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F. 造船用木材
特殊材ニテ陸上建築物用材ト異リ内力外力其ノ他種々ナル力ヲ考慮セネバナラナイ。即チ一般的ニ
(イ)強靭ニシテ耐久力アルモノ
(ロ)節瘤、割レ、裂ケ、ネヂレ等ノナキモノ
(ハ)軽量ナルモノ
(ニ)長サノ充分ナルモノ
(ホ)木理ノ直通ナルモノ
ナルモ之等ヲ充分考慮スル材料ハ天然木材トシテ困難ニテ上記ハ其ノ撰澤標準トス。
然シ使用箇所ニ依リ亦之ニ適スル木材ヲ撰定スル必要アリ
上記ノ如キ理由ニ依リ木船構造規程ニ其ノ使用箇所ニ依リテ甲、乙、丙、丁ノ四級ニ区別シテ良否ヲ明示ス
 
 
甲材ノ代リニ乙材ヲ使用スルトキハ 1/10
〃  丙材  〃  2/10
〃  丁材  〃  3/10
乙材ノ代リニ丙材ヲ使用スルトキハ 1/10
〃  丁材  〃  2/10
以上ノ哉面積ヲ増加スル必要アリ
又使用箇所ニ依リ長サ其他ヲ限定セラレル故ニ木船構造規定ニ於テハ用材ノ材種之、哉面積長サ等ニヨリ範囲ヲ規程シ船舶ノ安全ヲ図ル
故ニ造船木材ハ登簿船、不登簿船ニ拘ラズ吟味シ適当ナル木材ヲ使用スルコトガ肝要デアル
 
G. 工作ノ難易
木材ノ硬度、濕度、曲従性、年輪等木材ノ性質状態ニヨリ工作道具ニ対スル抵抗ガ異ル
難易例示
 
 
(2)鉋削ニ於テ
繊維、交錯屈曲シタルモノ困難
 
(3)のみ、手斧、小刀、難易
(4)釘ノ利キノ難易
 
H. 金属材料
(1)鋼製品其他
木造船建造ニ使用セラルハ一般ニ固着釘及金具類ニテ
鋳鉄、鍜鉄、鋼、銅、真鍮、鉛等ノ或ハ其等ノ全金ニ依ル金属類デアル
鉄鋼材ニハ
丸鉄ハ 螺釘 敲釘 打込釘等ニ
平鉄ハ 通釘 落釘 海折釘 鎹等ニ
角鉄ハ 打込釘等ノ固着釘ニ使用セラル
其他等辺山形鋼、不等辺山形鋼、溝形鋼、球山形鋼、工形鋼、
T形鋼、鋼板、瓦斯管等アリ、
銅ニハ
銅棒、銅管
真鍮ニハ
真鍮棒、真鍮管等アリテ夫々使用セラル
 
(2)寸法ノ表示
丸鋼鉄 直径ヲm/mニテ示ス
例ヘバ 6mm,8,9,11,13,16
19mm,22,25,32,38,50
36〜48mmヲ小中丸
50〜100mm以上ヲ太丸ト云フ
角鋼鉄 一辺ヲm/mニテ示ス
例ヘバ 6mm,8,9,12,16
19mm,22,25,32,38,50
12〜44mmヲ小形角
50〜100mmヲ中形
100mm以上ヲ大形ト云フ
平鋼鉄 厚サ及ビ幅ヲm/mニテ示ス
半丸鉄 直径ヲm/mニテ示ス
山形鋼 等辺山形鋼ハ厚サ及フレンヂヲm/mニテ示ス
例ヘバ 6×65×65
不等辺山形鋼ハ10×75×150
 
 
等辺山形鋼ニ於テハフレンヂ20〜45mmヲ小形、50〜100mmヲ中形、
130〜200mmヲ大形ト云フ
不等辺ノ場合ハ4×35×50ガ小形、5×50×65〜13×90×125ヲ中形
9×90×150以上ヲ大形ト云フ
 
工形鋼
 
厚サ フレンヂ及高サヲm/mニテ示す
例ヘバ 5×75×100
 
溝形鋼
 
厚サ フレンヂ及高サヲm/mニテ示ス
例ヘバ 5×50×100
 
鋼板 厚サヲm/m長サ及幅ヲ尺ニテ示ス
例ヘバ 6mm 3×6
薄板、中板、厚板ノ三種ニ分レル
1 薄板 厚サ1.6mm 2.3mm
2 中板 〃 3.2 4.5
3 厚板 〃 6以上 50mm位迄ヲ云フ
大キサハ 3×6、4×8、5×10ノ三種ナルモ
厚板ハ 前記ノ外4×16、5×20ノ二種アリ
薄板ハ 五枚モノ、六枚モノ等ノ呼称ガアル
之等ハ大キサ 3×6ノモノニテ何枚ニテ大体50瓩ニナルカヲ表示シ
一枚ノ厚サ及重量ヲ示スト次ノ如シ、
 
種類 厚サ(mm) 重量(kg)
5枚物 0.762 10.00
6 〃 0.637 8.30
7 〃 0.545 7.15
11 〃 0.346 4.54
12 〃 0.317 4.16
13 〃 0.290 3.80







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