日本財団 図書館


エ 現地調査について
 現地調査については、現地調査当日にアンケートを実施している(121ページ参照)が、ここでは今後、現地調査を続けていくにあたって住民の方々が現地調査をどう捉えているかという視点でアンケートを実施した。
 それによると、現地調査そのものを“楽しい”“まぁ楽しい”と肯定的に感じている人が6人と半数を超えており、逆に“楽しくない”“あまり楽しくない”と否定的に感じている人はいなかった。
 現地調査をしたくない時についての問では、“天気が悪いとき”と回答した人が最も多く(7人)、“暑いとき、寒いとき”と回答した2人を含めると8割の人が天気、気温によって現地調査をやりたくないと感じていることが分かる。また、“体調がすぐれないとき”(7人)、“仕事や用事のあるとき”(1名)といった意見も見られた。その他、現地調査を楽しくするにはどうすればよいか、という問では、“問題意識を高めてからする”と回答した人が4人おり、何のために行うのかという目的をしっかりと浸透させて行うことが楽しい活動につながっていくということが分かる。
 最後に現地調査の意義についての問では、ほぼ全員(10人)が意義があることだ、と認識しており、ただ楽しいだけでの参加ではないことがうかがえた。
 今回の参加者に限ってみると、基本的に現地調査の意義を見出し、それを楽しいと感じつつも義務的になることは敬遠したいと感じていることが分かる。
 
問)11月22日の現地調査に参加しましたか?
 
(1)参加した 8人
(2)参加していない 3人
 
 
問)一般に現地調査は楽しいですか?
 
(1)楽しい 3人
(2)まぁ楽しい 3人
(3)どちらでもない 3人
(4)あまり楽しくない 0人
(5)楽しくない 0人
(6)その時々による 1人
無回答 1人
 
 
問)現地調査をしたくない時はどんな時か?(複数回答)
 
(1)天気が悪い時 7人
(2)寒い時・暑い時 2人
(3)体調がすぐれない時 7人
(4)参加人数が少ない時 0人
(5)仲の良い人が参加しない時 0人
(6)その他 1人
(仕事・用事のある時)
無回答 1人
 
 
問)現地調査をより楽しくするにはどうすればいいと思いますか?
(複数回答)
 
(1)天気や季節を選ぶ 6人
(2)子どもたちと一緒にする 3人
(3)仲の良いグループでする 1人
(4)みんなの問題意識を高めてからにする 4人
(5)調査内容・対象を楽しいものにする 2人
(6)特に工夫しなくても十分に楽しい 0人
(7)そもそも楽しくする必要はない 1人
(8)その他 1人
(地区の事に詳しい人と一緒に行う)
無回答 2人
 
 
問)バリアフリーなどの現地調査には意義があると思いますか?
 
(1)意義がある 10人
(2)意義がない 0人
(3)場合による 1人
 
 
オ 全体のしくみについて
 今回のシステムは、情報の登録から公開までに“承認”という段階を設け、承認を経なければ公開されないものとなっている。本実験では情報の収集・登録を住民団体が、承認を本市が担当した。このような仕組みの理解についての問では、“わかった”と回答した人が、“大体わかった”と回答した人と合わせて9人おり、概ねシステムの理解とそれぞれが負った役割についての理解は得られたものといえる。
 
問)情報の登録から公開までの手順やそこに関係する住民団体、市、一般閲覧者の役割分担などの全体の仕組みについてわかりましたか?
 
(1)わかった 3人
(2)大体わかった 6人
(3)まだよくわからない 2人
 
 次に、こうした仕組みを利用してまちの情報を蓄積し、住民みんなで共有すていくことの意義について尋ねてみたところ、“意義がある”と回答した人が9名、“共有する情報による”と回答した人が2名おり、意義はないと感じている人はいなかった。また、このことを楽しいと思うか尋ねたところ、“楽しい”と回答した人が、“まぁ楽しい”と回答した人と合わせて10名おり、ほぼ全員がこの仕組みを活用してまちの情報を蓄積し、みんなで共有することに意義を見出し、楽しいことだと肯定的に考えていることがわかった。
 また、より一層楽しくするための方法について尋ねたところ、“自分が登録した情報を見た人の声が自分に届くようにする”(5名)といった回答や“情報を活用してくれる人を増やす”(6名)といった回答が目立ち、自分が収集し登録した情報を他の人が利活用しているのかについて気にしていることがわかる。逆に言えば、情報が利用されているとわかればより一層この仕組みが利用され、情報が蓄積・共有されていくものと想像される。
 
問)この仕組みでまちの情報を蓄積し、住民みんなで共有することは意義があると思いますか?
 
(1)意義があると思う 9人
(2)意義はないと思う 0人
(3)蓄積・共有する情報による 2人
(4)その他 0人
 
 
問)この仕組みでまちの情報を蓄積し、住民みんなで共有することは楽しいと思いますか?
 
(1)楽しいと思う 6人
(2)まあ楽しいと思う 4人
(3)どちらとも言えない 1人
(4)あまり楽しくないと思う 0人
(5)楽しくないと思う 0人
 
 
問)この仕組みを活用してより一層楽しくまちの情報を蓄積し、住民みんなで共有するためにはどうすれば良いと思いますか?(複数回答)
 
(1)自分の登録情報を何人が見てくれたかわかるようにする 2人
(2)自分の登録情報を見た人の声が届くようにする 5人
(3)登録情報の活用事例を知る機会をつくる 3人
(4)現地調査のその場で情報入力できるようにする 1人
(5)登録情報を閲覧・活用してくれる人を増やす 6人
(6)特に何もしなくても楽しい 0人
(7)そもそも楽しくする必要はない 0人
 
 最後に、この仕組みの重要なポイントである登録情報を“承認”する権限・役割を将来的にまちづくり協議会などの住民団体が担うことになった場合について尋ねたところ、“やりたいことがやれそう”や“その方がやりがいがある”といった積極的な回答をした人は4名、逆に、“人がいない”や“責任が重い”といった消極的な回答をした人が3名、“まだよくわからない”と回答した人が5名、とそれぞれほぼ同数で分かれた。
 さらに少し訊き方を変えて、将来的に“承認”する権限・役割をまちづくり脇議会などの住民団体が担うようになった方が良いと思うか尋ねたところ、“そのようになった方が良い”と回答した人は4名、“豊中市で担ったほうが良い”と回答した人が3名、無回答が3名、“その他(NPOやコミュニティビジネスが担うべき)”が1名となり、半数が消極的な回答となった。こうした活動の意義は認めつつも、責任の発生してくる部分については、若干消極的な姿勢になっていることがうかがえる。
 
問)今回の実験で市が担っている登録情報の“承認”の権限・役割をまちづくり協議会などの住民団体が担うことになった場合、どう思うか?
 
(1)やりたいことをやれそう 1人
(2)その方がやりがいがある 3人
(3)面倒くさい 0人
(4)人がいない 2人
(5)責任が重い 1人
(6)まだよくわからない 5人
(7)その他 0人
 
 
問)将来的に登録情報の“承認”の権限・役割をまちづくり協議会などの住民団体が担うようになった方が良いか?
 
(1)そのようになった方が良い 4人
(2)市でになった方が良い 3人
(3)その他 1人
(NPOやコミュニティビジネスが担うべき)
無回答 3人







日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION