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資料編
1. 調査票(高齢者用)
高齢者エンパワメント調査・研究事業
面接調査への手引き
面接調査の実施にご協力してくださる皆様へ
 
本調査へのご協力ありがとうございます。
 
 本調査は、高齢者・障害者に望まれる介護サービスのあり方の検討、介護保険法改正に向けての提言、高齢者エンパワメントプログラムの作成に向けての基礎調査として、以下の点を明らかにすることを目指しています。第1に、高齢者・障害者の両団体においてサービス提供における共通の課題は何か。第2に、他の団体と比較して、当事者組織およびNPOの優位性とは何か。第3に、利用者のエンパワメントにおいて両者のもつサービス内容でお互いに活用し合えるものは何か(特に外出介助などの社会参加の現状)。第4に、高齢者と障害者で心情的に共通するものと異なるものは何か。そして第5に介護保険のどこに利用者は不満を持っているのか、です。
 皆さんに担って頂く役割は、本調査を成功させる上で大変重要なものです。質問を噛み砕いて説明する、回答者が質問を理解できない場合に例えをあげて説明をするなど、高齢者の方々がスムーズに回答できるようご協力宜しくお願いします。
 
 この手引きは、以下の内容についての説明をしています。面接調査を行なう前に必ずご参照下さい。
(1)面接調査を行なう際に、留意して頂きたい事。
(2)調査票の問いの説明、例示。
 
※ここでは、当事者が、当事者による支援を受け、自己尊厳を獲得・回復し、また経験を積み重ねながら生活能力、自己決定力を伸ばしていくことをエンパワメントといいます。
 
(1)面接調査を行なう際に、留意して頂きたい事
1. 家族が同席される場合もあるかと思いますが、くれぐれもサービスの利用者である高齢者の方にご回答頂いてください。また回答への評価(「そんなふうに考えているのですか」など)を発言することは慎んでください。
 
2. 冒頭にどれくらい時間がかかるのか(30分弱、最長で45分程度と思います)を予告し、承諾を得て始めてください。
 
3. インタビューを始める前に回答者の方に本調査の大まかな意図を説明して下さい。例えば、「この調査は、皆さんが介護サービスに何を望んでいるか、そして今はどんなふうになっているかを調べて、よりよい介護サービスを考えていくためのものです。協力して頂きありがとうございます」。
 
4. 回答はすべてまとめて集計するので、調査票から特定の個人名が判別できないことをお伝えして始めてください。
 
5. 集計は高齢協・労協に関わらない第三者が行なうので、安心して回答頂くようお伝えください。
 
6. 事前に事業所側で、各調査票の【問4】【問7】【問8】【問11】の記入を済ませ、回答終了後、その場で調査票を封筒に入れ、封をして下さい(またその旨をお伝えしてから始めてください)。
 
7. できるかぎり質問、選択肢を一緒に読み、回答を作成して頂けるようお願いします。
 
8. なにとぞ回答者の方に全設問お答え頂けるよう、ご協力を宜しくお願いします。
(2)調査票の問いの説明、例示
 各問の意図、選択肢の説明について、以下をご参考に調査票への記入を進めてください。基礎的なことについても誤解をさけるため、確認しています。冗長な記述にご辛抱下さい。
 
【問3】
・日常生活における障害の程度を明らかにするための質問です。
・「3. 食事の介護」は食べるのに介護が必要かどうかを聞いて下さい。
・「5. 意志伝達(コミュニケーション)」では、言語障害、視覚障害、聴覚障害等の有無を聞いています。
 
【問5】
・「4. いる <親族>」→「2. 今後も親族と一緒に暮したいが、介護は(外部の)介護サービスの利用を中心にしたい」の選択肢は、親族とは同居を望むが、親族以外から介護サービスを受けることを希望する場合です。例えば、高齢協・労協のヘルパーによる介護時間のほうが、家族から受ける介護時間よりも長いほうがいいと言った意見を含みます。
・「4. いる <親族>」→「3. 十分な介護サービスを受けることができるなら、一人暮しをしたい」の意味は、現在利用できるサービス量の制限などを考慮しないで、思うように利用できると仮定した場合、一人暮しを希望するかどうかです。
 
【問6】
・一人暮しをしている方のみお答え下さい。
 
【問12】
・利用者の方が介護保険についてどれほどの知識をもっていらっしゃるかに関する質問です。
・「1. 利用者本人がサービスの依頼先と直接契約を結ぶことができる」では、分かりにくい場合、例として高齢者本人が高齢協・労協の地域福祉事業所とケアマネージャーを介さなくても直接サービスの依頼ができることをあげて、説明して下さい。
・ケアプランという言葉がわかりにくい場合は、「どんな介護サービスを利用するかの計画」などケアプランが意味する内容を説明してから質問して下さい。
 
【問13】
・要介護認定について主観的な意見を聞いています。
 
【問14】【問16】
・「1. 時間延長など対応が柔軟である」は、時間を延長したいなどの希望に柔軟に応えてくれるかどうかを聞いています。
・「4. 計画した通りに介護が進んでいる」では、計画の存在を知らない場合があると思います。その場合「希望した通りに介護が進んでいる」と言い換えてもらってかまいません。
・「8. 利用者同士で知識や情報の交換ができる」における「利用者」とは、高齢協・労協のサービスを利用している他の高齢者を意味します。
・「9. その他」には、既述の選択肢以外にご意見がある場合、選択肢に適当なものがない場合等に、記入をして下さい。
 
【問15】【問17】
・「5. 物事を自分で決めるようになった」では、例えば「次に何をしたいかを自分で決める」ことや、「家族やヘルパーさんがしてくれること」ではなく「自分がしてほしいことを伝える」ことを意味しています。
・「6. 自己卑下をしなくなった」とは、例えば「自分は人様に迷惑をかけるばかり」とか、「生きていてもしかたない」といったことを考えなくなったことを意昧します。
・「8. 人生に対して積極的になった」とは、例えば「やってみたいと思うことが増えた」、「人生を楽しむようになった」といったことを意味しています。
 
【問18】
・高齢協・労協の団体以外に複数の団体を利用している場合もあるかと思います。例えば高齢協・労協は団体Aよりよく、団体Bより悪いという場合は「4. どちらともいえない」の選択になります。
 
【問19】
・複数で話し合って決めた場合もあると思います。最終的な決断は誰がしたのかを聞いてください。例えば「家族と一緒に私が決めた」は本人になるでしょう。それでも、例えば「家族と私で決めた」という場合には、「7. その他」を選択して下さい。
 
【問19】【問20】
・家族や周りの人には自明でも、本人が知らない場合は「5. わからない」を選択して下さい。
 
【問21】
・「1. 介護サービスの内容を決めるのに役立った」は、利用者が自ら選択していくのを、ケアマネージャーが助けたか否かを聞いています。
・「5. 色々な情報の提供があった」の意図は、利用サービスの内容だけでなく、他の選択肢の説明などの情報を本人が得たかにあります。
 
【問22】
・ケアプランは【問12】と同様、「どんな介護サービスを利用するかについての計画」と言い換えて頂いてかまいません。
 
【問22】【問23】
・家族や周りの人がご存知でも、本人が知らない場合は「4. わからない」を選択して下さい。
 
【問24】
・利用者が派遣される介護者を選択できているか、本人が主に誰が決めたと思っているかを聞くための質問です。初回の段階で選択できているかだけでなく、派遣された介護者を断る、別の介護者を要望することも「介護者を決める」ことに含まれます。
 
【問25】
・a)は、介護者のどんな点を重要視しているかについての問いです。現実に介護者がそのようにできているかの評価はb)で回答してもらいます。
・選択肢「1. 一般的なものではなく、あなたの介護に関して十分な知識がある」は、言いかえれば「形式通りではなく、あなたの具体的な障害や健康状態を理解し、それに沿った介護をしている」という意味です。
・選択肢「3. 効率的に作業を行なう」は、「サービスを時間内に終わらせる」「遅刻をしない」といったことを意味します。
・選択肢「4. 臨機応変な対応」は、具体的には、「日々の状況の違いに対応する」といったことを意味します。
・選択肢「5. あなたの指示に従う」は、言いかえれば「あなたのいう通りに動く」ということです。例えば、介護者(ヘルパー)が「このほうがよいから」と、本人の要望通りにしないことは、「あなたの指示に従う」を否定するものです。
・選択肢「6. 頼まなくても動く」は、「指示をしなくても気がついて何かを介護者がする」ことを意味します。
 
【問26】
・「6. 訪問入浴介護」は、「家に浴槽を持ってきての入浴サービス」、「11. 住宅改善支援」は「手すりをつけたり、段差をなくしたりするための工事」、「12. 情報提供」は、「介護サービスを利用するための情報全般」といったように、具体的な例をあげ、選択肢の説明をして下さい。
 
【問28】
・問いの中にある2つの条件、(1)身体状況(障害や健康の状態)が今のままだとしたら、(2)緊急時にはサービスを増やせるという点を強調して下さい。
 
【問32】
・設問の前に、障害者対象のサービスでは介護サービスを利用しながら選択肢にあるようなことをすることが現実的に可能であることを紹介して下さい。
 
以上です。
 
※ この調査・研究事業は、高齢者生活協同組合・労働者協同組合と全国自立生活センター協議会の分担、協力のもと行なわれています。高齢者対象調査は、高齢者生活脇同組合・労働者協同組合が担当し、障害者対象調査は、全国自立生活センター協議会が担当しています。
 
・アンケートの実施に関するお問い合わせは、以下の連絡先までお願いします。
高齢者生活協同組合
 
・アンケートの設計および分析は、全国自立生活センター協議会が担当しています。調査票の内容に関してご不明な点がありましたら、以下の連絡先までお願いします。
 
Jil 全国自立生活センター協議会
TEL:0426-60-7747 FAX:0426-60-7746 Email:jil@d1.dion.ne.jp
担当:山下 蔵本







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