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船大工考

 事業名 海難救助等社会貢献者の表彰等
 団体名 社会貢献支援財団 注目度注目度5


あとがき
 未熟、幼稚な内容で始めての本を書いたので、素人の方々にも訳り易く・・・と考えた筈も重複気味の個所や、やはり無理の所もあります。職人仕事は計算作業の如く、決まった方式でコンピューターへ入れると 色々の数値を出してくれる と言うものではなく、長い経験の上での技倆が必要です。10を教えたと思っても5より伝わらず 5を伝えようとしても2より残らぬものかと 思います。従って船大工仕事が少くなりますと伝えたい技術も急速に滅びて行くものでしょう。「この様なものが有った」ではなく、「この様にして造った」を今お手元に流儀、秘伝などがありましたら是非機会を得て、伝えて戴きたいと北の蝦夷地より声を挙げる次第です。
 
昭和16年 日魯漁業(株)七重浜造船所に入所 引続き日魯造船(株)へ勤務
〃 48年〜53年 日魯漁業(株)海上施設部〜船舶工務部へ出向
〃 53年から60年 下田ドック(株)へ勤務(定年退職)
 
海外関連業務など
昭和48年〜50年
南ベトナムに於ける漁業プロジェクトの木造トロール漁船建造責任者として現地勤務(50年再び戦火のため帰国)
〃 51年 スペイン領カナリヤ諸島、ラスパルマス日本領事館での船舶事務の手伝いに。
〃 57年 ソ連邦の世界最大巻網漁船(2500トン)の改造計画参加(打合ナホドカ)
〃 61年 大韓民国の漢江遊覧船工事監督として(ソウルへ)
〃 63年 アジア開発銀行の依頼に依るインドネシア各地の木造漁船の調査
〃 64年〜平成3年 北前形弁財船復原建造の調査を行う(江差町)
 
(伊藤氏写す)
 
海の貢献賞 山田佑平(やまだゆうへい)(大15.4.28生)
北海道函館市
 
 昭和16年から函館で船大工として木造漁船の建造に携わる。和船・木造船は資料が少なく、現場のノウハウなどが失われかけているが、山田さんはその経験を生かして、、本造船の技法を後世に残そうと、技術資料の収集、冊子刊行、道具の保存、研究会活動などに貢献されている。
(推薦者 工藤栄介)
 
Mr.Yuhei Yamada
(Born on April 28,1926)
Hakodate City, Hokkaido
 
 Since 1941, Mr.Yamada has engaged in the building of wooden fishing vessels as a shipwright.
 Modern-day knowledge of the constructions of traditional wooden vessels is limited, and it has been difficult to preserve construction know-how at constructions sites. To pass on the techniques used to construct traditional wooden vessels to later generations, Mr.Yamada collects technical data, issues books and pamphlets, preserves tools, holds research meetings, and applies his experience in many related matters.
 Recommended by Mr. Eisuke Kudo.
 
 山田さんは昭和16年に日魯漁業(株)に就職、船大工の見習いとなった。戦前の日魯漁業は、千島・カムチャツカ水域の漁業で非常に潤っており、漁船の製造やメインテナンスのために、船大工の育成を余裕を持っておこなっていた。和船そのものはこの時点ですでに衰退の一途をたどっており、その製造を積極的に行っていたのは、北海道だけだった。そのような中で、山田さんは若い船大工として経験を積んでいたが、昭和18年以降は、北方水域では事実上操業が行えなくなり、同社の和船の製造も終了した。
 山田さんは海外への派遣、他の造船所勤務などを経て退職した後、船大工としての経験や知識を生かして、木造船の技法を文書で後世に残そうと考え、活動を始めた。平成5年、自身の知見をまとめた書籍「船大工考」を刊行した。その後も折々に木造船への思いを綴る一方、「ベトナムに木の船を訪ねて」「三等船大工ノ呟キ」等多数の冊子を作成し、関係者へ配布をしてきている。
 造船は経験工学とも言われ、船大工一人ひとりの作業現場での工夫の積み重ねの上に、和船の建造技法はゆっくりと進化してきた。物作りの技法を残すためには、図面とマニュアルと道具の保存とが必須だが、船大工はその職人気質のためもあり、自分たちの苦労や腐心を語ること、ましてや書き留めることはほとんどしてこなかった。このため、和船の現場作業のノウハウは、今や皆無に近い状態になりつつある。そのような状況の中で、自身の経験という強みを生かした山田さんの記録は、往時の船大工の息づかいが聞こえてきそうな貴重なものとなっている。
 一方、散逸・廃棄の途を辿る船大工道具の収集に平成7年頃から取りかかり、保存に努めた。2000点余にも及ぶこれらのコレクションは、一昨年市立函館博物館に寄贈された。
 これらの活動は全て本人の自費でなされている。また青森みちのく漁船博物館評議員として、津軽、下北地方及び道南地方の木造漁船の保存活動等に尽力するなど、和船・木造船の研究会活動を精力的に続けている。







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