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地域生活をイメージ。そして形に。
●働くこと
本人は、知的障害はないものの、高次脳機能障害の影響で、現時点では、一般就労は困難と判断。しもふさ学園通所バスルート近くに住んでいるため、しもふさ学園への通所により、働く意識と生活習慣を取り戻すこととした。
 
地域生活をイメージ。そして形に。
●通院のこと
通院については、原則としてコーディネーターが付き添う形にて行う。本人・ご家族・ご親戚の方々の了承を得ている。
 
地域生活をイメージ。そして形に。
●生活すること
身体障害者手帳をお持ちであることから、週に2回家事援助としてホームヘルパーを派遣していただく。
祖母がホームヘルプを受けていたことから、顔見知りのヘルパーが派遣されることとなった。また、週に1回の親戚の方の訪問・コーディネーターの巡回等にて、本人の生活状況を確認。
 
形にするまでの、道のりは・・・
●大きく立ちはだかったのは、知的障害者施設を利用したいのに、本人は知的障害者として認知されていないこと。
療育手帳
→一般的に、誕生から満18歳までに、何らかの療育機関で、障害者認定を受ける必要がある。勿論、Aさんは所持していない。
 
利用を可能にしたのは、受給者証!
支援費制度Q&Aより
「療育手帳を有しないものからの申請については、市町村が、必要に応じ知的障害者更生相談所に意見を求めた上で、支給決定を行うこととなる。」
当該保健福祉課の方と、Aさんの生活のイメージを共有し、受給者証を支給していただいた。
 
地域生活を支える「へそ」
香取郡という地域においては、様々なサービスが、豊富というわけではありません。
今回のケースでは、役所の方、ホームヘルパー、しもふさ学園、地域住人、ご親戚の方々が、Aさんの支援に関わっている。一同に会することはなかったが、コーディネーターが、支援を支える「へそ」になり、地域生活を支えることが、今のところできているように思う。
 
これからの課題は・・・
最大の問題は経済面のこと。本人の収入はゼロである。これまでの貯金にて、なんとかつないでいる状態。また、健康面についても、不安を感じている。
 
本人の意思を尊重しながら、サービスの再調整が必要になってくる。
 
ネットワークって・・・
●今回のケースにおいては、比較的ご自身の能力を地域生活に最大限活かすことができた。

・・・でも、もっと障害が重かったら
・・・もっと支援が必要だったら

本当の地域の力のネットワークが試されるのでしょう!!!







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