年間増減率 % - (-7.0) -19.9 -3.1 -1.6 (0.2) -4.1
指数 - 100 93.0 74.5 72.2 71.1 71.2 68.3
資料)衣川村「村勢要覧(資料編)2002」より作成
 
図表1-3 人口推計
  実績値 推計値
  1955年 2000年 2005年 2010年 2015年 2020年 2025年 2030年
人口 人 7,746 5,290 5,052 4,801 4,576 4,352 4,113 3,888
指数   100 68.3 65.2 62.0 59.1 56.2 53.1 50.2
資料)国立社会保障・人口問題研究所「日本の市区町村別将来推計人口」(平成15年12月推計)
   及び衣川村「村勢要覧(資料編)2002」より作成
 
イ 少子・高齢化
 65歳以上の老年人口比率は、昭和35年6.0%であったが、平成12年(2000年)には4人に1人が65歳以上という25.7%にまで上昇した。平成12年(2000年)の国の比率17.4%、岩手県の21.5%と比較すると、それぞれ8.3、4.2ポイント高い。
 これに対して、15歳未満の年少人口の割合は、平成12年(2000年)本村15.7%、岩手県15.0%、国14.6%と相対的に高いものの、昭和35年(1960年)の37.7%と比較すると22ポイントも減少している。
 先に示した、国立社会保障・人口問題研究所の推計によれば、平成42年(2030年)の本村の65歳以上の老年人口は1,492人、老年人口比率は38.4%である。これは人口の2.6人に1人が65歳以上の高齢者となることを意味している。なお、平成42年(2030年)国の老人人口比率は29.6%、岩手県は32.3%と推計されている。
 年少人口比率は平成27年(2015年)11.4%、平成42年(2030)10.7%と推計されており、平成42年(2030年)には15歳未満の子どもはほぼ村民10人に1人しかいない計算となる。
 
図表1-4 老人人口・比率の推移
 
 
図表1-5 年齢3区分別人口割合の推移
 
ウ 5歳階級人口の動き
 平成7年(1995年)と平成12(2000年)年間で5歳階級別人口の動きをみると、15−19歳で村外に移る人が多くなり(421人→371人)、流出は20−24歳でピークに達する(369人→234人)。以降では若干の流出入にとどまっている。この状況から、15−24歳で流出した人口が本村に戻るケースは少ないとみることができる。
 
図表1-6 5歳階級別人口動向
  平成7年 平成12年
0〜4歳 257 -
5-9歳 362 269
10-14歳 421 364
15-19歳 369 371
20-24歳 212 234
25-29歳 178 211
30-34歳 284 187
35-39歳 401 278
40-44歳 422 400
45-49歳 359 408
50-54歳 - 360
資料)総務省「国勢調査報告」より作成
 

1農林水産省「2000年世界農林業センサス」
2農林水産省「平成13年作物統計調査」
3本村「村勢要覧 資料編2002」(原資料は岩手県の統計年鑑)







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